お洒落なサウンドに定評アリ、ボーカリスト平井堅の魅力とは
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1995年にファーストシングル『Precious Junk』でCDデビューを果たした平井堅。
90年代のJ-POPらしい、R&Bやジャズといった要素を詰め込んだ洋楽志向のオシャレな楽曲を武器に音楽シーンに挑みました。
デビューの時点で彼の得意とする柔らかい歌声は完成されており、デビューアルバム『un-balanced』などに収録されている初期の楽曲を聴くと新たな発見があるかもしれません。
彼に大きな転機をもたらしたのが、2000年にシングルとして発売した『楽園』。江角マキコ出演のテレビCMが話題を呼び、楽曲自体の魅力も相まって一躍大ヒットを飛ばします。
いわゆる「渋谷系」のおしゃれなサウンドから一転、柔らかく豊かなサウンドと大人っぽいメロディが特徴的な ”2000年代式R&B” へと舵を切った音楽と、歌詞の美しさから現在でも聴き継がれる一曲となっています。
スマッシュヒットを放ち一躍注目度を上げた平井堅。自身の音楽センスを発揮した楽曲の発表を続け、ファンの数をどんどん増やしていきました。
そんな彼の知名度を一気に高めたのが、誰もが知る名曲『瞳をとじて』です。
2004年公開の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』、通称「セカチュー」の主題歌として起用されたこの楽曲は、抜群のメロディセンスとピアノサウンドを主体とする泣かせるアレンジが話題となり大ヒット。
2004年、あるいは2000年代を代表するポップソングの一つとなりました。
その後もヒット曲を連発。
『思いがかさなるその前に...』や『POP STAR』といった楽曲は抜群の知名度を誇っており、そのメロディを聴いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
彼のキャリアに数多く存在するヒット曲こそが、彼自身の支持と魅力を何よりも証明していると言えるでしょう。
「瞳をとじて」だけじゃない、今なお愛されるオススメの3曲
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ヒット曲を連発し2000年代を代表するアーティストとなった平井堅。
そんな彼のディスコグラフィには、現在進行形で音楽を愛する全ての若者にも響くであろう名曲が数多く眠っています。
25年にも及ぶキャリアの中で発表した数々の楽曲の中に隠れた、『瞳をとじて』から聴きつなげるオススメの3曲を紹介します。
上質なバラードが生み出す感動に思わず涙。「思いがかさなるその前に...」
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『瞳をとじて』が収録されたアルバム『SENTIMENTALovers』の一曲目に収録されている『思いがかさなるその前に...』。
平井堅が得意分野とする「泣かせる」ような美しいバラードとなっています。
彼の美しい作詞・作曲を支えるのが『瞳をとじて』と共にこの楽曲の編曲を担当した亀田誠治。
国民的バンド東京事変のベーシストとして知られ、そのほか様々なアーティストの楽曲の編曲・スタジオミュージシャンとして携わっています。
平井堅がルーツとして辿ってきたジャズやR&Bのオトナなサウンドをポップソングとして見事にアレンジしており、誰もが名曲と認める良質なバラードに仕上げています。
小さなバーで歌うように、あなたのそばで想いを届ける「ONE DAY」
2003年に発売した平井堅初めてのカヴァーアルバム『Ken’s Bar』。
洋楽のスタンダードナンバーやオールディーズのナンバーをカバーし、披露するというアルバムと同名のライブで演奏された楽曲をレコーディングした作品です。
彼のボーカリストとしての素晴らしい才能を、まるでバーで演奏しているようなミニマルなサウンドの中で堪能できるアルバムです。
そんな『Ken’s Bar』からオススメしたいのが『ONE DAY』。
1986年にサザンオールスターズの桑田佳祐率いるKUWATA BANDがシングルとして発売した楽曲のカバーとなっています。
原曲が持つ美しく切ないイメージはそのままに、ピアノの弾き語り形式にアレンジされたサウンドが楽曲の新たな魅力をプッシュ。
平井堅の歌唱の表現力と相まって心を揺さぶるが曲に仕上がっています。
思わず体が動いてしまう、ポップではじける爽やかソング「POP STAR」
2005年にシングルとして発売された『POP STAR』。平井堅といえばこの楽曲を思い出す人も多いのではないでしょうか。
タイトルのとおり、彼のディスコグラフィの中でもひときわキラキラと輝くようなポップな楽曲となっており、思わず踊り出してしまうようなゴキゲンなアレンジが魅力的です。
聴きどころの一つとなるのは、やはりキャッチーなメロディが世界観を膨らませるサビ。
オトナなサウンドをルーツに持つ平井堅ですが、この楽曲のようなポップソングの作曲にもその才能を発揮している点が彼の音楽性の広さを証明しているのかもしれませんね。
才能が溢れて止まらない、25周年を迎えた平井堅のこれから
抜群の音楽センスと極上の歌声で支持を集め、2020年にはデビュー25周年を迎える平井堅。
現在も精力的に活動を続けており、2019年12月には最新シングル『#302』を発売し高い評価を得るなど、音楽にかける情熱は全く衰えていません。
そんな平井堅、自分自身を「歌バカ」であると表現しているそうです。
確かなルーツに基づいた色鮮やかな作曲術や、胸を打つような歌詞と合わせて彼を構成している大きな魅力はまさにその「歌声」。
常にボーカリストであることを忘れず、楽曲の世界観を最大限に広げる努力を怠らないその姿勢は、自身の楽曲のみならず数多くのカバー曲の中にも現れています。
今後もファンに新たな魅力を見せてくれるであろう平井堅の進化から、目が離せませんね。
TEXT ヨギ イチロウ