2度の再結成を経て活動を続けるBiSが目指す「アイドル像」とは
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2010年の結成から2020年で10周年を迎えるBiS。
またの名を「新生アイドル研究会」「Brand-new idol Society」とするアイドルグループです。
BiSHを擁する日本アイドル界の一大事務所、WACKの創設以前からそのキーマンである渡辺淳之介をマネージャーに迎え結成されたBiS。
まさに日本のアイドルの歴史を変えたグループと言えるでしょう。
実はメンバーの入れ替えが多いBiSは、現在まで2度の解散と再結成を繰り返しています。
「旧BiS」として親しまれるいわゆる第1期BiSは、2010年に結成。
それ以前は歌手として活動していたプー・ルイが中心となり、オーディションを通してメンバーを召集。
最近バラエティ番組などに出演し、注目を集めているファーストサマーウイカもBiS第1期のメンバーです。
ファーストシングル『My lxxx』の過激なPV演出などアヴァンギャルドなプロモーションが業界・アイドルファン共に衝撃を与え、一躍注目度を高めました。
「アイドルを研究して、アイドルになろうとする、アイドルになりたい4人組」というコンセプトを掲げ、メンバーがアイドルに関して全く無知の状態から様々なアプローチを経て自分なりのアイドル像を目指すというまさに「研究会」なスタイルで活動を続けた彼女たち。
個性的な存在感でじわじわとファンを獲得していき、2014年の解散ライブは横浜アリーナで開催するほどの一大グループになりました。
その後2016年から2019年まで活動した第2期はBiS1st、BiS2ndの2グループに分かれて活動した期間もありました。
現在はメンバーを一新した第3期BiSとして活動の幅を広げ続けています。
はじめて聴く人もきっとハマる、BiS入門にオススメの3曲
清楚かつ少女的なイメージのアイドルに宣戦布告を挑むような過激なプロモーションが注目を集め続けるBiS。
今回は最近アイドルにハマったという人もきっと好きになる、BiSの入門としてオススメの3曲を紹介します。
ファンにとってのアンセム、まさに神曲。『nerve』
ファンから「神曲」との声も多いのがこの『nerve』。
正統派で清楚な一般的なアイドルのイメージとは少し違い、本音を赤裸々に綴った歌詞をポップなサウンドに乗せて表現しています。
メンバーそれぞれが決まったパートをひとりずつ歌い上げるのもBiSの特徴。
まさにソロパートが連続しているようなスリリングかつバラエティ豊かな構成は各メンバーの魅力を余すところなく表現しており、聴き手を飽きさせません。
ファンからの人気も凄まじく、ライブでは曲のイントロが始まるとたちまち大きな歓声が会場を埋めつくします。
誰もが思わず一緒になって踊って歌ってしまうような、アイドルの歴史に燦然と輝くアンセムとなっています。
旧BiSの最後を涙で飾るパンクチューン『FiNAL DANCE』
旧BiS最後の名曲として呼び声が高い『FiNAL DANCE』は第1期解散の直前に発表された一曲。
真っ青な海をバックに激しいダンスで楽曲を表現するメンバーを写したこちらのMVには過去のBiSの活動を写した映像が織り込まれており、メンバーにとってもまさに集大成的な一曲となっています。
自分なりのアイドル像を模索してきたBiSは、横浜アリーナでの公演を行うほどに成長し独自のスタイルを確立しました。
彼女たちひとりひとりの思いが込められたこちらの曲の歌詞には、多くのファンが涙したことでしょう。
またサウンド面を見ても、彼女たちのアイドルに対する姿勢が伝わってきます。
エレキギターと激しいドラムを取り入れたいわゆるパンクなアレンジは、グループが脇目も振らずに突き進んできた勢いと爆発力を表現しているように聴こえますね。
これが最新のBiSだ!激しくロックなメッセージ『DEAD or A LiME』
鮮やかな変遷を辿ってきたBiSが2019年にシングルとして発売した最新ナンバーがこちらの『DEAD or A LiME』。
現在も活動を続ける第3期メンバーである4人の個性とメッセージが爆発したシリアスなナンバーとなっています。
拡声器のようなディストーションのエフェクトがかかった歌声で紡がれるのは「意味ない」という言葉をフックに展開される大胆かつ攻撃的な歌詞。
人気アイドルグループとして知名度を高めたBiSという名前に甘んじることなく挑戦的な姿勢を貫き続けるその姿勢を激しいダンスと共に表現しています。
BiSはどうして人気?ヒットの背景に隠れたメンバーの想いとは
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2度の解散を経てメンバーを入れ替えながら数多くの名曲を残してきたBiS。
どの楽曲にも共通して取り入れられているのは、彼女たちが目指す「自分なりの」アイドル像と本音を隠さないメッセージ。
時に過激に、時に感動的に。
そのメッセージを最も素直な見せ方で演出してみせる真っ直ぐさは、アーティストとしての自覚と信念をファンに示しています。
多くの支持を集め活動の規模を大きくした現在でも、その精神は健在。
常にメンバーが自らメッセージを発信し続け、それを取り入れた作品を作っていくというスタイルが持つエネルギー。
それこそがBiSの人気を確かなものにしている要因かもしれませんね。
TEXT ヨギ イチロウ