片平里菜が歩んできた音楽の道
片平の才能はどのように開花していったのでしょうか。メジャーデビューより前から音楽ファンの心をわしづかみにしてきた彼女の軌跡に迫ります。
片平里菜がデビューするまで
片平里菜は、1992年5月12日に福島県福島市で生まれました。
歌手を志した当初「アヴリル・ラヴィーンみたいになりたい」という想いがあったと自身でもコメントを残しており、デビュー前は派手なルックスのロックな女の子に憧れていたそうです。
他にも憧れていた女性シンガーにアラニス・モリセットやシェリル・クロウなどを挙げており、特に音楽における考え方の面ではアラニスに大きく影響を受けたようです。
片平が音楽に興味を持ち始めたのは、兄がバンドでギターを弾き始めたことがきっかけ。
中学卒業前には既に歌手になりたい気持ちが強くなっており、ボイストレーニングなどに通いはじめました。
作詞作曲を本格的にはじめたのは高校3年生の頃で、中学から高校の間にさまざまなオーディションに応募していたらしいです。
彼女の才能が見出されたのは2011年、TOKYO FMが主催する10代限定の夏フェス「閃光ライオット2011」のファイナルステージに出場した時でした。
片平はこのステージで、審査員特別賞を1万組の中から受賞しています。
これがきっかけで、事務所が決まりアルバイトを辞めて音楽一本の生活がはじまりました。
デビュー前に「片平里菜 楽曲制作プロジェクト」が展開されており、これはTOKYO FMの番組とのコラボレーション企画で、10代のリスナーたちと片平里菜を応援して一緒に楽曲を作り上げていくものでした。
日本の人気ロックバンドASIAN KUNG-FU GENERATIONのベーシストである山田貴洋のプロデュースで、初のオリジナル曲である『始まりに』が1か月限定で無料配信され、ウォークマンのCMにて起用されました。
デビュー前にも関わらず、ASIAN KUNG-FU GENERATION主催の「NANO-MUGEN FES. 2012」に、彼女にとってはほぼ初めてのバンド編成で出演を果たし大きな話題を呼びました。
その同じ年である2012年の10月、大阪で行われたサーキットイベントでライブハウスSoap opera classicsに出演しています。
同会場の過去最多動員を記録しており、入場規制がかかるほどでした。
2013年2月10日、彼女の才能が広く知れ渡ったきっかけとなったフェス『閃光ライオット』の感謝祭が開催され、そのステージでメジャーデビューすることが報告。
同年4月1日から1か月、全20公演全国弾き語りツアーを成功させました。
個人事務所「BUCHI.」を設立
8枚のシングルと4枚のオリジナルアルバムをリリースしながらライブやツアーなど成功させ、2018年11月には片平里菜1枚目のベストアルバムが発売されました。
この翌月に彼女は個人事務所「BUCHI.」を設立することを、WEBサービス「note」の自身のアカウントにて発表しています。
「note」は写真・イラスト・音楽など、クリエイティブな投稿を通じてユーザー同士がコミュニケーションをはかるWEB上のサービスです。
個人事務所設立の発表は、片平自身が描いたフレンチブルドッグのイラストと同時に投稿されたものでした。
その時の「またあたらしい音楽人生を歩き出します」の言葉とともに書かれた彼女の前向きなコメントが、多ジャンルのクリエイターたちをはじめとする多くの人たちから、たくさんの共感を呼びました。
個人事務所設立後の2019年2月には大阪・東京にて2ヵ所2公演のワンマンライブを開催、2020年1月15日には片平里菜4枚目のアルバム『一年中』をリリースするなど勢力的な活躍を見せています。
片平里菜のおすすめ曲3選
シンガーソングライターとして高い才能を持つ片平の楽曲は、女性が心のうちに秘めている心情がストレートに描かれています。パワフルさと繊細さの両方を持ち合わせた彼女の歌声が心地よい、片平里菜のおすすめの楽曲を紹介します。
「女の子は泣かない」
2014年1月15日にリリースされた片平の2枚目のシングルです。
2014年12月10日に発売された人気映画アオハライドのコンピレーションアルバム『MUSIC RIDE』にも収録されています。
この曲は複数のタイアップをとっており、テレビ朝日系の番組「musicる TV」のオープニングテーマ、テレビ神奈川の番組「saku saku」のエンディングテーマ、月刊女性ファッション誌「CanCam」のCMソングに起用されました。
作詞作曲は片平里菜本人で、aikoやいきものがかりなどの有名アーティストのプロデュースや楽曲アレンジを手掛ける島田昌典が編曲をつとめています。
悲しい恋を経験してきた、同世代の女性の共感を呼ぶストレートな歌詞が印象的です。片平の中でも特に女性の支持を多く得た楽曲となりました。
「誰にだってシンデレラストーリー」
2015年8月26日にリリースされた、片平の5枚目のシングルです。
TBS系のテレビ番組「王様のブランチ」のエンディングテーマに起用されました。
MVにはファッションブランドのノベルティデザインなども手掛けるイラストレーター五島夕夏と、俳優の成田凌が出演しています。
女性から高い人気を誇る成田凌が出演しているということでも話題になったMVで、五島演じる女性が成田へ恋心を抱いている設定のストーリー性のある映像になっています。
作詞作曲は片平里菜本人で、明るくリズミカルなサウンドによくマッチしているキュートな歌唱が心地よい楽曲です。
「ラズベリータルト」
2020年1月15日にリリースされた4枚目のアルバム『一年中』の、3曲目に収録されている楽曲です。
このアルバムは自身が独立して個人事務所を立ち上げる前のベストアルバム『fragment』から、実に1年2か月ぶりのアルバムリリースとなりました。
アルバム『一年中』の発売に先駆けてこの曲と、『冬の魔法』のみが先行配信され、リリックビデオもYouTubeにて公開されました。
作詞作曲は片平里菜で、編曲は国民的アイドルグル―プ嵐やケツメイシなど多くのアーティストのプロデュースを手掛けるNAOKI-Tと、シンガーソングライター大知正紘が担当しています。
メジャー事務所から個人事務所に活動の場所を移した今もなお片平の芯のある歌声と、女性からの絶対的共感を得る歌詞とサウンドは健在です。
彼女のリリースを待ちわびていたファンからのコメントも、YouTubeに多数寄せられました。
音楽の道を歩き続ける片平里菜の今後に注目!
デビューから様々な道のりを歩んた今もなお、女の子の秘めた心の内を代弁してくれるような楽曲を歌い続ける片平の才能は、本物と言えるでしょう。
時を重ね、彼女が今後どんな楽曲を生み出し活躍をみせてくれるのか注目です。
TEXT Imahashimiwa