川谷絵音も評価!?クロちゃんの作詞術
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白雪姫あなたは毒りんごと知ってても食べたでしょ?
そうじゃないとドラマチックな出会いが待ってないよね?
曲がり角でぶつかる出会い
サイドステップで踏みつぶした恋心が
≪ろけっとすたーと 歌詞より抜粋≫
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こんな一節で始まるのが、BiSHなどを抱える一大アイドル事務所WACKから鮮烈なデビューを果たした豆柴の大群『ろけっとすたーと』です。
大人気テレビ番組の企画として、お笑いトリオ安田大サーカスのクロちゃんが作詞を務めたこの曲。
実はスタジオで共演した川谷絵音に歌詞の秀逸さを絶賛されるなど、クロちゃんの独自な作詞センスが意外と高評価を得ているそうです。
MVにも現れているように王道路線を貫き、まさにアイドルらしい楽曲を目指したクロちゃん。
歌い出しでは可愛らしい「白雪姫」のワードを印象的に使い、華やかな雰囲気を楽曲に与えています。
また、意外性溢れる表現を巧みに操るセンスにもぜひ注目。
可愛らしいパートから一転し「サイドステップで踏み潰した恋心」という、エネルギッシュな表現を取り入れることで聴き手にワクワク感を与えています。
ライブで盛り上がること間違いなしのキャッチーなサビ
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あいらぶゆーより (ゆーらぶあい)
けど逃げ出しちゃう (現状に)
ババロアパンチ (美味しいよ)
タピオカキック (流行ってる?)
≪ろけっとすたーと 歌詞より抜粋≫
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ライブで盛り上がりそうなキャッチーな掛け声を取り入れたサビのパートでも、クロちゃんの類稀なる表現が炸裂しています。
ここでも前半パートでは可愛らしい「あいらぶゆー」。そしてライブ会場で思わず叫んでみたくなる「ゆーらぶあい」という歌詞が印象的です。
メンバーの女の子らしい魅力が最大限に活かされているのではないでしょうか。
しかしそのあとの一節で登場するのは「ババロアパンチ」「タピオカキック」という聴き慣れない単語。
一発で耳に残る単語を生み出せるクロちゃんのセンスには思わず驚かされてしまいますね。
豆柴の大群のこれからが見える熱い歌詞に注目
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チワワを外に飼いならし実験
印象が悪くても前のめり
≪ろけっとすたーと 歌詞より抜粋≫
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楽曲の最後を締めくくるのはサビのこの一節。
「前のめり」というワードから感じられるのは、話題性あふれる企画を経て誕生し、晴れてひとつのアイドルグループとなった豆柴の大群が、他のアイドルに負けじと努力する前向きな姿勢。
テレビ発のアーティスト、という肩書きを忘れさせるほどに、自らの名を音楽シーンで轟かせたいという彼女たちの強気な姿勢を代弁しているような歌詞に感じられますね。
このように歌詞を読み込んでいくと女の子らしい魅力を押し出しつつも、WACK所属アイドルらしいかっこよさも兼ね備えた豆柴の大群の二面性が見えてくるのではないでしょうか。
デビュー直後で、まだまだイメージが定まっていないことを逆手に取った多彩な戦略が魅力の彼女たち。
今後もたくさんの名曲を生み出してくれそうですね。
TEXT ヨギ イチロウ