1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. J-POP
  4. アイナ・ジ・エンド

「死にたい夜にかぎって」夢と現実の間でアイナ・ジ・エンドが紡ぐ歌

BiSHのアイナ・ジ・エンドが深夜ドラマ「死にたい夜にかぎって」のために書き下ろした『死にたい夜にかぎって』。この曲は、ドラマの世界観に寄り添いながら聴く人の心に染み渡る珠玉のラブソングです。この曲を歌詞から紐解いていきます。

ダメ男のダメ思想に共感?

BiSHのアイナ・ジ・エンドがソロで発表した『死にたい夜にかぎって』。

この曲は、MBS/TBSドラマイズム枠で2月から放送されているドラマ「死にたい夜にかぎって」のEDテーマとして書き下ろされた楽曲です。

爪切男氏の小説を原作としたこのドラマは、様々な女性に振り回され続けた“どうしようもない男”の半生を描いた、もの悲しくもユーモア溢れる作品となっています。

ドラマの世界観に寄り添った歌詞がアイナ・ジ・エンドの歌声で紡がれる『死にたい夜にかぎって』は、“アイドル BiSH”とは一味も二味も違う楽曲です。

もの寂しさを感じさせるこの曲の、シンプルでありながら心に切なく染み渡る歌詞の意味を考察していきます。


----------------
ちゅうぶらりの日常に また 立ち止まる
見たことない景色を君と見たい
鮮やか華々 ひらひら肌柔らかい
きっとだらしが無いほうがいいな ほうがいいな
≪死にたい夜にかぎって 歌詞より抜粋≫
----------------

何かつらいことがあった日。つらいことがあったわけではないけれど、なんとなく心がざわついている日。

現実逃避のように逢えない「君」を思う『死にたい夜にかぎって』は、寂しさよりも柔らかさ、優しさを感じられるフレーズで始まります。

“「僕」がだらしないままでいたら、君が逢いにきてくれるかな”

ダメな思考だと分かっていながら甘い夢に堕ちていく感覚が、背徳感とともに聴く人を包み込んでくれます。

死にたいけれど死ねない夜の救い


----------------
少し疲れた君は ただ やるせなく
お揃いのグラスを僕に投げる
バラバラかけらを集める僕を見ては
泣きじゃくる君を 抱きしめれない そんな僕だ
≪死にたい夜にかぎって 歌詞より抜粋≫
----------------

「僕」と過ごしてきた時間を「君」は簡単に壊せてしまうけれど、「僕」は「君」との記憶を手放すことはできない。

それでも、今泣いている「君」を抱きしめる勇気はない。

「死にたい夜にかぎって思い出す君の笑顔」を大切にとっておくことはできるけれど、今「泣きじゃくる君」に優しい言葉をかけることができない。

そんな葛藤に出口はないし、きっと「君」を幸せにすることはできないでしょう。

それでも、大切な人をどう大切にしていいか分からない、不器用にしか人を愛することができない人に捧ぐ意味を持っているように感じます。


----------------
夢で逢えたら
二人眠り続けていたいな だけど
夢で逢えたら
離さないで 抱きしめるよ
死にたい夜にかぎって現れる影を見れたら いいな
≪死にたい夜にかぎって 歌詞より抜粋≫
----------------

夢で逢える君だったら、離さないで大切に抱きしめることができるのに。

直接そう紡がれているわけではありませんが、“夢の中でならできるのに”というやるせない思いが伝わってきます。

現実にどんなつらいことがあっても、眠っている間だけはそのつらさからは解き放たれるものです。

「死にたい」と思うほど沈んだ夜に、夢の中で「君」に逢いたいと思う気持ちは、「死にたい」と思った人間が最後に求める救いのようなものではないでしょうか。

死なせてくれない「君の笑顔」


----------------
夢で逢えたら
矢継ぎ早に息を吐くのだろう だけど
夢で逢えたら
溺れるように探しにいこう
死にたい夜にかぎって思い出す 君の笑顔を
≪死にたい夜にかぎって 歌詞より抜粋≫
----------------

もし夢の中で「君」に逢えたとしても、「僕」は「君」に格好良いところは見せられないかもしれない。

「溺れるように探しにいこう」

下手な息継ぎで泳ぎながら「君」に逢いにいく、という自分の不器用さまで飲み込んだフレーズに感じられます。

現実でも夢の中でも「僕」はだらしないヤツだから死にたくなってしまうけど、死の淵で思い出すのは「君の笑顔」なのだと『死にたい夜にかぎって』は終わりのない愛を紡ぐ歌なのです。

どうしようもなくなったときに思い出す「君」が夢の中で笑う。

そんな、ロマンチックでありながらどこかもの寂しいメッセージが心に染み渡る『死にたい夜にかぎって』は、アイナ・ジ・エンドのやわらかな歌声でまっすぐ心に届く一曲です。


TEXT DĀ

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※誹謗中傷はご遠慮ください。
  • ※ひとつの特集に1回のみ投稿できます。
  • ※投稿の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約