白石麻衣のラストシングル
『しあわせの保護色』は乃木坂46にとって25作目のシングルです。すでにグループ卒業を発表した白石麻衣にとって、乃木坂46としてのラストシングルとなります。
センターを務めるのも白石麻衣で、20作目のシングル『シンクロニシティ』以来5作目です。
白石麻衣は1期生としてグループを引っ張り、その美貌と親しみやすいキャラクターで多くのファンを魅了してきました。
2017年に発表した写真集『パスポート』は30万部以上の大ヒットとなり、その年の写真集売り上げ1位を記録しています。
白石麻衣の卒業はメンバーにとってもファンにとっても非常に大きな出来事で、世間を騒がせました。
彼女のラストシングルとなる『しあわせの保護色』はどんな内容なのでしょうか。歌詞を見ていきましょう。
「しあわせ」はどこにある?
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探し物はどこにあるのだろう?
いつの日にか 置き忘れたもの
ああ 胸の奥 何度も問いかけて来た
思い出のその中にあるかもしれない
涙が頬に溢れて 見えなかったけど
このぬくもりは もしかしたら…
≪しあわせの保護色 歌詞より抜粋≫
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ぽっかりと胸に穴が開いたような気がする。
どこかに置き忘れたものがある気がしてならない。
「何かが足りない」と思い、ないものねだりをしてしまうことは誰にでもあることですよね。
昔は満たされていたのかと過去の思い出を振り返ったりしても答えは出てきません。
気がつけば涙が頬をつたい、その温かさを感じてようやく気がつくのです。
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しあわせはいつだって近くにあるんだ
保護色のようなもの 気づいてないだけ
I found it, Will be good
I found it, I know well
I found it, In my heart
やっと見つけた
≪しあわせの保護色 歌詞より抜粋≫
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足りないと思い探していた「しあわせ」は実はすぐ近くにあったのです。
自分にとって本当に大切なものは案外近くにあるものです。
ただ、普段はそれが「しあわせ」だということになかなか気がつけないのでしょう。
その「しあわせ」に気がつくのは失ってしまったとき。
失くして初めて、それがいかに自分にとって大切なものだったのか、一緒に過ごした時間がどれだけしあわせなものだったのか気づくのです。
「しあわせ」の意味するもの
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慌ただしい日々に流されてた
些細なことが大事なことだった
そう 空の色 風が運ぶ花の香り
風景も感情も永遠じゃないんだ
≪しあわせの保護色 歌詞より抜粋≫
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ここでも、日常の些細なことが大事なのだと歌われています。
何気ない風景や当たり前に毎日目にするもの。
それらは永遠ではないのです。
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僕にできることは君にヒントを出すこと(しあわせとは…)
簡単な見つけ方
悲しくなった時は思い出して欲しい
しあわせはいつだって近くにあるんだ
保護色のようなもの 気づいてないだけ
≪しあわせの保護色 歌詞より抜粋≫
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タイトルや歌詞の中で何度も出てくる「しあわせ」という言葉。
この、当たり前すぎて気がつけない「しあわせ」が意味するものは何なのでしょうか?
一般的に見れば、大切な人という意味になるでしょう。
親しい友人や家族など、当たり前に近くにいるのでそのありがたみに気づけません。失ってからでは遅い、身の回りにいる大切な人にその感謝を伝えようというのがこの曲のメッセージなのだと思います。
そして、その「大切な人」というのは乃木坂46にとっては白石麻衣。
卒業が正式に発表になり、改めて白石麻衣という存在の大きさに気がついた人もいるでしょう。
ファンや、もしかしたらメンバーにとっても白石麻衣のいる乃木坂46が当たり前になっていたかもしれません。
『しあわせの保護色』はグループを去っていく白石麻衣に対して「あなたがいた毎日がしあわせだったよ」というメッセージも込められているのではないでしょうか。
そして、白石麻衣からしても乃木坂46という存在が当たり前になっているのかもしれません。
MVも必見
『しあわせの保護色』の選抜メンバーのうち、1列目と2列目のいわゆる「福神」と呼ばれるメンバーにはすべて白石麻衣と同じ1期生が選ばれています。
センターの白石麻衣を引き立たせつつ、デビュー時から苦楽を共にしてきたメンバーが彼女の卒業を祝福するのです。
MVではそんな1期生の絆のようなものが表情からも伝わってきます。ぜひ見てみてください。
TEXT まぐろ