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映画ドラえもんW主題歌「君と重ねたモノローグ」が描くMr.Childrenのメッセージに迫る

2020年公開の「映画ドラえもん のび太の新恐竜」にW主題歌として起用されたMr.Childrenの『君と重ねたモノローグ』。歌詞を注意深く観察してその意味を読み解くと、ミスチルならではの暖かいメッセージが隠されていました。今回はそんな歌詞を独自の視点で徹底解説します。

「別れ」から始まる一期一会の物語


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また会おう この道のどこかで
ありがとう この気持ち届くかな
果てしなく続くこの時間の中で
ほんの一瞬 たった一瞬
すれ違っただけだとしても
≪君と重ねたモノローグ 歌詞より抜粋≫
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こんな一節で始まるのが、映画ドラえもんW主題歌として話題を集めたMr.Childrenのニューシングル『君と重ねたモノローグ』です。

邦楽シーンに残る数々の名曲を心揺さぶる歌詞で彩ってきたボーカル・桜井和寿。今回の楽曲もMr.Childrenらしい素敵な歌詞が印象的です。

序盤で描かれるのは、意外にも「別れ」のシーン。

途方もないくらいに長い人生の中で、目の前の相手と同じ時を過ごすのはほんの一瞬かもしれません。

歌詞ではそんな一期一会の儚い出会いを「ほんの一瞬 たった一瞬 すれ違っただけ」と表現しつつも「また会おう」「ありがとう」と笑顔でその行く末を見送るような優しい言葉で紡がれています。

憂鬱な毎日に塞ぎ込む「僕」救ったのは「君」


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僕を閉じ込めていたのは
他でもない僕自身だ
その悔しさと その希望に気付かせてくれたのは君
僕に翼は無いけれど
今なら自由に飛べるよ
≪君と重ねたモノローグ 歌詞より抜粋≫
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思わず心を揺さぶられてしまうのがこちらの一節です。

目まぐるしく変化する毎日、ストレスの多い現代社会を生きる人はみなどこか憂鬱で塞ぎがちな気分を抱えているかもしれません。

人間関係もなかなかうまくいかず、消極的な気持ちに陥ってしまう人も多いのではないでしょうか。

そんなときに桜井和寿は歌詞の中で「僕を閉じ込めていたのは僕自身」という気づきを聴き手にシェアしてくれています。

自分の周りがモノクロームで退屈な世界であるか、あるいは彩りに満ち溢れた素晴らしい世界であるかは他の誰でもなく、自分の考え方次第だ。

そんな心温まるメッセージを聴き手に投げかけてるように思えます。

また、それに気づかせてくれたのは「君」だと語っています。

日々の憂鬱も吹き飛ばすような素敵な出会いは奇跡のようで、素晴らしいものですね。

「モノローグ」の本当の意味とは?作詞のセンスが光る!


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恵まれてる 違う誰かと
比べてはいつも 諦めることだけが上手くなって
それでも前を向けたのは
君と重ねたモノローグが
孤独な夜を切り裂きながら この心強くするから
≪君と重ねたモノローグ 歌詞より抜粋≫
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タイトルにも登場する「モノローグ」という言葉が象徴的に使われているのがこの一節。

実は、モノローグという言葉の意味は「独白」。舞台や映画などで、主人公が自分の言葉で一人芝居やナレーションをすることを指した言葉のようです。

普通はひとりでするものである独白を、君と重ねている。

つまり自分も相手も、それぞれがそれぞれの人生を歩みながら、別の「モノローグ」を抱えて生きている。

そして二人は出会い、二つの人生が交差している様子。それを「重ねる」と表現して見せる桜井和寿の作詞センスには思わず感動してしまいます。



また同じ一節で描かれているのは、誰かと自分を比較してしまうというよくあるネガティブな精神。

簡単に自分以上の才能を見せつけられて、気が滅入ってしまうこともたくさんあるでしょう。

しかしそんな時に前を向く勇気を与えてくれたのが「君」の存在。

Mr.Childrenが描く新たな一曲では、このように「出会い」や「別れ」。そして「人生」そのものが印象的に描かれていると言えるのではないでしょうか。

素敵なメッセージを教えてくれるこの曲も、長く聴き継がれる名曲になりそうですね。


TEXT ヨギ イチロウ

1992年ミニアルバム「EVERYTHING」でデビュー。 1994年シングル「innocent world」で第36回日本レコード大賞、2004年シングル「Sign」で第46回日本レコード大賞を受賞。 「Tomorrow never knows」「名もなき詩」「終わりなき旅」「しるし」「足音 〜Be Strong」など数々の大ヒット・シングル···

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