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「花瓶に触れた」触れられない本心?歌詞から考察してみた

『シャルル』や『メーベル』など数々の名曲を作るバルーンによる『花瓶に触れた』。青を基調とした背景に、オレンジ色の一輪の花が際立つMVも特徴的な楽曲ですが、その歌詞に込められた意味とは一体何なのでしょうか。

恋心を見て見ぬふり


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深夜三時半を回って 空が傾き始めた頃
落ちた玩具 足で転がした きっとゴミの日に消えるだろう
明日は大事な日にしたいから 家に帰り眠りにつくよ
君の頬に残る 恋の色 気付かないふりを続けてる
≪花瓶に触れた 歌詞より抜粋≫
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深夜の三時半に帰宅し、そのまま眠ろうとする自分は「君」の頬に残った恋の色を見て見ぬふりをします。

その恋の色が自分に向けられているものか、その恋の色を気にするほどでもない関係であれば見て見ぬふりをする必要はないでしょう。

深夜に仕事から帰ってきても家にいるということから、半同棲か同棲状態でありながらも「君」の思いは別の方向に向いている。

それを言えないまま日にちだけが過ぎていっているようです。

本心には触れられない


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帰りたいと思った 君は手を握った
その振動は確かに 花瓶に触れた
笑えない話しは 出来ればしたくないんだ
いつも通りなら ここで
≪花瓶に触れた 歌詞より抜粋≫
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「帰りたい」と思うということは外出して居て、前に「明日は大事な日にしたい」と言っていた当日なのでしょう。

「君」と一緒に出かけたものの「君」が向ける恋心の先が自分でなくなったことを知っているため、心ここにあらずで楽しむことが出来ずに「帰りたい」と思います。

そんな自分の心情は知らず「君」は手を握ってきます。

曲名にもなっている『花瓶に触れた』という言葉がここの歌詞にも登場しますが、このフレーズは何を表しているのでしょうか?

花瓶とは花を生けるものであり、ほとんどが花瓶ではなく花がメインとなります。

MVのイラストでは花瓶単体ではなく、ホウセンカと思しき一輪の花が生けてありますね。

しかし曲名は、花ではなく花瓶に視点を置いている風ですね。花瓶に触るということは、一番見て欲しい花すなわち本心には触れられないということではないでしょうか。

変えられないまま関係は続く


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ぽつり 今日が終わるようだ 同じようで 違う今日だ
こんな関係続けるのは 馬鹿馬鹿しい でも
伝えたい想いが言えずに時間が経った
また歯痒い温度が募るけれど
ただいまって言って 汚れた靴を見ないで
いつも通りなら
≪花瓶に触れた 歌詞より抜粋≫
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「こんな関係を続けるのは馬鹿馬鹿しい」という本心には触れられずに、ただ過ぎていくだけの日々に嫌気が差していました。

しかしそんな思いを抱えながらも言うことができず、わだかまりを抱えたまま時間だけが過ぎていきます。

そして言わなければと思いながらも言えず、積み重なっていく本心に触れられたくないと今日も変わらない日々を過ごすのです。

▲花瓶に触れた/flower

もどかしくもなかなか一歩が踏み出せない、難しい人間関係を歌った『花瓶に触れた』。

映像美と耳に残る楽曲が魅力です。

もう一度意味を考えながら聴いてみると新たな発見があるかもしれませんよ。


TEXT Noah

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