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涙なしには見られない!「キミスイ」は心を掴む感動作
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あなたの記憶の中に、かけがえのない思い出はありませんか?
映画『君の膵臓をたべたい(通称:キミスイ)』の主人公【僕】もクラスの人気者の女子生徒・桜良と過ごした日常がかけがえのないものだと気づいたひとりです。
自分の生き方をしっかり持ち、人柄を尊重する桜良の魅力に心を掴まれ、物語が進むにつれて成長していく主人公の心境に釘付けに。
突然終わってしまった桜良との日々が切なくて涙が止まりません。
『キミスイ』は、命の大切さ、日々の大切さ、人と関わることの大切さに気づかされる感動作品なのです。
原作・実写・アニメ全て大好評の奇跡のヒット作!
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原作は、発行部数260万部を突破し、2016年の年間ベストセラーに輝いた住野よるの青春小説です。
2017年7月には北村匠海・浜辺美波のW主演で実写映画が大ヒット。
興行収入は35億円を突破し、観客動員数271万人を記録。
ロケ地巡りが盛り上がり「キミスイ現象」と呼ばれる一大ムーブメントを巻き起こしました。
2018年にはアニメ映画が公開され、SNS上でも「アニメ版もやっぱり号泣でした」「小説読んで内容知ってたのに泣いてしまった」と絶賛する感想が多く寄せられました。
原作・実写・アニメ、いずれも完成度が高く、涙腺がゆるむなんて素晴らしい作品ですよね。
まずは、実写映画版のあらすじと見どころ、魅力を紹介しましょう。
【僕】と彼女の秘密の関係
実写映画は、12年後の【僕】の回想から始まります。
主人公の【僕】こと志賀春樹は、母校に勤める高校教師。
退職するか迷っていたある日、学校の図書館の閉鎖が決まります。
高校時代に図書委員を務めていた彼は、生徒ととともに蔵書整理にあたることに。
12年ぶりに入った図書館の中、春樹は同じ図書委員だった桜良とのかけがえのない日々を思い出します。
高校時代、春樹は人と接するのが苦手でクラスで孤立していました。
ある日、病院に来た春樹は、偶然『共病文庫』と書かれた文庫サイズの日記帳を拾い、持ち主である山内桜良が、重い膵臓疾患を抱えてることを知ってしまいます。
家族以外の誰も知らない桜良の秘密を知った春樹は彼女の死ぬ前にやりたいこと全てに半強制的に付き合わされることに。
そこからふたりの心の距離は少しずつ近くなっていくのです。
俳優陣の繊細な演技に注目
実写映画では、志賀春樹役の北村匠海と山内桜良役の浜辺美波のリアルで繊細な演技から目が離せません。
浜辺美波は、社交的で明るくて死への恐怖を表に出さないようにする演技と『共病文庫』に綴られた語りで彼女の不安をありのままに表現。
咲良の等身大の魅力を引き出しています。
春樹を演じる北村匠海は、奔放な桜良と関わる中で見せていくわずかな感情の動きを繊細に表現。
丁寧に演じているからこそ、終盤に押し殺してきた感情があふれ出てしまうシーンにもらい泣きしてしまうのです。
自然と泣ける演技で観客を魅了したふたりは、第41回日本アカデミー賞で新人賞を受賞しました。
また、12年後の志賀春樹役に小栗旬、12年後の桜良の親友・恭子役に北川景子、恭子の結婚相手役に上地雄輔が出演。
高校時代を演じた俳優陣の印象そのまま。
過去の彼らが成長した姿に見えて最高です。
春樹が見つけた桜良の手紙をきっかけに再び動き出す物語に心動かされますよ。
フレッシュな若手俳優によって紡がれる儚く美しい青春、実力派俳優によって昇華されていく現在の【僕】の物語の結末、どちらも美しく感動的です。
俳優陣の胸に沁みる名演技に注目してご覧くださいね。
アニメ映画は、原作の魅力をそのまま映像化!
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一方、アニメ映画は原作のストーリーに沿って物語が展開されていきます。
物語は、山内桜良の葬儀の日、部屋にとじ籠もっていた【僕】が、彼女へ送った最後のメールを眺めるところから始まります。
そこに綴られていたのは「君の膵臓をたべたい」という一文。
彼女がこのメールを読んだかどうか物思いに耽った【僕】は、彼女との日々を思い出すのです。
ある日、図書室で【僕】と図書整理をしていた桜良は昨日見たテレビの話題を彼に話しました。
昔の人はどこか悪いところがあると他の動物のその部分を食べたのだと。そうすると病気が治ると信じられていたことを。
病気を抱える彼女は【僕】に満面の笑みを浮かべて「君の膵臓をたべたい!」と迫ります。
それから【僕】は、病院で初めて彼女の秘密に触れた日を思い出すのでした。
アニメ映画版は、背景が美しくて素晴らしい。
桜並木の下を歩く場面、ホテルから見下ろす街明かり、花火など色鮮やかで情景豊かな映像に見入ってしまいます。
最高の情景とともに、ふたりの一度きりの青春の日々をじっくり堪能してくださいね。
また【僕】の心理描写や独白を丁寧に描いていてメールに「君の膵臓をたべたい」と書いた理由もストンと胸に降りてきて、感動が深まりますよ。
さらに、出演声優陣も豪華。
【僕】役に『仮面ライダー鎧武』の呉島光実、映画『賭ケグルイ』の鈴木涼太役で知られる人気若手俳優・高杉真宙。
普段の淡々とした話し方も心が動いた時の声の上げ方も絶妙で【僕】の内面を繊細に表現しています。
山内桜良役は『ハイスクール・フリート』の宗谷ましろ『約束のネバーランド』のギルダ役で知られるLynnが担当。
天真爛漫な部分を全面に押し出しながら、時に声色の奥に死への恐怖が感じられ、その絶妙な演技に胸を打たれることでしょう。
他にも藤井ゆきよ、内田雄馬、福島潤、田中敦子、三木眞一郎などの有名声優が脇を固め、桜良の母親を女優の和久井映見が演じています。
心を揺さぶる映像とともに、声優陣の繊細で心に残る演技に注目です。
ずばり見所は、こころに刺さる名台詞
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原作・実写・アニメ全てにおいて桜良の名台詞の数々が胸に響きます。
特に【僕】が”君のそばにいていいのか、もっと大切な人との時間を過ごすべきでは”と迷った時、次の桜良の台詞に胸を打たれた一人は多いのではないでしょうか。
”偶然じゃない、流されてもいない。私たちはみんな、自分で選んでここにきたの。
運命なんかでもない。君がしてきた選択と私がしてきた選択が私たちを会わせたの。
私たちは自分の意志で出会ったんだ”
出会ったことも現状も全部偶然ではなく必然。
自分で選んだ結果に向き合い、自分の意志で人生に前を向いて歩もうと決心できる言葉ではないでしょうか。
また、桜良が話した”生きることとは?”の答えも考えさせられます。
”誰かと心を通わせること...かな。誰かを認める、好きになる、嫌いになる。誰かと一緒に居て、手を繋ぐ、ハグをする、すれ違う。
それが生きる。自分一人じゃ生きてるってわからない。
好きなのに嫌い、楽しいのに鬱陶しい。そういうまどろっこしさが、人との関わりが私が生きてるって証明だと思う”
人と関わらず一人でいた【僕】に大きな影響を与えた名言。
しっかりした考えを持ち、ネガティブな部分も否定しないところに【僕】でなくても憧れますね。
この言葉が彼女への憧れや敬意につながり【僕】を大きく動かしたように感じられます。
他にも、心を揺さぶる台詞がたくさん登場します。
【僕】の日々を彩り、彼女の生きた証ともいえる言葉をしっかり噛みしめて、ご覧ください。
思い出す度涙あふれる名曲「himawari」
実写映画の主題歌『himawari』は、Mr.Childrenが歌っています。
Mr.Childrenは、一度イヤホンを耳に差したら抜きたくなくなってしまうほどの心揺さぶるサウンドと歌詞が魅力的なアーティスト。
主題歌『himawari』は、物語のラストを飾るにふさわしい、情感あふれるメロディが印象的なロックバラードです。
「君」を亡くした僕の孤独感や「君」に恋していた時の記憶を切なく、美しく歌い上げています。
ドラマとのリンクも絶妙で、まさに「ひまわり」「君」とは【僕】の日々を明るく彩った桜良そのもの。
特にサビの「いつも透き通るほど真っ直ぐに 明日へ漕ぎだす君がいる 眩しくて 綺麗で 苦しくなる 暗がりで咲いてるひまわり」は、余命わずかの桜良が明るく振る舞う姿を象徴し、彼女に憧れる【僕】の心を表しているようです。
続く「嵐が去った後の陽だまり そんな君に僕は恋してた そんな君を僕はずっと」も恋い焦がれていた【僕】の心を歌い上げています。
最後まで好きだと口にすることなく、彼女との思い出を胸に生きていく彼の恋心は苦しく切なく、どうしようもないほど尊くて美しいのです。
この胸をえぐるような美しい歌詞とエモーショナルなボーカルが心に刺さり、涙が止めどなくあふれてきます。
桜良に憧れながら、恋人というありふれた関係に縛りたくなくて「愛している」と言えなかった【僕】の心を歌ったような歌詞、鷲掴みにされてしまうメロディーは、感動の青春映画『キミスイ』にぴったり。
聴けばきっと胸がぎゅっと締め付けられ、切なさに浸れるラブソングです。
ワクワクが止まらないOP「ファンファーレ」
アニメ音楽も、実写映画に負けない魅力があります。
楽曲を手がけたのは、4人組ロックバンドsumika。
作品のオープニングテーマ・劇中歌・主題歌の3曲を担当し、原作者の住野よるもファンだという注目のバンドです。
オープニングテーマ『ファンファーレ』は、爽快なサウンドが自分を後押ししてくれる楽曲。
イントロの軽快なギターカッティング、加わるキーボードのキラキラした音色が爽やかさを演出。
パワフルで落ち着きのあるボーカルに気持ちが乗っていて聴いていて、元気が湧いてきます。
歌い出しの歌詞「夜も越えて闇を抜けて迎えに行こう 傷の海も悩む森も厭わない 毒を飲んでさ」からも、逆境を恐れず力強く生きる勇気をもらえますよ。
まさに病気と向き合う桜良のように明るく元気になれる楽曲です。
映画のオープニングアニメも【僕】と桜良の起床から学校で過ごす姿をそれぞれ描写。
ひとりで本を買いに行く【僕】と友達とおしゃべりをする対照的なふたりですが、離れていてもお互いを気にかける素振りに胸がキュンキュンしてきますよ。
本編への期待を大きく膨らませてくれる、ワクワク感満載のオープニングテーマですね。
まさに僕の物語!涙なしに聴けないED
エンディング主題歌『春夏秋冬』は、映画を見た人が感動を追体験できるように作られたバラード。
切なげな曲調や巡る四季をなぞりながら思い出を慈しむ1番の歌詞は、まるで【僕】が桜良との思い出を振り返っているように感じて泣けてきます。
例えば「寒いのは嫌って 体温分け合って 僕は凍える季節も あながち嫌じゃなくなって」も、次第に彼女と一緒にいる時間が大切なものになっていった「僕」の心境に似ていて胸の奥が熱くなりますね。
そして、サビで解放される感情のこもったボーカルが心を大きく揺さぶります。
「ありがとうも さようならも 此処にいるんだよ ごめんねも 会いたいよも 残ったままだよ」
「恋しいよも 苦しいよも 言えていないんだよ」
と綴られる言えなかった気持ち、伝えたかった感情が止めどなく溢れだし、行き場のない感情に胸が張り裂けそうです。
2番、ラストサビと曲が進行するにつれて、主人公は新しい僕へと成長させてくれた君の言葉に思いを馳せながら、一歩歩み出します。
まるでエンディング主題歌がひとつの小説のように美しくて感動的。
優しく包み込むようなボーカルが映画の感動の余韻に浸されてくれるでしょう。
悲しみや後悔からすぐ立ち直れなくても、もう一度立ち上がれる力があると教えてくれる、勇気と希望を与えてくれるエンディング主題歌です。
このエンディングテーマを挟んで描かれる【僕】の後日談も胸がいっぱいになれるので、最後までご覧くださいね。
悩んだ時、おもいっきり泣きたい時に「キミスイ」を見よう
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小説・実写・アニメと日本中を感動の渦に巻き込んだ傑作映画『君の膵臓をたべたい』。
青春時代の甘酸っぱさ、切なくて泣ける感動がそこにあり【僕】と桜良の関係に心を揺さぶられます。
青春時代真っ只中の人も過ぎてしまった人もこの映画を見れば、きっと昔の思い出が蘇り、忘れられない人を思い出すでしょう。
人と関わることが苦手で人間関係につまずいた人も、桜良の【僕】に向けた台詞に触れると一歩踏み出す勇気が湧いてきますよ。
感動したいとき、人間関係に悩んでいるとき『君の膵臓をたべたい』を見てしっかり涙を流して、心をリセットしてみてくださいね。
TEXT Asakura Mika
1992年ミニアルバム「EVERYTHING」でデビュー。 1994年シングル「innocent world」で第36回日本レコード大賞、2004年シングル「Sign」で第46回日本レコード大賞を受賞。 「Tomorrow never knows」「名もなき詩」「終わりなき旅」「しるし」「足音 〜Be Strong」など数々の大ヒット・シングル···