絵本の中に迷い込んだような言葉選び
妖精、カボチャの馬車、お姫様…キラキラでファンシーな世界。見るとキュンとしてしまいますよね。特に女性は、好きな人も多いはず。
木村カエラ16枚目のシングル『A winter fairy is melting a snowman』も、そんな女性が気に入る楽曲の1つ。クリスマスを前に、女の子たちがはしゃいでいるような可愛らしいメロディが特徴。
サンタなどクリスマスを連想する言葉を使っていない代わりに、妖精やスノーマンが歌詞に使用されている。まるで、絵本を読んでいるような楽曲なのだ。
この楽曲がタイアップされたNTTドコモのCMでは、携帯電話にニューモデルが出ることに合わせ五色展開されるカエラちゃんが登場。
サンタ風のカエラちゃんにクリスマスが来たんだなと感じさせる作品でもある。今作には、おまけとして阿部サダヲVerも放映されている。
カエラちゃんVerに比べると地味な映像になるが、サダヲさんの笑顔は一級品!キラキラな笑顔を振りまいて屋根の上で踊っているので別Verとしてぜひ、視て欲しいところだ。
A winter fairy is melting a snowman
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A winter fairy is melting a snowman
A winter fairy is melting a snowman
A winter fairy is melting a snowman
It's your melting snowman
サイレントナイト きっと来る
お決まりの季節
舞い降りたシルエット カーテンが揺れる
パパママには内緒 だから出ておいで
≪A winter fairy is melting a snowman 歌詞より抜粋≫
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----------------(雪だるまには冬の妖精が宿っている)
A winter fairy is melting a snowman
≪A winter fairy is melting a snowman 歌詞より抜粋≫
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作った雪だるまが動き出す話は、レイモンド・ブリッグズ作の絵本「ゆきだるま」が有名。
雪だるまを作った男の子を主人公に、その夜、作った雪だるまが動き出して一緒に空を飛んで夜を旅する話である。文字のない絵本なので、ストーリーは読者自身の想像によって感じ方が異なるのも作品の魅力だ。
この楽曲も、そんな絵本の世界をなぞった内容となっている。
ファンタジーの世界も、信じられるかもしれない
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粉雪クリスタル かじかむ手の上
軽やかなステップで 彼女を乗せて
白く街を染めて 冬運んできた
ねぇ こごえる夜は 魔法をかけて
ねぇ 素敵な夢に 出会いたいの
≪A winter fairy is melting a snowman 歌詞より抜粋≫
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大人になると馬鹿馬鹿しく思えてしまうファンタジーの世界。
しかし、この楽曲はそんなフィクションと言われかねない世界を100%信じる気持ちで出来た楽曲である。だからこそ、聴いていると気持ちがどこかウキウキしてくるし、信じていないはずの妖精たちがどこかに隠れているのではないか、という気がしてくる。
視界をさえぎる、煩わしいだけの粉雪もクリスタルのように街を飾る宝石のように見えてくるのだ。
それに、予報が外れて雪が降ったと思うより、冬の妖精がクリスマスの為だけに魔法をかけてくれた。そう思ってた方が、ホワイトクリスマスも素敵な1日になりますよね。
クリスマスなんて…とやさぐれている諸君。イベント前の華やぐ空気に、そんな顔は似合いません。
ファンタジーを信じられない大人でも楽しめるクリスマスソングで、テンションを上げていきましょう。
TEXT:空屋まひろ