「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」とは?
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする(略称・ぼく明日)』は、2014年に宝島社より宝島社文庫として出版された、七月隆文の小説を原作とした日本映画。
発行部数が160万部を超える人気小説が原作で、京都市を舞台にありふれているようで全くありふれていない、20歳同士の男女の30日間の恋愛を描いた作品です。
京都情緒あふれる原作は、第3回京都本大賞を受賞。
2016年12月17日に映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』が公開された後も人気は衰えず、2018年8月には朗読劇が上演され、さらに追加公演も行われました。
二人の悲しい運命の時間
主人公は京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士蒼汰)。
通学電車の車両に乗り合わせた福寿愛美(小松菜奈)に一目惚れした高寿は、勇気を振り絞って愛美に声をかけます。
別れ際に「また会える?」と問いかけると泣きだしてしまった愛美に驚く高寿でしたが、その後も2人はデートを重ね、想いを確かめ合い、愛情を深めていきます。
初めてデートし、初めて手をつなぎ、初めてお互いを名前で呼び合う。
そんな初めてのことがあるたびに、なぜか涙を流す愛美。
やがて高寿は、デートの中で彼女が次の出来事を知っているように感じるようになります。
そして初めてキスをした日、愛美から明かされた彼女の秘密は想像も出来ないものでした。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、愛しているのに普通の恋人ではいられない2人の、世界が交わるたった30日の出会いを描く、せつなく美しい恋愛映画です。
たった30日だけの恋・・・
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』には、過剰な演出はありません。そこがいいのです。
高寿と愛美が共有する時間は透明感にあふれており、すべてが愛しく感じられますね。
高寿の苦悩、愛美の切なさ。
止めようもない時間の渦を、観ている者もともに体感し共有します。
愛美がこぼした涙の意味や想いも、それを理解し乗り越えていく高寿の姿も、なんとも言えず胸を打ちます。
変えようもない運命の中で交錯する高寿と愛美が迎える結末に、きっとあなたも涙が止まらなくなってしまいますよ。
人気若手俳優の共演
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の監督は映画『青空エール』を手がけた三木孝浩、脚本は映画『君の膵臓をたべたい』を手がけた吉田智子が担当しました。
『僕等がいた』(前・後編)や『ホットロード』『アオハライド』など数々の作品を手がけた2人が、この作品でも再びタッグを組みました!
また、音楽は『僕等がいた』(前・後編)『くちびるに歌を』で三木孝浩とタッグを組んだ、ピアニストの松谷卓が担当しています。
美しく繊細な音楽が『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の世界を優しく包み込みます。
≪キャスト一覧≫
南山高寿(みなみやまたかとし):福士蒼汰
福寿愛美(ふくじゅえみ):小松菜奈
上山正一:東出昌大
林:山田裕貴
南山 たかもり:大鷹明良
南山 えいこ:宮崎美子
古都・京都の風景の中でかけがえのない時間を過ごすメインの2人を演じるのは、数々の新人賞や俳優賞に輝く福士蒼汰とハリウッド作品にも出演する小松菜奈。
映画の撮影は約1か月かけて京都で行われ、伏見稲荷大社の参道にレッドカーペットを敷いて、ヒット祈願イベントが行われました。
古都を背景に綴られるラブストーリーは、とても美しいですよ。
タイトルも切なく「ハッピーエンド」
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の主題歌『ハッピーエンド』を担当するのは、人気スリーピースバンドの「back number(バックナンバー)」。
編曲は2015年にリリースされた「クリスマスソング」でも編曲を手がけた小林武史が担当しています。
back number(通称・バクナン)は、映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の主題歌やドラマ『5→9〜私に恋したお坊さん〜』主題歌など、様々な映画やドラマの主題歌、CMソングを担当してきました。
『ハッピーエンド』では「愛する」とは一体どのようなことなのか、言葉を丁寧に積み重ねながら綴られる壮大なバラードとなっています。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の世界観にぴったりの一曲です。
映画のラストにこの歌が響き渡ると、高寿と愛美の掛け値なしの愛情がより一層美しく思えますね。
原作を知ればより深まる!
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は、青春映画でありながら時間を要に話が展開するSFファンタジーであり、改めて見直すと散りばめられた伏線に驚かされます。
初めて観た時には新鮮な感動を覚え、2回目以降は先がわかるだけに、より切なく愛おしく思えることでしょう。
原作小説を読んでから改めて鑑賞するのもまた面白いですよ。
映画はより恋愛がクローズアップされ、原作はSF的な要素が映画よりも強めだと感じられるかもしれません。
原作と合わせて観ると世界観が深まるのでおすすめです。
観たことがない人はぜひ、高寿と愛美のピュアな愛の物語を映画で見てみてくださいね。
TEXT 有紀
Vocal & Guitar : 清水依与吏(シミズイヨリ) Bass : 小島和也(コジマカズヤ) Drums : 栗原寿(クリハラヒサシ) 2004年、群馬にて清水依与吏を中心に結成。 幾度かのメンバーチェンジを経て、2007年現在のメンバーとなる。 デビュー直前にiTunesが選ぶ2011年最もブレイクが期待でき···