ロマン満載のジブリ映画「天空の城ラピュタ」とは?
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1986年の劇場公開から30年以上経った今、なおも高い人気を誇る名作映画『天空の城ラピュタ』。
スタジオジブリ初の長編アニメ映画で、宮崎駿監督の代表作のひとつです。
18世紀のイギリス人作家・スウィフトが著した『ガリバー旅行記』に登場する、空飛ぶ島・ラピュタをベースに、少年少女のロマンあふれる冒険活劇が描かれています。
かつて栄華を誇った、高度な文明が残る空飛ぶ島、ヒロインが失われた王家の末裔...聞くだけでワクワクしてきませんか?
冒険心をくすぐり高揚感で心を満たしてくれる、冒険活劇の金字塔と言っても過言ではありません。
興行収入は約11.6億円。
「文化庁優秀映画」「日本映画復興特別賞」など、大小13の賞を受賞しました。
金曜ロードショーでは過去17回にわたって放送され、いずれも視聴率は2桁台を記録。
2011年以降は金曜ロードショーを見ながらTwitterでクライマックスの名台詞『バルス!』と一斉にツイートする「バルス祭」が恒例行事のように展開されています。
主人公がヒロインを守るため困難に立ち向かう王道ストーリーにもかかわらず、人気も勢いも衰えを知らない不朽の名作。
そんな『ラピュタ』の魅力を紹介しましょう。
空飛ぶ島「ラピュタ」を目指す少年少女の手に汗握る冒険譚!
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物語は、少女シータが政府の特務機関に捕らえられ、飛行船に乗っている場面から始まります。
彼女が持つ青く輝く石のペンダントを狙って、海賊・ドーラ一家が飛行船を襲撃。
混乱の中、逃げようとしたシータは飛行船から落下してしまいます。
一方、鉱山で見習い機械工として働く主人公・パズーは、空からシータがゆっくり降ってくるのを見つけ、助け出すのです。
この石が、かつて巨大帝国として栄えた「ラピュタ」で作られた「飛行石」と知ったパズーは、父が探していたラピュタの存在を確信、天空の城へ向かうことを決意します。
しかし、なおも特務機関がふたりを狙い、ついには捕らえられてしまいます。
指揮官・ムスカ大佐はパズーの命を盾に、ラピュタ王の末裔・シータに協力を求めました。
そこでシータは、パズーの解放を望み自分がとらわれの身になることを選びます。
果たしてパズーは、シータを助け、ラピュタへ行くことができるのでしょうか?
ラピュタに秘められた力を狙うムスカと、パズー達の手に汗握る戦いが始まります。
次から次へとスリリングな展開がノンストップで繰り広げられ、最後の最後まで目が離せませんよ。
一度見たらトリコ!親しみが持てるキャラクター達
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『天空の城ラピュタ』が、30年以上も前の作品にもかかわらず愛され続けている理由は、登場人物にあります。
些細な会話のやりとりからもキャラクターたちの人柄・家庭環境・人生を垣間見ることができ、敵役でさえも魅力的なのです。
主人公・パズー(cv.田中真弓)の初登場シーン、「おじさん、肉団子2つ入れて」「珍しく残業かい?」のやり取りひとつで、13歳のパズーが夜遅くまで働く仕事熱心な子だと、周りから認識されているのがわかります。
そんなひたむきなパズーが、シータを守るために日常を捨て、困難に立ち向かう姿勢がかっこよくて、応援せずにはいられません。
ヒロインのシータ(cv.横沢啓子)も、正統派ヒロインで可愛いですが、男女問わず憧れる魅力を持っています。
クライマックス、ムスカに拳銃を突きつけられて追い詰められたときですら、堂々と「あなたはここから出ることもできずに私と死ぬの」と言い放つ彼女の強さには脱帽です。
普通ならビビってもおかしくないのに、決して敵に屈しないシータの度胸。
尊敬せずにはいられません。
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海賊のドーラ(cv.初井言榮)は、ダメな息子は蹴飛ばすが、見込みがあると思ったら力になる、パズー達の“母親”的な存在です。
特に、シータを助けに行くパズーに発した「40秒で支度しな」は名言と名高いですよね。
他にも「二度とここへは戻れなくなるよ?覚悟のうえか?」と彼を試し、一瞬で彼の覚悟を見きわめた判断力には、かっこよすぎて痺れます。
そして、悪役のムスカ(cv.寺田農)。
「人がゴミのようだ」でお馴染みの残忍な一面を持ちながら、飛行石の光で「目がぁ、目がぁ~!」とうろたえるお茶目さが、滑稽にも見える役どころです。
ほぼ全てのセリフがネット上でネタにされており、寺田農の深みのある声も相まって、愛すべき敵キャラとなっています。
キャラクターの生まれ・性格・価値観を台詞の中にうまく溶け込ませ、キャラクターそれぞれの魅力を引き出すことで、『天空の城ラピュタ』が面白さをさらに引き上げているのでしょう。
抜けのないストーリーと幻想的な世界観がすごい
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完成されたストーリーだけでなく、細密に描かれた風景からも作品の凄さを感じ取ることができます。
映画の冒頭では、飛行石を狙うドーラ一家の襲来、シータのそばのムスカの怪しさ、そしてシータのペンダントに注目させ、物語の重要な要素を4分間に簡潔にまとめあげています。
ストーリーにも中だるみが一切なく、ドーラ一家や、ラピュタの科学力を狙った軍隊とのアクションシーンは、ハラハラドキドキの連続です。
パズーとシータのドラマチックな出会いと、ふたりの心温まるシーンでは、純粋な気持ちを呼び起こしてくれることでしょう。
つい笑みがこぼれてしまうコメディシーンも織り込まれていて、最初から最後まで飽きることなく楽しめます。
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パズーが住むスラッグ渓谷のクラシカルな街並みや、緑の木々が生い茂るラピュタ内の庭園など、繊細で温かみを感じさせる風景は、とにかく美しいです。
夢のような美しい世界ので登場する、ラピュタのロボット兵や羽ばたき飛行機など、多彩なメカには、誰しもがロマンをくすぐられるでしょう。
言葉にできないほどの美しさと、ミステリアスな雰囲気を放つ空に浮かぶ島・ラピュタ。
詳しい説明がされなくても、ただそこにあるだけで歴史を感じ、城の奥に隠された文明レベルの高さに圧倒されます。
海外のアニメファンの反応も、圧倒的な書き込み量で描かれた世界観とエキサイティングなストーリー、そして久石譲が奏でる優しく神秘的な音楽も大好評。
映像・音楽・キャラクター・ストーリー、どれをとっても最高レベルの完成度で、何度も見たくなる面白さが詰まった、日本が誇る名作映画です。