「愛唄」は隅から隅まで愛情いっぱい
『愛唄』は、2007年にリリースされたGReeeeNの3枚目のシングルです。2007年のカラオケベストでは、2位にランキングするほどの人気曲となりました。
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そして2019年には、この曲のもう一つの物語として、映画「愛唄ー約束のナクヒトー」が公開され、多くの人が涙しました。
真っすぐな歌詞が人気のGReeeeN。
『愛唄』でもストレートな愛情表現が輝いています。
でもこの曲の魅力は、ストレートな愛情表現だけでなく、さりげない表現の中にも愛が隠れているのです。
隅々まで愛情いっぱいの『愛唄』。
この記事ではそんな楽曲の隠れた愛情表現にもスポットをあて、歌詞の意味を考えます。
言われてみたい、真っすぐな愛の言葉
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「ねえ、大好きな君へ」笑わないで聞いてくれ
「愛してる」だなんてクサいけどね
だけど この言葉以外 伝える事が出来ない
ほらね ! またバカにして笑ったよね
≪愛唄 歌詞より抜粋≫
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「めちゃくちゃ好きだ!」と神に誓おう
≪愛唄 歌詞より抜粋≫
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まずはGReeeeNの真骨頂、真っすぐな愛情表現をみてみましょう。
誰もが一度は言われてみたい、ストレートな愛情表現ですよね。
もしかしたら、自分の恋人も、そういった言葉を待っているかもしれません。
それがわかっていても、なかなか言えない愛の言葉。
”重いと思われないようにクールにふるまおう”とか、”追いかけられたいから愛情表現は控えめにしよう”など。
相手を好きであればあるほどいろいろ考えてしまって、素直になれない人もいるのではないでしょうか。
ましてや「めちゃくちゃ好きだ!」「神に誓おう」は、難易度がとても高いです。
この歌は、二人がただ隣にいる日常の一コマを歌っていますよね。
それなのに僕は笑っちゃうくらいストレートに「大好きな君へ」「愛してる」と言い「めちゃくちゃ好きだ!」と叫び、神に愛を誓っています。
こんなに好きなのだから相手に必ず伝わると思っています。
相手からの愛も、二人がより仲良くなれる未来も信じ切っていますね。
”深い愛情を表現することによって相手からもっと愛されるようになるといいな”などといった計算が少しも入っていませんよね。
純度100%の言葉たち。だからこんなにも輝いているのですね。
さりげないけれど「めちゃくちゃ好き」
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「ねえ、あの日の僕ら何の話をしてた?」
初めて逢った日に よそよそしく
≪愛唄 歌詞より抜粋≫
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GReeeeNの歌詞の魅力は、ストレートな愛情表現だけではないですよね。
例えば、この歌詞。
興味のない人との初対面の記憶など、すぐに忘れてしまうのではないでしょうか。
だから「初めて遭ったときによそよそしかった」ことを覚えているのは、君が大好きな証拠。
「よそよそしかった」こともさえも大切な思い出になっています。
そして「何を話したか覚えていない」のは、無意識のうちに緊張していたのではないでしょうか。
”あんなによそよそしかったのに、二人で大切に時を重ねてきて、今はこんなに仲良しだよね”と、初対面のときのことを引き合いにだして、今の仲の良さを喜んでいる気がします。
さりげない言葉だけれど「めちゃくちゃ好き」なことを別の表現で伝えているのだと思います。
言葉に込められている熱量は、ストレートな表現と変わらないのではないでしょうか。
損得抜きの純度100%の気持ち
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ただ 泣いて 笑って 過ごす日々に
隣に立って 居れることで
君と生きる 意味になって
≪愛唄 歌詞より抜粋≫
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密度濃い時間を過ごしたね
≪愛唄 歌詞より抜粋≫
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これらの歌詞からは「君が僕に何かをしてくれるから好きなのではなくて、ただそこにいるだけで君が好きなんだ」という損得抜きの純度100%の愛を感じることができます。
特に「密度の濃い時間を過ごす」というフレーズ。
一日24時間、一年365日という時計の軸は決まっていて、相手と過ごせる時間にはどうしても限度があります。
だから、それ以上を求めるのであれば、密度を濃くしていくしかありません。
そんな気持ちで、僕が君への愛情を紡いでいったからではないでしょうか。
さりげない表現の中にも愛が隠れています。細部にまで愛がいっぱい込められているのですよね。
メリハリのある愛情表現にメロメロ
GReeeeNらしい真っすぐな愛情表現。そしてその隣にあるさりげない言葉の中に隠れた愛情。
メリハリのある愛情表現に、メロメロになってしまいますよね。
歌詞に隠れた愛情表現を『愛唄』から見つけてみるのも、ひとつの味わい方なのかもしれませんね。
TEXT 三田綾子
HIDE、navi、92、SOHの男性4人組、福島県で結成されたボーカルグループ。 メンバー全員が歯科医師免許を持ち、医療との両立のため顔を伏せて活動中。 『愛唄』『キセキ』『遥か』『オレンジ』等、デビュー以来数々のヒット曲を生み出す。 『キセキ』は今も日本国内においてもっとも多くダウ···