アコースティックギターによる弾き語りカバー動画が人気に
浮遊感のあるメロウな歌声が話題を呼んでいるシンガーソングライターkojikoji。
彼女のアーティストとしてのキャリアは決して長くはなく、大学生の頃にアコースティックギターに夢中になったことが始まりです。
YouTubeやinstagramなどSNSに弾き語りのカバー動画をアップロードしたことで、その歌声が話題となり注目を集めました。
韻シストのメンバーであるBASIの楽曲『愛のままに feat.唾奇』のカバー動画は、現在350万回以上再生されており、その知名度が伺えるでしょう。
その後はライブ活動に精力的に取り組んだり、空音やクボタカイなどヒップホップシーンで注目を集めるアーティストとのコラボ楽曲も多数発表しています。
2020年1月には個人名義では初となる待望のEP「127」をリリースし、さらなる活動が期待されています。
”エモい”と話題の彼女の魅力は?
彼女を支持する若者たちは、彼女の魅力を「エモい」と称しているようです。
彼女の歌声は、力の抜けたような浮遊感とメロウな雰囲気を持っています。
決して派手ではないですが、どこかきらびやかな様子も感じられる。
そんな印象を抱かせる空気に溶け出してしまいそうな声は、どんなシーンにも違和感なく混ざり合うのです。
多数のアーティスト作品に参加してきたことが、その性質を証明していると言えるでしょう。
どんなシーンにもハマる歌声は、リスナーたちの日常にまで寄り添い、彩りを与えています。
そんな様子を表した言葉が「エモい」なのでしょう。
彼女が「エモい」と称される理由はもう一つあります。
彼女の楽曲やカバーの多くは、アコースティクギターを基調としており、シンプルながら切ない雰囲気を持っています。
こういった楽曲のサウンドと気の抜けたメロディラインが合わさることで「エモさ」に拍車をかけているのです。
「エモい」は一言では片付けられない彼女の魅力を、若者なりに伝えようとした結果だと言えるでしょう。
kojikojiのオススメ楽曲を3曲紹介!
kojikojiの魅力を伝えるためには、実際に彼女の音楽を聞いてもらうのが一番でしょう。彼女は多くのアーティストの作品に参加していますが、彼女の歌に焦点を当てるため、ここでは個人名義の楽曲とカバー曲の中からオススメの楽曲を紹介していきます。
ほろよい
この楽曲は、彼女がリリースした初のEP『127』に収録されています。
パーカッションとコーラス、シンセサイザーが緩急を演出していますが、サウンドのほとんどはアコースティックギターと歌で構成され、優しさを纏った楽曲となっています。
特徴的なのは柔らかい空気感と調和した可愛らしい歌詞で、恋する女の子が少し酔っている様子を表した言葉はポップでカラフルです。
彼女のセンスがふんだんに詰め込まれたこの楽曲は、彼女を知るために最適と言えるでしょう。
YouTubeに公開されている『ほろよい』はdemoバージョンで、少しアレンジが異なっているので注意してください。
いつかのDAYS
『ほろよい』と同じくアコースティックギターと歌で構成されていますが、この楽曲は日曜日の朝のようなリラックスした雰囲気を持っています。
歌詞や歌のメロディはヒップホップを強く意識したものとなっており、気怠そうに吐き出される言葉には思わず聞き入ってしまうでしょう。
酒に酔っぱらった深夜のようでもあり、公園からの帰り道のような幼さもある。
タバコの煙のような煙たさもあり、植物にかこまれて浴びる光のシャワーのようでもある。
『いつかのDAYS』は、そんな不思議な雰囲気を持った楽曲です。
ぜひ自分なりの解釈で彼女の世界に浸ってみてください。
l o f i c h i l l // r e m i x (SUKISHA×kojikoji)
『l o f i c h i l l // r e m i x』 は、U-mallow×hohorehoの『99♮』とkiki vivi lily『80denier』、tofubeats『水星 feat. 仮谷せいら』、underslowjams『酩酊』
以上の4つの楽曲を組み合わせて1つの楽曲を作り上げたリミックスカバーとなっています。
このカバー曲は、人気ビートメーカーのSUKISHAが手掛けており、彼女が業界内でも認められていることがわかります。
それぞれの楽曲の持ち味を残しながら、全く新しい感覚を与えてくれる一風変わったカバー曲は、彼女が優れたアーティストであることを正しく示しています。
特に『80denier』と『水星feat.仮谷せいら』のサビを同時に歌った二重のメロディ部分は圧巻です。
雑多な印象は全くなく、少しずつ表情を変えていく楽曲は、心が深く沈み込んでいくような感覚を与えてくれます。
ヒップホップシーンに興味がある人にはぜひ聴いてもらいたい一曲です。
台風の目となり得るkojikojiに期待が高まる
注目アーティストたちの楽曲に名を連ねてきたkojikojiは、若手音楽シーンの台風の目となる実力を十分に備えています。
彼女自身の楽曲リリースが求められている今、活動は活発化し、アーティストとしてさらなる躍進を遂げるはずです。
ライブ活動やオリジナル楽曲、初となるアルバムリリースなど彼女の情報からは目が離せません。
この記事を読んで彼女の魅力に気付いた方は、ぜひSNSアカウントをフォローして彼女の活動を見逃さないようにしましょう。
TEXT 富本A吉