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映画「虹色ほたる 永遠の夏休み」懐かしい思い出の夏にタイムスリップしよう!

川口雅幸の小説を原作に、宇陀鋼之介監督がメガホンを取ったアニメ映画『虹色ほたる 永遠の夏休み』。少年が30年以上も前の時代にタイムスリップし、ダムに沈んだはずの村でひと夏を過ごすファンタジー作品です。懐かしい景色を映す本作の魅力を紹介します。

蛍が繋ぐ運命の絆!温かな世界観が心に沁みるファンタジー

画像引用元 (Amazon)

2012年公開の映画『虹色ほたる 永遠の夏休み』は、タイムスリップをテーマにしたファンタジーと、昭和の日本の風景を掛け合わせたアニメーション作品です。

原作は川口雅幸による同名小説。

自身のホームページに掲載した小説が注目され、人気投票サイト上位にランクインしたことから出版が決まったというシンデレラ小説です。

監督を務めたのは、映画「ONE PIECE」やテレビアニメ「銀河へキックオフ!!」など数々の話題のアニメーション作品を手がけた宇田鋼之介。

さらに、日本のアニメーション作品に欠かせない名だたるクリエーターがスタッフに加わり、原作の魅力を新たな形で映像として昇華させています。

映画を観た多くの人から、こんな夏休みに憧れるという高評価のレビューが寄せられました。

子供も大人も惹かれる本作のあらすじや見どころを紹介します。

タイムスリップした過去で過ごすもう1つの夏休み

▲映画『虹色ほたる ~永遠の夏休み~』予告編映像

小学6年生のユウタは、1年前に交通事故で父親を亡くしています。

迎えた夏休みに、父親との思い出の場所である山奥の蛍が丘ダム周辺で昆虫採集をしようと、1人で出かけました。

するとそこで不思議な老人の蛍ジイと出会い、突然の豪雨に巻き込まれてしまいます。

ユウタが目を覚ますと、そこにはあるはずのない村の風景が広がっていました。

ユウタが生活する現代から30年以上前、宮前村がダムに沈む前の1977年にタイムスリップしていたのです。

彼をいとことして扱う少女さえ子と、同い年のケンゾーと知り合い、不思議な出来事に混乱するユウタ。

夜になって再び現れた蛍ジイから、1ヶ月間この時代で生活しなければいけないことを告げられます。

大自然の中、仲間との楽しい時間を過ごすうちに、ユウタは失われようとしているこの村の様々な事実を知っていくのです。

村人たちが崇める虹色ほたるの存在、さえ子の隠された秘密。

そして、ユウタとさえ子の間の運命的な強い絆が明らかになる時、観る人の心にもきっと温かな光が灯るでしょう。

同世代のキャストたちのみずみずしい声の演技に注目


本作では、子供たちにスポットを当てているため、キャラクターと同世代のキャストが声をあて、リアルな雰囲気を演出しています。

主人公のユウタ役を演じたのは、今回が声優初挑戦となった武井証。

体を使わずに走っている息遣いを演じるなど、普段の撮影とは異なる演技に苦労したそうですが、持ち前の繊細な演技力で魅力的に好演しています。

また、さえ子役を木村彩由実、ケンゾー役を新田海統が演じました。

アテレコの難しさを感じながらも、自身の声でキャラクターが息づいていく様子に、楽しみながら演じられたようです。

彼らのナチュラルでみずみずしい演技に引き込まれるでしょう。

そして、大人たちの役は経験豊富な声優陣が担当し、子供たちの多彩な演技を支えています。

懐かしい風景に映し出される人の絆が胸に迫る


本作の一番の魅力は、どこか懐かしく居心地の良い田舎の風景を舞台にしている点です。

アニメーション映画でもインパクトのある背景や派手な演出が増えている中で、日本の原風景と呼べる昭和の田舎を描いた本作は、どの世代の人が観ても入り込みやすいでしょう。

蛍が飛び回るシーンでさえ、あえてCGを使わず手描きで作り出すことで、昭和の雰囲気を崩さないノスタルジックで味わいのある映像になっています。

見逃してしまいそうな細かい部分にもこだわりが満載。

約3年半の製作期間を経て、原作にある美しさを表現しつつも、映画だけのオリジナリティあるストーリーと映像描写により完成した本作は、一瞬たりとも見逃せません。


また、その美しい景色の中で、子どもたちの心情が丁寧に描かれている点も見どころです。

原作同様、本作でも手を繋いだり握手をするなど、手にまつわる描写が多く登場します。

監督のコメントによると、肌と肌が直に触れ合う手は「人と人の絆の象徴」。

握手で関係を強めたり、手を繋ぐことで関係を確かめたりと、誰もが手を触れ合うことの価値を感じていることでしょう。

言葉で表現するのではなく、手の描写で絆を感じられる本作は、リアルでより温かみを感じる内容となっています。

きっとすべての人にある思い出の夏を映し出したような、心にジーンとくる物語です。

「愛と遠い日の未来へ」は切なくも温かい主題歌

▲松任谷由実 -- "愛と遠い日の未来へ" (from 37th NEW ALBUM「POP CLASSICO」)

本作の主題歌は、松任谷由実が書き下ろした『愛と遠い日の未来へ』です。

映画の景色に寄り添うように、哀愁漂うバンドサウンドのメロディが心地よいバラード曲となっています。



歌詞には大切な人との思い出を振り返る様子を、ピュアで詩的なフレーズで表現。

個性的な歌声が歌詞の切なさを高めつつ、前向きな意思の強さを感じさせる歌に仕上がっています。

聴く人を過去の思い出にタイムスリップさせてくれる、懐かしさが味わえる楽曲です。

ちなみに本作の音楽は夫の松任谷正隆が担当しており、映画の優しい世界観を表現しているので、そちらも合わせて注目してみてくださいね。 

「虹色ほたる 永遠の夏休み」は思い出の風景に出会える傑作映画!

画像引用元 (Amazon)

アニメーション映画『虹色ほたる 永遠の夏休み』は、人と人の絆や思い出という誰にでも身近で普遍的なテーマを取り上げた作品です。

年齢や世代に関わりなく、おそらくすべての人が深く記憶に残る思い出を持っているでしょう。

たとえ記憶が薄れ思い出せなくなっても、ふとした瞬間に蘇るのが思い出です。

本作はそんな心の中の大切な思い出を凝縮したような、儚さと輝きを持っています。

忙しく生活する中でも忘れたくない、穏やかで温かい風景に出会えますよ。


TEXT MarSali

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