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映画「夜は短し歩けよ乙女」カラフルポップな不思議の世界!ピュアな恋愛模様に魅了される

森見登美彦の大人気小説が原作のアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』。冴えない先輩が想いを寄せる後輩と近づくために奮闘する1年を描いた、どこか不思議でピュアな青春ストーリーです。観れば陽気な気分になれる本作の魅力を紹介します。

森見登美彦による人気小説をアニメ映画化!

画像引用元 (Amazon)

2017年公開のアニメーション映画『夜は短し歩けよ乙女』は、京都を舞台にした青春恋愛作品です。

原作は、不思議な世界観が持ち味の作家森見登美彦による同名ベストセラー小説。

第20回山田周五郎賞を受賞、2007年の本屋大賞では第2位、大学生が選ぶ本ランキングでは第1位に選ばれた、彼の作品の中でも伝説的な1冊です。

本作ではアニメ『四畳半神話大系』に続き、監督を湯浅政明、脚本を上田誠、キャラクター原案を中村佑介が担当し、森見登美彦との再タッグを果たしました。

原作の持つちょっと奇妙で愛らしい空気に引き込まれる、本作のあらすじや見どころを紹介します。

偶然を装い続ける奥手な先輩の恋の行方は?

▲『夜は短し歩けよ乙女』90秒予告

冴えない大学生である先輩は、同じクラブに所属する後輩の黒髪の乙女に恋をしています。

1年も思い続けている先輩は、何とか距離を縮めようと「なるべく彼女の目にとまる」ことを目指した「ナカメ作戦」を決行することに。

彼女が訪れそうな場所に赴いては、偶然を装って声をかけるという作戦です。

友人である学園祭事務局長やパンツ総番長には否定されますが、奥手すぎる先輩にとってはこれが精一杯。

しかし、無計画に彼女を待つばかりの先輩に対し、天真爛漫で好奇心旺盛の黒髪の乙女は夜の街さえ縦横無尽に駆け巡ります。

そんな中、2人はそれぞれ京都の街の不思議な出来事に巻き込まれていきます。

酒に酔う春の夜の街や思い出の本を探す夏の古本市、学生たちの想いが交わる秋の学園祭、冬の風邪に臥した床。

様々な出会いや経験を通し、黒髪の乙女も少しずつ先輩への観方が変化していきます。

一夜で過ぎる濃密な1年間と、2人の淡い恋模様を描く青春ラブコメディです。

多彩なキャスト陣の出演に注目


本作は声優を務めるキャストが豪華。

主人公である先輩役は、俳優と歌手の両面で人気を博す星野源が務めています。

以前からファンだった湯浅政明監督からのオファーに驚いたそうです。

黒髪の乙女を想うあまり空回ってしまう先輩の愛おしさが感じられる声の演技で、魅力的に演じました。

ヒロインの黒髪の乙女役を務めるのは、様々なアニメ作品に携わる人気声優の花澤香菜。

森見作品のファンということで、読者が感じるヒロインの芯の強さと無邪気な明るさを見事に表現し、イラストの雰囲気ともマッチしています。

さらに、神谷浩史や中井和哉、ロバートの秋山竜次が加わり、個性的すぎるキャラクターに命を吹き込みました。

コミカルなストーリーを支える豪華キャストの確かな演技は必見です。

色とりどりの風景と珍妙なストーリーが楽しい!


本作は、原作の雰囲気にぴったりのカラフルなアニメーションが魅力です。

大正ロマンを思わせるタッチの絵柄に、黒髪の乙女の赤いワンピースやイチョウ並木の黄色、夜の街に灯る明かりが鮮やかに彩っています。

シーンに合わせて花が飛んだり、走る背中に火がついたりと、目に見えない表現が可視化されているところもユーモラスです。

また京都を舞台としており、下鴨神社や京都大学など実際に実在する場所が多く出てきます。

ストーリーで重要になってくるバーや古本市も存在し、京都のリアルな風景を色鮮やかかつ不思議な雰囲気で描かれ、どこを観ても発見があるでしょう。

京都の街で巻き起こる事件の数々を大胆な表現で映し出し、原作の文章だけではイメージできなかった空気感を味わえます。


そして、スピーディーな展開で進むストーリーも見どころ。

様々な情報がぎゅっと詰まっていながら、それぞれの出来事やキャラクターの感情がしっかり描かれているため、観る人を置いてけぼりにしません。

そのストーリーの中でも、先輩と黒髪の乙女のなかなか進まない恋模様がじれったくも甘酸っぱい気持ちにしてくれます。

先輩は理屈をこねてばかりで、青春の爽やかさとは無縁に思える人物。

一方の黒髪の乙女は、自分の興味のあることに真っ直ぐで、ナカメ作戦に全く気付かないほどの天然です。

そんな対照的な2人が遭遇する事件をそれぞれの目線で観ていくと、思わぬ方向で次第に距離が縮まっていることを感じさせます。

先輩の恋心がどんな風に結末を迎えるのか、ピュアすぎるラブストーリーを見届けてください。

「荒野を歩け」は青春を映す爽快なロックナンバー

▲ASIAN KUNG-FU GENERATION 『荒野を歩け』



本作の主題歌は、人気ロックバンドのASIAN KUNG-FU GENERATIONが手がける『荒野を歩け』です。

CDジャケットのイラストを担当する中村佑介と映画でもコラボレーションするということで、ファンにとって嬉しい調和も見どころの1つ。

王道のギターロックを走りつつ、ロックに馴染みがない人も受け入れやすいメロディアスな曲調が特徴です。

静かなギターの音色からバンドの演奏が一気に重なる構成と、テンポの良いメロディラインは口ずさみたくなる心地よさ。

抽象的なフレーズを用いた歌詞には、孤独感や表現できない悲しみを抱えて生きるすべての人の心をそっと包み込むような穏やかさがあります。

リラックスした柔らかな低音の歌声が響き、歌に込められたポジティブな感情を豊かに表現。

映画内に描かれる青春の不安定さや眩しさと相まって、より爽やかな雰囲気が感じられます。

PVでは夜道をひたすら歩く女性たちの背中にメンバーが映り込む少し不思議な演出も楽しめるので、合わせてチェックしてみてください。

お酒を飲みながら楽しみたい青春映画


アニメーション映画『夜は短し歩けよ乙女』は、京都の街と人とお酒が魅力的に描かれる作品です。

青春の持つ危うさや大胆さをファンタジックに映しながら、その時々にしか出会えない縁の尊さも感じさせてくれます。

少し奇妙な世界観は、黒髪の乙女と共にお酒を飲みながらほろ酔い気分で楽しむのもおすすめ。

本作のラストを観れば、きっと出会った人を愛おしく思えるでしょう。


TEXT MarSali

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