恋のはじまりにワクワク
2005年にメジャーデビュー以降、ドラマや映画のタイアップに起用され多くのヒット曲を生み出してきたYUI。
なかでも2007年3月にリリースされた8枚目のシングル『CHE.R.RY』は、片思いのドキドキが描かれたキュートな歌詞で今なお愛される恋愛ソングです。
発売当時はau by KDDI「LISMO」のCM曲に起用され、作詞作曲を手掛けたYUI本人も出演したことで話題になりました。
また、オリコンランキングでは2位にランクインし、当時の自己最高位タイを記録。
公式HPによると、タイトルの『CHE.R.RY』はこのように表記することで、甘酸っぱい恋を強く意味するそうです。
発売から10年以上経った現在でも幅広い世代に愛される、『CHE.R.RY』の甘酸っぱい歌詞を読み解いていきましょう。
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手のひらで震えた それが小さな勇気になっていたんだ
絵文字は苦手だった だけど君からだったら ワクワクしちゃう
≪CHE.R.RY 歌詞より抜粋≫
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苦手だったはずの絵文字にワクワクしています。
普通の文と絵文字が入った文を比べると、絵文字が入った方が感情が入って印象が全く違って聴こえますよね。
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返事はすぐにしちゃダメだって 誰かに聞いたことあるけど
かけひきなんて出来ないの
...好きなのよ ah ah ah ah
≪CHE.R.RY 歌詞より抜粋≫
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恋の駆け引きに「返事をすぐにしない」というテクニックがあります。
それまで順調にやり取りをしていたのに、急に返事をしないことで相手に「どうしたのかな?」と思わせる定番の駆け引きです。
しかし、主人公はそんな駆け引きも考えられないほど、好きなあまりすぐに返事をしてしまったのでしょう。
もどかしいけどそれも恋
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ほんの一行でも構わないんだ キミからの言葉が欲しいんだ
ウソでも信じ続けられるの
≪CHE.R.RY 歌詞より抜粋≫
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駆け引きができず、すぐに返事をした主人公。
しかし「ほんの一行でも構わないんだ」という歌詞からは、好きな人からの返事はまだ来ていない様子が分かります。
駆け引きをされているのか、それともただ忘れているのか、どちらにせよ待っている間はじれったいですよね。
どんな一行でも、例えウソでもいいから「キミからの言葉」を待つ時間は、甘酸っぱいですよね。
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甘くなる果実がいいの 何気ない会話から育てたい ah ah ah ah
≪CHE.R.RY 歌詞より抜粋≫
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恋のはじまりは「何気ない会話」が一番ワクワクしますよね。
そんなワクワクを積み重ねながら、「恋」という甘い果実を実らせたいという思いが伝わってきます。
指先から伝わるドキドキ
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恋のはじまり 胸がキュンとせまくなる
いつまでも待っているから 春の冷たい夜風にあずけてメッセージ
恋しちゃったんだ たぶん 気づいてないでしょう?
星の夜 願い込めて CHE.R.RY
~指先で送るキミヘのメッセージ
≪CHE.R.RY 歌詞より抜粋≫
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たった一つの絵文字、たった一行でも心がトキメク「恋のはじまり」。
春の夜空を見ながらメッセージを待っている時間は主人公にとって、もどかしくもワクワクするチェリーのような甘い時間なのでしょう。
『CHE.R.RY』が発売された2007年は、友人や恋人とのやり取りは携帯メールが一般的な時代です。
メールには「どんな絵文字を入れよう」「どのタイミングで送信しよう」といった、電話や手紙では味わえない駆け引きやドキドキが生まれます。
ガラケーからスマホとなった現在でも、「指先で送るメッセージ」に変化はありません。
メッセージのやり取りから生まれる恋の甘酸っぱさは、誰もが経験したことがあるでしょう。
だからこそ時代やツールが変わっても、恋をしている人の気持ちを描いた『CHE.R.RY』は現在でも世代を超えて愛されているのかもしれませんね。
TEXT サトイ モノコ