大ヒット漫画がついに実写化!
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武将達の熱いドラマと躍動感あふれる戦闘描写で絶大な人気を誇る、漫画『キングダム』。
累計発行部数は2020年4月時点で6400万部を超え、連載開始から14年経過した現在も全く勢いが衰えません。
一度読めば、スピード感あふれる展開に夢中になり、一気読みしたくなるほど中毒性抜群。
武将達の勇猛果敢な姿を見る度に心がたぎり、戦場の臨場感に浸れる作品です。
邦画のスケールでは実写化不可能と言われていましたが、2019年に実写化を実現。
興行収入57.3億円の大ヒットを記録し、初めて観る人も原作ファンも心奪われる作品となりました。
運命の出会いが歴史を動かす!
物語の舞台は紀元前245年、春秋戦国時代の中国。
7つの大国がひしめきあい、数々の武将達が活躍した時代です。
主人公は、秦国に住む下僕の少年・信(しん)。
彼は親友の漂(ひょう)と共に天下の大将軍を夢見て日々剣術の鍛錬に打ち込んでいました。
ある日、二人の前に秦国の大臣・昌文君(しょうぶんくん)が現れ、漂の宮仕えが決まります。
しかしある晩、漂は瀕死状態で信のもとへ帰還。
信に地図を託して力尽きてしまったのです。
漂から託された地図を頼りに目的地まで走る信。
そこには死んだはずの漂が待ってました。
それが、信と若き秦王・嬴政(えいせい)との運命の出会いだったのです。
秦王に容姿が瓜二だった漂は、影武者として身代わりになり命を落としたと理解した信。
信は漂の意志を受け継ぎ、王と共に王都奪還を決意。
そのために彼らは、戦闘民族・山の民を仲間につけようと奔走します。
敵勢は8万、対する嬴政達の陣営は約3千人。
圧倒的不利な状況下に、敵の精鋭達が次々に襲いかかります。
果たして嬴政は王都を取り戻すことができるのでしょうか?
中華統一の夢を掲げる嬴政と天下の大将軍になる夢を抱く信が手を取り、中華の歴史を大きく動かします。
躍動感と臨場感あふれる戦闘が最高
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この作品の中で是非注目していただきたいポイント3つ紹介します。
1つ目は、手に汗握るアクションシーン。
攻撃、やられ方、かわし方も全てダイナミックで見応え抜群です。
特に主人公・信は、どんな強敵でも恐れずに飛びかかる姿勢に痺れます。
抜群の跳躍力を武器に、スピードもパワーも桁違いな敵に果敢に挑む姿がとにかくかっこいいです。
また、騎馬隊が草原を駆けるシーンでは本物の馬を100頭近く使用しているので、迫力と臨場感を存分に感じられます。
原作から飛び出したような俳優陣の熱演が素晴らしい
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2つめの魅力は、原作のイメージにピッタリはまった俳優陣とそれぞれの演技力の高さです。
主人公・信を演じたのは、山崎賢人。
信は、揺るがぬ強い意志で下僕から成り上がり、後に自分の部隊「飛信隊」を率いる将軍へと成長する役どころです。
強い眼力、体の底から強く発せられる大声など、原作やアニメのイメージそのまま。
体当たりの演技と王道少年マンガの主人公らしい熱さに痺れます。
彼の親友である漂と秦王・嬴政を一人二役で演じたのは、吉沢亮。
彼は今作で、第43回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞を受賞しました。
顔が同じで性格が全く違う2人を見事に演じ分けています。
特に嬴政の放つ王の気品と存在感が凄まじく、一つ一つの言葉に説得力や重みを感じられます。
漂が部隊を統率するシーンや嬴政が家臣達を奮い立たせるシーンでは、期待以上の熱演と格好良さに心が震えます。
同じく日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞を受賞した長澤まさみの演技も必見です。
彼女が演じた楊端和(ようたんわ)は、戦闘民族・山の民を武力でまとめる美しき王。
笑顔が魅力的なこれまでの長澤まさみのイメージにない、強く美しい姿に魅了されます。
そして、原作で人気トップクラスを誇る将軍・王騎(おうき)役の大沢たかおの演技も見逃せません。
役作りのために15キロ増量し、兵士十数人を矛の一撃で吹き飛ばすシーンを再現。
優雅で品のある口調が特徴の王騎を見事に演じきっています。
全ての登場人物がマンガやアニメのイメージ通りな上、期待以上の演技で魅せてくれますよ。
壮大なスケールと最高レベルの脚本に引き込まれる
3つ目の見どころは、細部まで再現された世界観と骨太なストーリーです。
今作では中国でロケを敢行。
広大な平原や大きな中国の古城を舞台に壮大なスケールの戦闘を展開し、CGでは再現できないリアルな迫力に圧倒されます。
総制作費は10億円を超え、映画『タイタニック』をプロデュースしたソニー・ピクチャーズエンタテインメントも「日本映画に改革を起こしたい」という想いで製作に参加。
城の巨大なセット、衣装や小道具など細部に至るまで『キングダム』の世界観を見事に再現しています。
特に王宮での合戦シーンはエキストラ1万人が参加。邦画史上トップクラスの規模で次々繰り広げられる激しい戦闘から目が離せません。
歴史上の人物をより魅力的に描き、実際に起こった出来事を軸にオリジナルの解釈を加えた今作は、骨太で予測不可能な面白さを与えてくれます。
映画のシナリオは『GANTZ』で大ヒットを記録した佐藤信介監督、ドラマ『LIAR GAME』シリーズを手掛けた黒岩勉と原作者・原泰久が担当。
約2時間の長さに信と漂の深い絆や、夢に向かって奮闘する信と嬴政の姿が濃密に描かれていて、目が離せなくなるほど引き込まれます。
原作にない信の大将軍に憧れるきっかけも描かれていて、より感情移入できますよ。
ONE OK ROCKが歌う主題歌が格好いい
主題歌『Wasted Nights』を歌うのは、人気ロックバンドONE OK ROCK。
英語を織り交ぜたスタイリッシュでメッセージ性のある歌詞と、ストレートな感情を乗せたボーカルが国内外から支持されているロックバンドです。
『Wasted Night』は、困難に飛び込むことを恐れずに今を集中して生きようと訴えかけるメッセージソング。
何よりも音の広がりが壮大で、その音に乗せて伸びていく歌声が最高に心地いいです。
「I don’t wanna wait(僕は待っていたくない)I don’t want a wasted night(僕は一夜も無駄にしたくない)」と、自分を奮い立たせるように繰り返し歌われていて、聴いている私たちも心の奥が熱くなってきますね。
自分や周りを奮い立たせながら目の前の強敵と戦い、成長していく信の姿をイメージできて、主題歌にぴったり。
聴いているだけで勇気づけられ、やる気や向上心がわいてくるのではないでしょうか。
映画『キングダム』らしい熱いソウルが詰まった格好いい楽曲です。
映画の続きも見応え抜群!見始めたら止まらない
邦画史上最高のスケールで大成功をおさめた映画『キングダム』。
早くも続編制作が決定。
公開日は未発表ですが、どんな映画になるのか、新キャラのキャストは誰になるのか期待に胸が膨らみますね。
映画の続きにあたる漫画の『蛇甘平原編』からはさらに戦闘がスケールアップし、面白さが加速。
軍勢を率いる将ならではの知能戦、伝説の武将達の活躍と生き様に圧倒されます。
強くて美しい人気ヒロイン・羌瘣(きょうかい)も登場し、抜群の戦闘能力と凄惨な過去が物語に深みを与えてくれますよ。
漂と一緒に夢見た天下の大将軍になる道に向かって駆け出した信(しん)と無謀だといわれる中華統一の夢を掲げる嬴政(えいせい)。
2人の物語の幕開けとダイナミックなアクションをその目で確かめてみてください。
TEXT Asakura Mika