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「Four Signals」で歌われている廃棄される機械の喜怒哀楽に迫る

ぎゅっとまとめ
  • 廃棄される機械の喜怒哀楽を歌った曲
  • デリートされていく主人公の中に残る最後の感情は悲しみ
  • 主人公が暗示する、ある人物の悲しい本音
『from Y to Y』や『No Logic』などの名曲を生み出してきたボカロP『ジミーサムP』。そんな彼の衝撃的デビュー作となった『Four Signals』の歌詞の意味を考察!そこから見えて来たのはある悲しい心の光景でした。

公開日:2020年9月28日 更新日:2020年9月28日


この記事の目次 []
  1. ・忘れていく「記憶」消える「感情」
  2. ・最後に残る、主人公の感情
  3. ・主人公の叫びは「持ち主」の叫び声だった?

忘れていく「記憶」消える「感情」

ボカロP『ジミーサムP』は「後半の爆発力に定評のあるジミー」の通り名で有名。

楽曲の後半に突然メロディが華やかになるといった独特な作風が由来しています。

彼の代表曲『from Y to Y』『No Logic』も例外ではありません。

今回、そんな彼の衝撃的デビュー作と呼ばれている『Four Signals』の歌詞の意味を考察していこうと思います。

廃棄される機械の喜怒哀楽を描いた楽曲とは、はたしてどのような歌詞なのでしょうか。


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溶け出す記憶 高まるノイズ 何処かで無くした足跡
まだ忘れたくない 全ての感情 終わらせたくない だから叫ぶよ
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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廃棄される機械の視点で語られている事がわかります。

「溶け出す記憶」というのは、主人公である機械の中にあるデータがデリートされている光景を表現していると思われます。

「まだ忘れたくない」というフレーズから、主人公自身が望んだわけではないと察せられます。

きっと機械の持ち主が、廃棄しようとしているのでしょうか。

続く歌詞は、そんな主人公の現状がさらによくわかる内容となっています。


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街の呼吸が消えた 微かな熱に触れた
何も聞こえないままで ただ…
錆び付くこの目にさえ 眩し過ぎるその先
足を進めたら全てが終わりそうで
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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「錆び付くこの目」という歌詞から、主人公の身体がすでにボロボロの状態である事が想像できます。

さらに冒頭の消えた「街の呼吸」という言葉から、主人公は元々どこかの「街」にいたのであろう背景も想像できます。

それが消えたという事は、主人公の耳が街のざわめきを捕えられなくなったという事なのでしょうか。

もしかしたら廃棄する為に、記憶が削除されていく中で起きた弊害なのかもしれません。

人は過去を思い出す度に「あの時はこうだったな」と様々な感慨にふけるものです。

喜怒哀楽はその感慨にはつきものであり、思い出す記憶によっては怒ったり笑ったりと様々な感情が溢れ出てくることもあるでしょう。

そんな感情に関わる「記憶」を忘れていく事は「感情」そのものを忘れていくといっても過言ではないのかもしれません。

最後に残る、主人公の感情


そんな自分の現状を、主人公自身はどう理解しているのか。

続く歌詞を見ていきましょう。

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此処が此処であると 認めることも出来そうにないよ
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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どうやら主人公自身も今自分がいる現状を理解している模様です。

しかし認めたくない事も歌われています。

2番でも同様の歌詞が歌われています。

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ほんの少しの勇気で 確かな熱に触れた
「夢なら覚めて」と小さく呟いて

今が今であると 認めるなんて出来そうにないよ…
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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「夢なら覚めて」と呟かれる言葉からは、痛い程の悲しみが伝わってきます。

「記憶」が消されていく事で失われていく「感情」。

歌詞から伝わってくる悲壮感は、主人公が生み出している「悲しみ」に他ならないのです。

現状の光景に対して生み出されている「悲しみ」は、主人公の存在が廃棄され、意識がこの世からなくなるその最後まで残り続ける感情なのかもしれません。

残り続ける感情が「悲しみ」であるとすると、思わず胸がしめつけられてしまいそうになりますね。

主人公の叫びは「持ち主」の叫び声だった?



そんな主人公の悲しい視点が続く歌詞ですが、その中に1つ、不思議な歌詞がありました。

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あの日の景色はいま 誰かが何処かで見ているの?
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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「あの日の景色」というのは、主人公の過去を指していると思われます。

ですが、それを「誰かが何処かで見ている」とは、どういう事でしょうか。

この歌詞を考察する上で、重要になるのがこの楽曲が投稿された2008年。

その年は、キャラクターの『初音ミク』にフォーカスした楽曲やグッズ制作が多く行われていた頃です。

投稿される楽曲の中にも、「初音ミクが歌ってくれた」といった『初音ミク』というボーカルキャラクターに注目をあてたような言い回しをする言葉がつけられていました。

とするとこの曲の「機械」というのも彼女を指している可能性が見えてはこないでしょうか。

「あの日の景色」とは、彼女がこれまで歌ってきた楽曲で、それを何処かで見る誰かというのは、視聴者の事を指していると推測できます。

また1番の歌詞でこのようなフレーズがありました。


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溶け出す記憶 高まるノイズ 何処かで無くした足跡
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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初音ミクが主人公ならば、当然捨てたのは彼女を使用していた作り手でしょう。

「無くした足跡」というのは、作り手が彼女を用いて音楽活動をしていた軌跡の事を指しているのではないでしょうか。

それはきっと音楽を辞めるという作り手の意思表示だったのでしょう。

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消え行く体 狂いだす拍動 見つけて無くした答えを
いま思い出せたら 全ての感情も 取り戻せるのかな
≪Four Signals 歌詞より抜粋≫
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最後のサビで歌われる「見つけて無くした答え」というのも、彼女との出会いで音楽を始めた作り手自身の事を指しているのかもしれません。

しかし結局それが思い出される事はなかった様子も、その歌詞から窺えます。

まるで主人公を捨てる事で、音楽への気持ちや思いの全てを切り捨てた作り手の心情を表しているかのようです。

もしかしたら本当に「終わらせたくない」と叫んでいたのは、他ならない作り手の心だったのかもしれませんね。

TEXT 勝哉エイミカ

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