タオル回しの新定番
『Ohhh!!! HANABI』は、2015年8月19日発売のアルバム『RHINOCEROS』に収録されています。
タイトルからも分かる通り、花火やプールといった、夏のイベント盛りだくさんの夏にぴったりな楽曲になっています。
また、ポルノグラフィティのライブで定番となっている『ハネウマライダー』のタオル回し。
『Ohhh!!! HANABI』は『ハネウマライダー』に次ぐ、タオル回し曲でもあるのです。
ライブで歌って踊れるアッパーチューンは、季節に限らず盛り上がるためには非常に重要でしょう。
では、踊り出したくなる『Ohhh!!! HANABI』の歌詞に触れていきます。
夏の夜の浴衣マジック
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ドカンと花火が咲いたら
空見上げる君のほほが染まる
赤 青 金 銀 夏の恋人は艶やかだね
≪Ohhh!!! HANABI 歌詞より抜粋≫
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この楽曲は、作詞を新藤晴一、作曲を岡野昭仁が手がけた共作。
リズム感のいい岡野ならではのメロディと、抜群のセンスで言葉を並べる新藤の歌詞にも注目です。
サビから始まるこの曲は、まさに目の前で大輪の花が咲いたような、華やかな始まり方が見事です。
夜空に咲いた花火の色で色づく、隣の彼女。胸の高鳴りまで伝わってきそうですな。
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下駄の音が軽やかに 揺れて裾の夕顔
浴衣が誘う宵 夜店の灯り
金魚やを冷やかせば 掬われてなるものかと
尾びれが撥ね上げた水に 顔を濡らす
昼間とはまるで違う 新しい表情に
そわそわしっぱなし
≪Ohhh!!! HANABI 歌詞より抜粋≫
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夏祭りの夜でしょうか。浴衣に身を包んだ「君」は、見慣れた昼間の顔とはまるで雰囲気が違います。
金魚すくいに夢中になる横顔や、いつもとは違う雰囲気にどぎまぎする様子が目に浮かびます。
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さんざめく人の波の その中で耳元へ
寄せた唇から こぼれた I love you
後れ毛を直す仕草 ハッとしてグッときて呼吸が止まった
≪Ohhh!!! HANABI 歌詞より抜粋≫
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2番の歌詞では、後れ毛を直す仕草に思わずどきり。
浴衣と後れ毛に魅力を感じている様子は、夏ならではの表現でしょう。
夏祭り、浴衣。いつもの2人の関係に変化が生まれそうな空気感が、歌詞からも伝わってきますね。
夏の恋ならではのトキメキ
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遠く祭り囃子が聞こえてる 不思議な懐かしさがこみ上げる
ピーヒャララ テントン シャントン 奏でるのは幼き日々
セルロイドのお面をねだった まだ帰りたくなはないといじけた
あっち こっち? そっち どっち?
夏は過ぎてくと知っていたんだ
≪Ohhh!!! HANABI 歌詞より抜粋≫
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子供の頃、お祭りから帰るのを嫌がった記憶。誰にでもある懐かしい記憶ではないでしょうか。
好きな子と一緒にいる時に、幼い日の記憶が甦ったのはなぜか?それは、「まだ帰りたくはない」からでしょう。
夏祭りは終わりへと近づき、2人きりで過ごせる特別な夜も過ぎていきます。
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家路へと 急がないで こんなにも南の星座が輝く
ヒュルル ドカンと花火が咲いたら 消えてしまうまでの一瞬さえ
サマードリーム ファイヤーワーク ずっと覚えておきたいな
ヒュルル ドカンと花火が咲いたら 空見上げる君のほほが染まる
赤 青 金 銀 夏の恋人は艶やかだね
≪Ohhh!!! HANABI 歌詞より抜粋≫
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一緒にいられる時間は限られています。でもまだ離れたくない。
「帰らないで」の一言が言えずに、もどかしい時間が過ぎているようです。
夏の夜空に眩く輝く花人、それを見つめる色とりどりの恋人。
きっと誰よりも艶やかで、誰よりも魅力的に映ってのでしょう。
過ぎていく夏の夜に、「君」を見つめる「僕」。
幸せなトキメキに聴いている方まで胸が満たされるような、高揚感のある楽曲です。
ポルノ屈指のお祭りソング誕生
踊り出したくなるようなテンポ、祭り囃子を思わせる効果音。彼女の艶やかさと夏の切なさを見事に表現した、新藤晴一の歌詞。
すべてが相まって『Ohhh!!! HANABI』は、ポルノグラフィティの楽曲の中でも屈指のお祭りソングとなりました。
ライブ映えすること間違いなしのこの楽曲。楽しい雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
TEXT 岡野ケイ