高里椎奈の人気小説シリーズを映画化!
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2019年公開の映画『うちの執事のいうことには』は、若き当主と執事が不可解な事件の謎を追うミステリー作品です。
原作はシリーズ累計110万部を突破した高里椎奈の大人気推理小説。
シリーズは全9巻で、その中の1巻から3巻までのストーリーを映像化した本作は、監督を久万真路、脚本を青島 武が務めています。
上流階級ならではの事件と人間模様が描かれており、観る人を豪華な世界観に引き込むでしょう。
小説とは一味違った魅力がある、本作のあらすじや見どころを紹介します。
映画「うちの執事が言うことには」のあらすじ
烏丸花穎は頭脳明晰で、特に色彩に関する特別な能力を持つ天才です。
イギリス留学から帰国した彼は、日本が誇る名門・烏丸家の第27代当主となる辞令を渡されました。
突然のことに状況を把握できない彼は、先代当主である父の真一郎の行方が分からなくなっていることを知ります。
彼の心の拠り所であり幼少時代から信頼を置く老執事の鳳もおらず、彼の新しい執事としてやって来たのは、若く仏頂面の衣更月蒼馬。
そんな執事とうまく馴染めないまま主従関係を結ぶ羽目になってしまったのです。
ある日、彼は芽雛川家次男のバースデーパーティーに招待されました。
そこで出会った大学生で企業家の赤目刻弥は、やけに親しげに近づいてきます。
そしてパーティーでの事件を皮切りに、烏丸家の周りでは、次々と不可解な事件が起こるのです。
未熟でありながらも当主として烏丸家を守ることを決意する彼でしたが、ある誤解から衣更月にも不信感を抱き始めるのでした。
フレッシュな若手キャストが熱演
本作の主演を務めるのは、映画初主演となるKing&Princeの永瀬 廉です。
「わがままなだけの御曹司に見えないように」という原作者の声に応え、当主としての責任感と人としての魅力を備えた役どころを繊細に演じています。
執事役を演じるのは、モデルや俳優としてマルチに活躍する清原翔です。
原作とは異なる黒髪と抜群のスタイルが印象的で、仏頂面ながらも執事として真摯に主人公を見守る姿が見事に表現されています。
物語のキーパーソンとして登場する謎の人物は、King&Princeの神宮寺勇太が演じています。
国民的グループのKing&Princeの2人が映画で初共演していて、どのような絡みを見せるのか必見です。
さらに、神尾楓珠、原日出子、吹越満、奥田瑛二、映画オリジナルキャラクターを演じる優希美青といった多彩なキャストが出演。
若手俳優陣のみずみずしい演技とベテラン俳優陣の深みのある表現が混じり合い、原作の面白さに映像ならではの演出が加わっています。
上流階級の世界観と不器用な成長のストーリーが魅力
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本作の見どころは、考え抜かれた演出と人間ドラマの面白さです。
まず、細部まで作り込まれた建物の荘厳な雰囲気と多彩なファッションは、主人公の格式高い身の上をよく表しています。
また、繊細で美しい料理の数々は、観ていて食欲を刺激すること間違いなしです。
そして、運ぶ執事たちの身のこなしや料理を食す主人公の所作に至るまで、上流階級の優美さが漂います。
ストーリーの主体となる事件も上流階級という環境だからこそ生まれる内容で、物語が進むにつれてどんどん盛り上がっていきます。
常にスマートな空気感が漂う美しい世界観が魅力的です。
当主と執事にスポットを当てたミステリー作品は他にもありますが、本作の2人はどちらも若く新米です。
互いに経験が浅いため、主従関係を結ぶことに不満を持っている様子が、双方の視点で描かれています。
どちらかが相手の不足を補ったり頼るのではなく、それぞれが自分にできることをしていくのが特徴的です。
一見バラバラに見える2人が、事件を通して着実に関係を深めて成長していく人間ドラマにも注目してみてくださいね。
さらにエンドロールでは、楽しそうな撮影風景が流れ、本編の温かな雰囲気がつくられる過程を知ることができます。最後まで観る人を楽しませてくれますね。
「君に ありがとう」は大切な人への感謝を綴る主題歌
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本作の主題歌は、映画のために書き下ろされたKing&Princeの楽曲『君に ありがとう』です。
軽快なリズムのメロディーに、ホーンやストリングスのアレンジが華やかさをプラスしています。
歌詞に綴られるのは、弱い自分を成長させてくれた大切な人への真っ直ぐな感謝の気持ち。
伸びやかで美しい歌声によって温もりを感じる、さわやかなラブソングに仕上がっています。
本作の主人公たちが築いていく信頼関係と楽曲の表現がマッチし、映画を盛り上げてくれますよ。
映画「うちの執事が言うことには」の優雅な時間を味わおう
映画『うちの執事が言うことには』は、上流階級の優雅な世界で起こる事件を扱った極上ミステリー作品です。現実ではなかなか見られない豪華で華やかな映像をバックに、緻密なミステリー展開が繰り広げられます。
一方で、まだ未熟な当主と執事が衝突しながらも徐々に歩み寄っていく人間味のある姿は、身近に感じられるでしょう。
成長することや、人を信じる難しさと尊さが、しっかり描かれています。
本作を観て、非日常的な美しさと等身大の人間ドラマをじっくり楽しんでくださいね。
TEXT MarSali