ael-アエル-PROFILE
日和乃愛(ひより のあ)、有光陽稀(ありみつ はるき)、雫月Lee(しずき りー)、綾目夏向(あやめ かなた)
空、天、空気。
a...all e...eternal l...love
all eternal love ~すべての永遠の愛~も込めて。
そして、また君に『会える…』
「悠幻」はまさに、ael-アエル-の今を代弁してくれた歌。
──最新シングル「悠幻」は、前シングル「白幻」の世界観を踏襲した楽曲という印象を受けました。有光陽稀:ロックを軸に据えたという面は、1stシングル「終わりなきラプソディ」の頃から共通していることですけど。ael-アエル-の持つ「美麗さ」と言いますか、繊細さを持ったロックというスタイルは「白幻」の頃から打ち出し始めた要素。「白幻」を出したときから高い支持を覚えていたように、ファンの方々も「白幻」のような曲調や世界観を喜んでくれれば、自分たちでもael-アエル-らしさの一つを打ち出せた手応えを感じています。
日和乃愛:ただ、「白幻」は冬を舞台にした歌だったから、この夏はあえて季節感を考慮して配信ライブでも歌うのを遠慮していたんですけど。ようやく肌寒さも感じ始めたように、ふたたび配信ライブで歌いだしたら、みんなも歌うたびに喜んでくれます。
雫月Lee:2曲とも歌の世界観が似ていますからね。ael-アエル-の場合、「叶いそうで叶わない想い」を表現することが多いんですけど。「悠幻」も同じ匂いを持った楽曲のように、俺ら自身も表現しやすかったです。
綾目夏向: 「白幻」と「悠幻」のMVに描き出した世界観も含め、僕も、今のael-アエル-らしい色という印象をこの2曲には覚えています。楽曲全体が醸しだす雰囲気にも、僕たちの気持ちの乗せやすさを感じています。
──「悠幻」には、「叶えたくても叶えられない切ない恋心」が綴られています。
雫月Lee:「悠幻」に込めた想いは、今のご時世だからこそ僕たちとファンたちとの関係性にも重なる部分が多い歌。今は、(コロナ禍により)「会いたくても会えない」環境じゃないですか。その関係性と気持ちを置き換えられる要素が強かったように、本当に想いを重ねやすい歌でした。
有光陽稀:今もファンの方々とは直接なかなか会えない環境。それが、僕たちとファンたちの間には今も起きている。「悠幻」は「叶えたくても叶えられない想いを綴った恋の歌」ですけど。ファンのみんなも俺たちに恋していると思うし、俺たちもファンのみんなに恋してる。
配信ライブという形を通し、俺たちの姿は届けられるし、コメントなどを書き込んではもらえるけど。でも、ファンたちの顔を直接見れるわけではないように、「悠幻」を歌うたび、その想いを俺らは歌詞に込めて歌ってしまうからね。
日和乃愛:「悠幻」はまさに、ael-アエル-の今を代弁してくれたような曲。こういう気持ちを感じている人たちは、今の時代には多いから、きっと共感してくれる人たちは多いんじゃないかな?!
──配信ライブを通し、書き込みのコメントを受け取れるとはいえ、やはり…。
有光陽稀:直接、顔を見て歌いたいですよ。今はパフォーマンスをするときも、どれくらい見ている人たちに気持ちが伝わるのかをすごく考えながらやっています。みんなの顔が見えないと切なさが募るから、早く会える環境になれたらいいですよね。
──もしや「悠幻」の歌詞には、みなさんとファンたちとの関係性も込めて書かれているとか?!
有光陽稀:もともとは「会いたいのに会えない関係」を綴った歌として書いているんですけど。今の環境にいるからこそ、そういう想いも重ねてしまいます。そうすると、ますます切なくなるんだけどね。
メンバーそれぞれが歌う「どうして」四連発が、僕の好きなところ。
──メンバーそれぞれ、「悠幻」の中で好きな歌詞を教えてください。日和乃愛:「どうしてここにいないの」「どうして戻れないの」「どうして思い出せないの」「どうして抱きしめられないの」とメンバーそれぞれが歌う「どうして」四連発が僕の好きなところ。僕が最初に「どうしてここにいないの」と歌いだすんですけど、そこからどんどん感情がヒートアップしながら、最後の「どうして抱きしめられないの」で気持ちが爆発していく感じが好きです。
歌うときにも一番切ない表情をしているように、ここのパートを歌うときの各メンバーの表現や表情の違いも、ぜひ楽しんでください。
綾目夏向: 僕は、二番目の「どうして戻れないの」を歌っています。「どうして戻れないの」という言葉には、時間的に戻れないという意味も含まれているなと思っていて。過去って戻れないからこそ、そこに切なさが生まれると思うんです。
この主人公も、取り戻せない後悔があるからこそ、ただ悲しいのではなく、過去には戻れないことでの後悔や切なさ悲しさを背負ってその言葉を言っているんだろうなぁと想像したように、「変えたくても変えられないものに対する気持ち」を込めて、僕は歌いました。
雫月Lee:俺は、三番目の「どうして思い出せないの」を歌っています。ここではちょっと苦しい心模様を表現。ここのパートのフォーメーションでは、俺一人だけ後ろを向いていて、そこを歌うときにパッと前を向いて歩きながら歌いだすんですけど。
そのときは「どうして思い出せないの」という苦しい気持ちをしっかり歌声に乗せて表現しています。ただ、それを表現しきるのが難しくて…。どこまで表現しきれるか自分でも毎回挑戦しつつ、いつも苦しみを声に現せるように意識しながらマジ感情100%で歌っています。
有光陽稀:俺が最後を歌っているんですけど。3人の気持ちを受け継いだうえで歌うから、想いも、歌声も感情が極まるくらいに切実な気持ちで歌っています。歌詞でも、3人が「ここにいないの」「戻れないの」「思い出せないの」と相手に対して間接的に歌っているのとは違って、俺だけ「抱きしめられないの」と相手と直接的に交わす言葉なんですね。だからこそ、歌うたびに思いきり感情を込めて歌っているし、歌いながら心で泣いています。
──ここのパート、最初に乃愛さんがどんな風に感情を込めて歌うかによって、その後、歌を繋ぐ人の感情表現もいろいろ変わっていきそうですよね。
有光陽稀:そうなんです!!乃愛が最初から最高潮に高まったテンションで歌い出したら、みんなそれを超えるテンションで歌い繋ぐから、最後に俺が歌うときにはどうなることか…。
雫月Lee:もはや、叫ぶどころじゃないテンションかもね。
日和乃愛:それって、なんかモッツァレラチーズゲームみたいってことだ(笑)。
──陽稀さんの好きな歌詞も教えてください。
有光陽稀:「夢の中の君に 確かにあった温もり 目醒めてしまうたび 温度は部屋に溶ける」の歌詞に感動しました。本当にセンスの塊っていうか、その様を完全にイメージできるじゃないですか。夢の中での君には確かに温もりを感じていたのに、目が覚めて我に戻り、「あの温もりは本当に夢の中だけの出来事だったんだ」とわかったときの切なさ。その切なさを感じたまま「どうして~」の気持ちへ繋がっていくから、ますます「どうして~」からの言葉に切なさを強く覚えてしまいます。
あと、「温度は部屋に溶ける」という表現がめちゃくちゃ好きなんです。「溶ける」とは一体どういう感情なんだろう。。。その感じ方は、人によっても違うと思うんですけど。「温度は部屋に消える」じゃないから、起きてすぐに想いがフワッと消えるものではない。「溶ける」という言葉のように、その切なさをだんだん実感していくものと俺は受け止めています。
──続いては、雫月Leeさんかな。
雫月Lee:俺が好きなのは、「誰かでは足りない 君だけが消せる孤独」の部分。人は寂しい生き物じゃないですか。一人で生きていくのはどこか寂しいと思ってしまう気持ちが、そういう言葉を生み出したのかなと俺は思っていて。
それが恋心だとして、その恋が結ばれていても、たとえ結ばれていなかろうと、人を想う気持ちがあるだけで心は満たされる。それが「君だけが消せる孤独」なんだろうなと思う。「誰かじゃなくて、君がいいんだ」「君だけが僕の孤独を消してくれる」「本当にそれくらい大切に想える存在なんだ」という気持ちが俺は大好きです。
──ファンにとって、ael-アエル-が「君」という存在だからね。
雫月Lee:ファンの方々が俺たちのことをそう思ってくれているのなら、とても嬉しいです。
──相手と結ばれていようが、片思いだろうと、その存在がいることで心が救われれば、満たされることは確かにあります。
雫月Lee:それが恋人でなく、友達でも、ael-アエル-でいうならメンバーでも、そう。そういう存在を感じれているだけで、心を満たす想いは変わります。
──夏向さんの好きな歌詞も教えてください。
綾目夏向:「こうだったら、もっとこう出来たのに」など、後悔を覚える感情が「悠幻」には記されているなと僕は受け止めています。それって、誰もが抱いたことのある感情。歌詞に「温度は部屋に溶ける」「全て朝陽に溶ける」と書いてあるように、大きなストーリーを描いているのではなく、「僕と君」という本当に身近な人との物語が「悠幻」には記されています。それを歌詞の端々から感じられるところが好きです。
日和乃愛:「悠幻」は、歌いながら切なくなるよね。
有光陽稀:俺なんか、歌いながらだんだん切なくなってきて、何時の間にか心で泣いてるよ。