涼しい風吹く青空の下で
2018年8月1日に7作目のシングルとして発売されたMrs. GREEN APPLEの『青と夏』。
南波あつこの人気漫画をモデルに映画化した『青夏きみに恋した30日』の主題歌に起用され、佐野勇斗と葵わかなが主演を果たしたことでも話題を集めました。
爽快感あふれるメロディーとエネルギッシュなバンドサウンドが魅力のロックチューンとなっています。
甘酸っぱい夏の恋模様と憂いを感じさせる内容の歌詞ですが、フレーズに使われている「青」とはどのような意味を持つのでしょうか?
歌詞の世界を紐解いていきましょう。
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風鈴がチリン
ひまわりの黄色
私には関係ないと
思って居たんだ
≪青と夏 歌詞より抜粋≫
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涼しい風が感じられる青い空の下、歌詞の主人公は特に予定もなく羽を伸ばそうとしているようです。
夏を感じさせる風鈴の涼しい音色、外に見える黄色いひまわりに見向きもしません。
誰もが待ちに待った、せっかくの夏を何もせずに過ごすのでしょうか?
続く歌詞をチェックしていきましょう。
夏の合図は何を表すのか
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夏が始まった
合図がした
"傷つき疲れる"けどもいいんだ
次の恋の行方はどこだ
映画じゃない
主役は誰だ
映画じゃない
僕らの番だ
≪青と夏 歌詞より抜粋≫
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ここで状況は一変し、主人公の夏が始まります。
「合図がした」というのは新しい恋が訪れたようです。
恋というのは時には傷つき、疲れてしまうこともありますが、それでも好きな人への気持ちはそう簡単には変わりませんよね。
映画じゃない、僕らの番だというからは、夏に恋愛をする全ての人に「全力で楽しんでほしい」というメッセージを感じます。
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友達の嘘も
転がされる愛も
何から信じていいんでしょうね
大人になってもきっと
宝物は褪せないよ
大丈夫だから
今はさ
青に飛び込んで居よう
≪青と夏 歌詞より抜粋≫
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友人につかれた嘘。弄ばされた恋愛。
傷つけられた時には、何を信じたらいいのか分からなくなりますよね。
でも大丈夫。全ての経験や感じてきたことはいずれ宝物となり、色褪せることなく輝き続けるはずです。
ここで登場する「青」というフレーズは「青春」を表していて、「今はただ青春に飛び込んでいこう」といったメッセージが込められているように思います。
果たして主人公に運命の出会いは訪れるのでしょうか?
ついに恋が始まった
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恋が始まった
合図がした
今日を待ちわびた なんて良い日だ
まだまだ終われないこの夏は
映画じゃない
君らの番だ
映画じゃない
僕らの青だ
≪青と夏 歌詞より抜粋≫
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ここでついに恋が始まったようです。
恋愛がもたらしてくれる充実感や幸福感を、主人公は全身で感じているのでしょう。
恋がうまくいっていないときは辛さや、寂しさを感じることもありますが、運命の赤い糸を信じてアクションを起こしていれば、人の素晴らしさを感じさせてくれるような素敵な出会いが待っている。
この楽曲にはそんなメッセージが込められているのではないでしょうか。
恋という青春を全力で楽しんだ夏。それは永遠に色褪せない宝物だと思います。
みずみずしく爽やかさ溢れる歌詞を読めば、きっと夏が待ち遠しくなるでしょう。
TEXT Roy
【Mrs. GREEN APPLE PROFILE】 大森元貴 (Vo/Gt) 若井滉斗 (Gt) 藤澤涼架 (Key) 2013年結成。2015年EMI Recordsからミニアルバム「Variety」でメジャーデビュー。 以来、毎年1枚のオリジナルアルバムリリースと着実なライブ活動を続け、2019年12月から行われた初の全国アリーナツアー「エデ···