2010年に大ヒットを飛ばした「ヘビーローテーション」。その次に放たれたのが、AKB48の楽曲の中でもメッセージ性が強い「Beginner」でした。「Beginner」は、2010年10月にAKB48のメジャー18作目のシングルとして発売されたのですが、この曲ではセンターポジションを固定せず、6種類の変則センターでパフォーマンスされることも大きな特徴です。
どのフォーメーションになるかは曲の頭の時に高橋みなみがメンバーに送るサインによって変わる仕組みになっています。
この曲にいかに力が注がれたか、このパフォーマンスの話だけでも良くわかりますが、歌詞を見ると、本当に力を注いだのは、歌詞に込められたメッセージなのだと気付くはずです。
AKB48の「Beginner」の歌詞より
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僕らは生きているか?
明日も生きていたいか?
とぼけたふりして
知ったかぶりで
夢も久しぶり
そう 僕らは生きているか?
命無駄にしてないか?
脈を打つ鼓動を 今感じろ
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この曲を初めて聴いたとき、私は彼女達に持っていたイメージを一新させられました。だって、今までは制服や水着で歌って踊る位のイメージだったのに、「明日も生きていたいか?」なんて問い掛けられたんですから!
まさに大きな夢を追い掛けながら懸命に生きる彼女達の歌声だからこそ説得力が感じられました。大きな夢を追い掛ける事が難しくなった大人は、彼女達のひたむきな歌声と心からのメッセージが込められた歌詞に、雷に打たれたような衝撃を受けた人も多いのではないてしょうか。
ちなみにこの曲のPVは2種類存在し、1つはゲーム画面をモチーフにしたものですが、過激なシーンが多いとニュースなどでも取り上げられるほど問題になってしまい、配信限定での公開となりました。その後、PV集「AKBがいっぱい ~ザ・ベスト・ミュージックビデオ~」に収録され、一部はCMでも利用されました。代わりに制作されたもう一つのPVはダンスシーンを中心に、オリジナルのメイキング映像などで構成されたもので、CDにはこのDVDバージョンが添付されました。
また、衣装で各メンバーに個別の小道具があることも話題になりました。メンバーの 小道具を少しだけ紹介すると、 大島優子は 両手にグローブ、 前田敦子 は左胸にバッジ、 篠田麻里子 は右腰にファー…などです。過激と言われたPVですが、彼女達のファッションに注目するのも面白いですよ。
いい大人だと思ってる人も、まだまだ若い人も、この曲を聴けばなにかを始める原動力になるはずです。
もう一度、失敗を恐れない「Beginner」に戻ってみませんか?
TEXT:rie-tong