落ち着き始めた恋心
「好きで好きで仕方がない!」「朝も夜もずっと一緒にいたい!」
こんな盲目的な恋愛、皆さんも一度は経験したことがあるかもしれませんね。
しかし、大人になるにつれ恋愛において大切になってくるのが、程よい距離感。
付かず離れず、でも心の底ではずっと相手を想っているのが大人の恋です。
そんな少し落ち着いた恋愛模様を歌っているのが、マカロニえんぴつの『ルート16』。
早速歌詞を見てみましょう。
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ご意見番がテレビで 歯に衣着せず言葉をスラスラ
寝ぼけたままの僕らは衣着れずダラダラ
新聞なんかに載ってない事件だらけの二人のイロイロ
雨の日、あなたは少しイライラ
≪ルート16 歌詞より抜粋≫
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寝起きの状態でダラダラしていることから、2人はかなり気の知れた関係である様子。
3行目の歌詞からは、2人が様々な出来事と向き合い乗り越えてきたことがわかりますね。
これを元に考えると、2人はおそらく熟年カップル。
雨で憂鬱になっている彼を優しく見つめる様子からも、2人の関係に余裕を感じます。
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休みが足りんねえ 休みが合わんねえ
よそ見はしないで?誰よりも好きよ、言わないだけで
≪ルート16 歌詞より抜粋≫
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この歌詞で2人がカップルであることがはっきりとわかります。
会いたいときに会えない、休みが合わないという理由で破局するカップルは意外と多いもの。
でも、そんな状況も受け入れている様子が伝わってくる歌詞です。
2人には付き合いたてのような初々しさはないものの、だからこそ強い絆で結ばれた大人の関係が伺えます。
これぞ大人の距離感!
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もう迷わず探せるから 疑うことも信じ過ぎもしない
I know you feel the same way
二人でゆこう 風に乗りルート 16
あたし、ここに似合っているのかなあ
≪ルート16 歌詞より抜粋≫
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盲目になりすぎない、まさに大人の恋ですね。
相手を疑うことがトラブルに繋がることはなんとなくわかりますが、意外と信じすぎもトラブルの元になったりします。
相手にとって重荷になってしまうんですよね。
だから、付かず離れずの関係が大切。
そう思うとこの2人はまさに理想的な関係と言えるのではないでしょうか?
ちなみに、国道16号線とは、神奈川県横浜市を起点・終点とし首都圏をぐるりと結ぶ道路のこと。
マカロニえんぴつが神奈川県出身のバンドだからこその歌詞かもしれませんね。
彼女は不安を感じている?
全体を通してやや気になるのが、各サビの最後のワンフレーズです。一番は「ここに似合っているのかな」だったのに対し、2番では次のように歌われています。
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もう迷わず探せるから 繋ぎ留めることも追い過ぎもしない
I know you feel the same way
二人でゆこう 風の吹くルート 16
あたし、ここで合っているのかなあ
≪ルート16 歌詞より抜粋≫
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彼の隣にいることや彼の街で暮らしていることへの疑問でしょうか?
続く最後のサビでは次のように歌われています。
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もう迷わず探せるから 疑うことも信じ過ぎもしない
I know you feel the same way
二人でゆこう 深い海の彼方
あたしとのこと 忘れないでね
≪ルート16 歌詞より抜粋≫
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ここだけ切り取ると「別れてしまったのでは?」と思いますよね。
残念ながら具体的な答えは歌われていません。
ただ、全体を通して2人が程よい距離感を保っていること、該当する歌詞の前に「二人でゆこう」というフレーズがあることから、マイナスの展開ではないと考えられます。
もしかしたら最後の部分は、「わたしとの関係を来世まで忘れないでね」という甘いメッセージを意味しているのかもしれませんね。
皆さんはどう思いますか?
ぜひ楽曲を聴いて色々と想像してみてください。
ちなみに『ルート16』は2020年11月に発売されたEP『愛を知らずに魔法は使えない』に収録されています。
他の楽曲と合わせてチェックしてみてくださいね。
TEXT ゆとりーな