日本語の歌詞でさらに輝いた「Scattered」
──2曲目の「Na Na Na」は、恋の駆け引きの緊張感が漂うナンバーです。中川勝就:ビートはぱっと聴いたら重いんですけど、その中に洗練されたスタイリッシュさがあるんです。聴いた楽曲の中でこれが一番OWVの色っぽい部分が出ているな、とこの曲を入れました。
浦野秀太:これは一番セクシーな感じを意識して歌ったかな。3曲目の「Scattered」でもそうなんですけれど。どっちもニュアンスが難しいですが、「Na Na Na」の方がちょっとセクシーに歌おうかな、という気持ちが強かったかもしれないです。少しブレスを多めにしたりして。
中川勝就:「Scattered」はちょっと儚い感じがあって。
佐野文哉:3曲ともキーが高いんですけれど、この曲は僕のパートも高めで。さらに僕はセクシー系なワードのパートが結構多かったりして。<甘いゲームに溺れていきそう>とか。アンニュイな感じのところを、僕がうまく表現していければいいかな、と思いました。
──濃い歌詞は表現が難しいですよね。
佐野文哉:素敵な音楽とリリックを用意していただいたので、それをどう表現するかは、僕たちにかかっているので。しっかり伝えていけたらいいな、と思っています。
本田康祐:最後に佐野、本田、中川でラップするんですけれど、みんないろいろなテイストになっていて。最後にガツンと勝が決めてくれるところが、僕は一番好きです。
特に今回、僕のラップ部分が勝と隣り合わせだったので、勝に「どういうテンションでやった方がいいんだろう?」とか、歌い方のコツを聞きました。「本田くんはこうした方がいいよ」と勝が言ってくれて、デモとは少し違う歌い方に挑戦したりしましたね。
──そして3曲目の「Scattered」は女性の心をつかむだろうな、と思わせる切なくもスイートな曲です。
浦野秀太:やっぱり曲調でしょうね。ミディアムバラ―ドということと、あと、日本語の歌詞が伝わりやすいのかなと思います。
中川勝就:聴いていて情景を思い浮かべやすいです。僕もこれはすごく好きで、一推しです。もともと英語でデモが下りてくるんですけど、日本語の歌詞で聴いたときに、自分の中で更に輝いた歌だな、と思いました。だからこそリリックをしっかり聴いてほしいですね。
浦野秀太:僕もこれは好きだなあ。今の季節にすごく合っていますよね。
2021年はOWVにとって飛躍の年にしたい
──ところで、今回収録されている曲の中で、それぞれのお気に入りのフレーズを教えていただけますか?本田康祐:僕は「Ready Set Go」の<前代未聞のKiss>です。
浦野秀太:パワーワードですよね。
本田康祐:ここは一番のキラーワードだと思っているので。皆さんも、「前代未聞のKissってどんなKissなんだろう?」という想像をしながら聴いてみてください。1回前代未聞のKiss選手権とかしたいですね。って、どんな選手権なんだ(笑)。
佐野文哉:僕は「Scattered」の、秀太のパートで<初めからこうなることはわかってたけど でもyeah>です。ここはすごくかっこいいので、シンプルにうらやましいな、と。
中川勝就:僕は自分のパートなんですけど、「Scattered」の<And I don’t wanna sound desperate But it’s bad what am I supposed to do>です。ここの英語、すごく頑張ったんですよ! 語感もいいし、ここだけ何回か聴き直すことがあるくらい好きです(笑)。
浦野秀太:僕は「Ready Set Go」の強気な感じの歌詞が全体的にすごく好きなので迷いますね。
でも、お気に入りのフレーズは<No More Mr. Nice Guy 次、瞳(め)が合ったらGoin’ Crazy>ですかね。ここの振りも好きで、「次に目が合ったら、終わりだぜ」みたいな感じのニュアンスがかっこいいな、と思います。
中川勝就:「Na Na Na」だと、<I know, you know 駆け引きなMove>のリズムの取り方とグルーブがすごく好きです。
──全曲に触れていただき、ありがとうございます。最後に「Ready Set Go」で始まる2021年、OWVにとってどんな年にしたいですか?
本田康祐:「UBA UBA」でデビューした僕たちのこれからの進む道、2021年の1発目を「Ready Set Go」でスタートして、僕たちなりに飛躍の年にしていきたいです。
そしてこの曲で初めて僕たちを知る人もいると思いますし、僕たちの転換みたいな曲になってくれたらいいな、と思います。歌詞は恋愛をイメージさせるかもしれませんが、曲自体に力強さもあるので、いろいろな人たちのスタートのきっかけになればいいなと思います。
僕らは「Ready Set Go」を含めて、これからいろいろな形のものを出していくので、ぜひ注目してみてください。そして僕たちの目標である武道館のステージに向けて、これからもっと突き進んでいきますから、一緒に“Ready Set Go”していきましょう!
TEXT キャベトンコ
PHOTO 片山拓