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彼の口に咥えられた煙草とは、大人の恋愛だったのか? anewhite「カヤ」[しゅかしゅんYUNA Urock! 第78回]

大阪☆春夏秋冬・YUNAの連載歌詞コラム[しゅかしゅんYUNA Urock!]。今回は、anewhite「カヤ」をお送りします。1月のテーマ「Urock!注目のアーティスト」、何がYUNAの心を捉えたのでしょうか。

大阪☆春夏秋冬のYUNA(ユウナ)です。

Urock!78回目になりました。


最近は、また少しライブが減ってしまったので自宅にいる時間が増えましたが、カメラを触ったり撮った写真を編集してばかりの毎日を送っています。

自分達のアー写を撮ったり音楽雑誌の撮影に参加させていただいたりと、好きな事が仕事に繋がったり、仕事で得た知識が好きを加速させたりとても楽しいです。

またこのコラムで対談をさせていただく機会があれば、是非そのアーティストさんの撮影も行ってみたいと思っております。

さぁ、1月は『Urock! 注目のアーティスト』というテーマでお届けしていますが、今週は東京を中心に活動する4ピースバンドanewhiteさんの「カヤ」いう曲を紹介していきます。

anewhite「カヤ」


CMソングに使われていそうな疾走感やキャッチーさがあるメロディーと、一本の線のような儚さや、それを束ねた力強さまで備え持つ歌声。

曲や声の横幅に、グラデーションのどの部分でも当てはまるくらい、グッと心を揺さぶる魅力を感じました。

このバンドが多くの人から期待されている理由は、曲を聴けば全てわかると思います。私もその1人なので。

では早速歌詞に迫っていきます。

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年上の彼は煙草に火をつけた
横顔を見てるとあっという間に
半分より短くなった煙草が
なんだか妙に可哀想になった
しかしそれが世の常と思った
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

語りのように始まったと思えば、気づかぬうちにメロディーへと乗り込んでいく魅力に吸い込まれた人も多い事でしょう。

それと同時にスーーっと入ってくる歌詞には隣にいる年上彼氏が煙草を吸っている光景がわかりやすく描写されています。

好きな人の横顔を見つめているという幸せな時間ながら、なぜ半分より短くなった煙草が可哀想に思えたのでしょう?

付き合ったばかりの頃とは変わってしまったという時間の経過を感じてしまったのか。

または、自分がいる空間との温度差を感じてしまったのか、、、。

いや、きっとそんな理由がないからこそ妙に感じているのでしょう。砂時計の砂が落ちるかのように。

自らが生み出した煙草のイメージや恋愛との向き合い方に対して、それが世の常なのではないか? とここでは歌われています。


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彼の口に咥えられた1本の煙草が
一利もたらしたと思った
限界まで奉仕した体を
押し付けられて
終える生涯は貴方にとって
どんなものだったのだろう
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

この部分では『百害あって一利なし 』ということわざが、テーマに掲げられているように思われます。

‟煙草が一利もたらした”と言っていますが、煙草こそ百害あって一利なしという印象がありますよね。

‟限界まで奉仕した体を押し付けられて終える”と言われるように。

しかしただ煙草を例に挙げたというよりは、煙草に比喩が用いられているとも考えられます。

足し算と引き算がうまくできなくなった2人の関係のように。

それは一体どんな結末へと繋がっていくのでしょうか?

----------------
さよならなんて言わないでもう
それももう言えないのね
思い出せなくなった時に思い出して
子供みたいな口癖を下手に隠すのが
らしかったわ
少しだけ気取った日には
目と目が合う気がしてた
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

2人の思い出に終止符を打つように、‟さよなら”という言葉が彼女の心を突き放しています。

しかし連絡を取る事も無くなってしまえば、‟さよなら”さえも言えなくなってしまいますよね。

あの頃を愛おしく思うように過去を思い出している事がわかります。

少し子供っぽい彼氏と落ち着いた彼女が想像されますね。

少し気取った日には同じ価値観になるというその背比べも恋しい時間だった事でしょう。

----------------
透明なんてものよりたしかに濁った
それさえクリアに見えた2人は
ゲームオーバーね
彼の口に咥えられた1本の煙草が
一利もたらしたと思った
限界まで奉仕した体を
押し付けられて
終える生涯は貴方にとって
どんなものだったのだろう
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

決して普遍的ではなかった2人の過ごし方は濁っていたみたいですが、当時の2人にとっては相手をよく理解し合えるクリアな状態だったんだと思います。

今考えてみれば、許されない事のようですし、それをゲームオーバーだと言うのも納得。

それにしても、言葉選びがとても繊細ですよね。

この曲全体を見ても、毒が少なく言葉の語尾が優しいために、一つ一つの言葉が丸みを帯びているように感じます。

間奏にかき鳴らされているギターからそっと歌へ入っていく展開にも物語を感じますし、ストーリーとして出来上がってるんですよね。

でもなんだか寂しさを感じてしまいます。

自分一人で言葉を呟いていると思えば、どこかへ迷い込んだかのように言葉数が多くなる。

そして誰かに訴えかけるかのように強みを増しては、また自分一人へと戻ってくる。

そうやって過去を回想した後には、サビ前のギターメロで一気に現在へと戻ってきます。

----------------
あたしが泣いて済むことも
笑って済ますことも重いだけ
分かってたってもう癖になって
冷めないまま口付けた缶コーヒーの
様でさ
火傷になって気づくようじゃ
遅いかもね いつも通りさ
支配する苦味さえ慣れてしまった
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

泣いて済むと分かってしまうから、自分のそんな行動に縋り付いてしまう。

本当は傷ついていたり、気になって仕方ないのに、嫌われるのを恐れて笑っている振りをしてしまう。

一度楽に解説された手順は何度も繰り返され癖になってしまうものです。

焦らずゆっくり判断すれば、変えられる現実なのに、どうも目の前にある幸せを離さないようにと、行動に移してしまうんですよね。

熱々のコーヒーを飲んだ後、一気に口に広がる苦味に魅力を感じていくのと同じで、吹き込まれた苦手な言葉や対処出来ない感情すらも、どうにも出来ないもんだから慣れてしまったのでしょう。

取り返せるもんなら取り返したい思いを山々に。


----------------
あたしが泣いて済むことも
笑って済ますことも重いだけ
分かってたってもう癖になって
冷めないまま口付けた缶コーヒーの
様でさ
火傷になって気づくようじゃ
遅いかもね いつも通りさ
支配する苦味さえ慣れてしまった
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

さよならを小夜と言い換えているその細工にも心揺さぶられます。

曲を聴いているだけじゃ気づかなかったり理解できなかった言葉や文章も、歌詞を見れば凄く大きな発見がありますよね。

全然違う曲になりますし、歌詞を見るってすごく楽しいことだと思うんです。

まあ、たまにインストバンドを聴きたくなったり、歌詞を見ずにただ音や言葉だけで歌詞を想像したい時もあるんですけどね。

人が考えた言葉を文字で見るのが好きなので、このようなこだわりは凄く胸が躍ります。

絆創膏を貼る行為のように傷口を塞いで、心の奥底の苦しさに幕を被せて人との間に壁ができる行為はもうやめにしよう。

‟貼る行為”にかけられた‟春の恋”。

すっぽり空いてしまった穴を埋めようと、春に出会う恋のように状況に飲み込まれる展開はもうやめにしよう。

何度繰り返したって戻ってこないものがあるんだ。と言わんばかりに深い歌詞が、この後の結末へと繋がれていきます。

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大人の振りや口付けが
上手なあなたを想ってたよ
煙たくも苦くもないのが
お似合いなの
もう要らない
もういない
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
----------------

女性のわがままな部分が示されている歌詞。

本当はどんな貴方だって好きだったはずなんです。

彼氏と離れてしまってからどうしようもない気持ちに駆られているために、頑張って大人の振りしていたあなたや口づけを思い出してしまうのでしょう。

「私があなたのせいで今感じている感情は、とても煙たいしとても苦い」

全てを逆の言葉として捉えてもいいのかもしれません。

だから、煙たくも苦くもなかったあの頃が恋しい。

あなたが欲しい。

だけどもういないと気づいたその刹那があったからこそ生まれた感情は、少し特別ですよね。

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年上の彼は煙草の火を消した
横顔を見てるとあっという間に
半分より短くなった夜に
なんだか妙に可愛そうになった
それがあたしの常と思った
≪カヤ 歌詞より抜粋≫
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歌始めでは‟世の常”だと書かれていましたが、最後には‟あたしの常”に変わっています。

世の中にいる沢山の人の中の1人でしかないと感じでいたけれど、あなたがあたしを見てくれていたおかげで、あたしはあたしだったんだと気づいたのかもしれませんね。

世の中が分母にあるあたしじゃ割り切れないけれど、あたしが分母にあれば割り切れて、1人の人としてイコールで結ばれる。

その女性の名が、‟カヤ”かどうかはまた別のお話で。

慣れたはずの苦味は、この先も味わい深く続いていきそうですね。あぁ、恋ってものは。



どうでしたでしょうか?

耳にも心にも残る音楽は、いろんな思い出を作ってくれますね。

そしてこのバンドが2021年をどう彩っていくのかとても楽しみです。

ではまた。

You rock!!

しゅかしゅんINFO

【リリース】
■最新アルバム『BRAVE SOULS』 CD発売中&配信中

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この記事を書いた人


YUNA(ユウナ)
1999年5月26日生まれ(双子座 /A型/一人っ子)

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5人組ガールズ ダンス&ヴォーカルユニット! 圧巻の歌唱力と、4人の個性溢れるコーラス&ダンスワークで、ROCK・ファンク・POPS・バラードと幅広い音楽を、歌とダンスで表現する驚きのパフォーマンス。音源だけでは満足できない、本物の LIVEアーティスト。 ▷大阪☆春夏秋冬オフィシャルHP ▷大阪☆···

高校の軽音部の同級生で結成された4Pバンド。 Vo.佐藤の繊細で儚い声と、情景が浮かぶ文学的な歌詞、切なく美しく力強いメロディーでノスタルジックな世界観を創り出す。 2017年4月、高校の軽音部の同級生で結成。 2019年4月、現体制で本格的に活動を開始。 同年6月下北沢DaisyBarにて初ライ···

この特集へのレビュー

男性

黄色いカラス

2021/02/04 00:05

「一利をもたらした」はAメロから引っ張られてきたように感じた。

側から見ると百害にしかならないものだけど
消えてしまう、捨てられてしまう

花火みたいに誰もが儚いと思うものとは違って、
忌み嫌われるモノもいつしか消えてなくなる。
それが世の常、なんて(笑)

コーヒーとタバコの組み合わせって色んな想像を膨らませるよね。

あ、白いシャツにコーヒーはこぼさないようにw

男性

naoya

2021/01/30 13:48

カヤって人名かと、、、
言われてみれば違うかも知れないしそうかも知れないですね

自分が割とやんわりとでも主張はする方なので限界まで吸われる煙草になるまで我慢せんでも、、って人ごとの様に思いましたが、自分も消耗品のような気がしてきて悲しくなってしまいました
煙草も自分も限界まで吸ったり消耗するのは出来れば注意したいです。出来れば

(自分には難しい曲です)

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