日本には熱い気持ちを「魂」という言葉で表現する文化がある。「大和魂」や「雑草魂」などがそれに該当し、物事に対する誇りや情熱を表す言葉に使われる。泥臭くてウエットな感じの言葉だが、まっすぐで温かい"人間らしさ"を感じる言葉ではないだろうか。
公開日:2016年2月1日
日本には熱い気持ちを「魂」という言葉で表現する文化がある。「大和魂」や「雑草魂」などがそれに該当し、物事に対する誇りや情熱を表す言葉に使われる。泥臭くてウエットな感じの言葉だが、まっすぐで温かい"人間らしさ"を感じる言葉ではないだろうか。
もうすぐやってくるイベントといえば「バレンタインデー」。元々はキリスト教的なイベントであったが、1970年代に日本の中学・高校生の間に定着してからは"義理チョコ"や"友チョコ"と形を変えながら今日も進化している。
さて、好きな男子に気持ちを伝える絶好のチャンス。あなたはバレンタインデーで本気のチョコレートを作っていますか?仕事が忙しくて……本気でチョコレートを作る時間が……いや、本気でチョコレートを渡す相手が……。なんて言っていませんか?恋する女子のウキウキと情熱を"あやや"が歌い上げた『チョコレート魂』。この曲を聴いて、あなたの眠れる恋心を、いや、「恋魂」を呼び起こそう!!
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去年の今頃なんて なんにもなくって
ケイタイかけまくって友達とね 映画を見た
風向き変わったのは
1月の終わり、神よ すべり込みの
プレゼントをありがとうですよ
チョコレート魂に火をつけてくれたのは
キミ、キミ キミ、キミ そこのキミ
当選オメデトウ!
背が高いとかなんて けっこう関係なくて
そして面食いでもなくて
自分てものを知らなかったです!
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友達と映画に行くために電話をかけまくる女子。「なんにもなくて」という歌詞が平仮名表記になっているが、"暇"というゆるくて緊張感のない様をよく捉えている。恋人のいない彼女だが、一人で時間を怠惰に浪費するのではなく、友達を誘って遊びに行っているところから見て、アウトドア派の寂しがり屋さんだ。
1月の終わり。そんな彼女の前に一人の男子が不意に現れた。OH!!My GOD!!まさに青天の霹靂!!彼女の魂に稲妻が走る出会いだった。彼女の魂がさらに燃え上がる様子はまだまだ続く。
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行列できる店で バイトしてたキミ
A-chichichi やけどしそうって言った時 水をポンと
目の前 置いてくれた ゆっくり食べなよなんて
優しいコトバ 言い方に ジンと来ちゃった、、、
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わざわざ行列に並んでまで彼のバイト先に押し寄せた。季節は1月の終わり。1年で一番寒い時期に行列に並ぶのだから相当好きだ、彼のことが。「A-chichichi」って火傷してしまっているが、彼のことばかり気にしているから熱いのに気付かずそのまま食べてしまったのか。それとも彼への気持ちがエスカレートしすぎての"A-chichichi"なのか。どちらにせよ彼の気を引くのには成功した。そんな優しいコトバなんかかけられたら、せっかく置いてくれた水も熱湯になっちゃう!!
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毎日 会っていても新しい発見よ
キミ、キミ キミ、キミ そこのキミ
ずっと好きなんです
はじめてのサーフィンに ドキドキ止まらなくて
君の背中 頼ってる
自分てものを知らなかったです!
君の背中 頼ってる
自分てものを知らなかったです!
タカラモノミツケターっ!!!
hu… hu… hu…
キミハボクノチョコレート!
hu… hu… hu…
キミハボクノjewelry
hu… hu… hu…
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恋は人を成長させる。歌詞に登場する彼女も、身長高いイケメンが好きだと言っていたようだが、彼と出会ったことで自分の頭で描いていたものがただの理想であったことを自覚している。毎日会っていても新しい発見ばかりしている彼女。それは彼のだけでなく、『私、実はこういうの好きだったんだ…』という彼女自身の新しい一面も発見している。恋が人を変える素晴らしさを唄った歌だ。
目の前のことで精一杯になっているあなたも、もし気になる人がいるのなら、今年のバレンタインデーは魂込めてチョコレートを作って欲しい。そうすれば新たな自分を発見できるはずだ。
TEXT:田中利知 【https://twitter.com/toshichika8855】