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GLAY「グロリアス」はなぜ輝き続けるのか?色褪せない歌詞の意味を考察!

デビューから25年以上も音楽シーンの第一線を走り続けるGLAY。1996年にリリースされた『グロリアス』は、彼らが不動の人気を確立した大ヒット曲です。今や親から子へと世代を超えて愛される『グロリアス』の、色褪せない歌詞の意味を考察します。

「グロリアス」のモチーフは「10代の思い」

▲GLAY / グロリアス

1994年のメジャーデビュー以降、CDセールス、ライブ動員数などで数々の記録を打ち立ててきたGLAY

1996年にリリースされた8枚目のシングル『グロリアス』は、CMのタイアップ曲に起用され、彼らにとって初のオリコントップ10入りを果たした楽曲です。

そして、この曲が収録曲となった2枚目のアルバム『BEAT out!』がオリコン1位を獲得。

GLAYはトップアーティストへの仲間入りを果たしました。

それではさっそく、その記念すべき歌詞を見ていきましょう。

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誰かの 錆びた
あのイノセンス
木もれ日に揺れている(fu)
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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印象的なギターのロックサウンドに乗せて始まる『グロリアス』。

この曲は「10代の思い」をモチーフにして書かれているそうです。

「無邪気」や「純真」という意味の「イノセンス」という言葉から、それが伝わってくるのではないでしょうか。

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生まれた街の片隅に
遠い日の忘れ物
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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10代の頃の純粋な気持ちは、大人になるに連れ忘れてしまうものですよね。

このフレーズは、そんな大人が10代を過ごした街を歩きながら、あちこちの風景の中に、忘れてしまった気持ちを感じる様子が歌詞に表れているような気がします。

作詞作曲をしたTAKUROは、もしかすると自分が育った函館の街を思い出しながら作詞したのかもしれません。

「アルバム」から蘇る10代の思い出


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遠い日の忘れ物
アルバムを開くたび
Oh 「青くさい恋だ」と
ちょっと照れた様な
左手のリング
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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大人になってから実家に帰った時、学生時代のアルバムを開いてみる人は多いのではないでしょうか。

そこに写っている当時付き合っていた彼氏彼女を見て、まだ未熟だった恋を思い出すこともありますよね。

そして、アルバムのページをめくるたび次々と蘇る10代の思い出。

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土曜の 午後の青空と
生意気な笑顔達 (ho)
あてのない
景色をながめて
同じ地図描いてた
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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授業が終わった土曜の午後、集まってはあれこれと生意気に夢を語り合った仲間たちとは、これからもみんな一緒にいられるはずだと思っていたことでしょう。

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誰ひとり 別々の
ゴールに向かう事
サヨナラを
言葉にはできず
はしゃいでる
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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みんな一緒にいられるはずと思うと同時に、心のどこかでは違う道を歩むことに薄々気が付いている多感な10代の頃。

その不安をかき消すようにみんなではしゃいだという複雑な心理が、このフレーズから伝わってきますね。

あまりにも有名な「恋に恋焦がれ恋に泣く」を解釈


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恋に恋焦がれ 恋に泣く
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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とても有名なサビの歌詞です。

GLAYの曲をあまり知らない人でも、このサビは知っているという方も多いでしょう。

まだ恋愛経験の少ない10代の頃は、恋愛に憧れを抱いているものですよね。

好きな人と付き合ったら、楽しいことがたくさん待っているはずだと、思ってるのではないでしょうか。

しかし、実際に恋をしてみると、嫉妬や不安、失恋の痛みなどの悲しい感情も生まれることに気がつくはずです。

そうやって少しずつ大人になっていく10代の姿を「恋に恋焦がれ 恋に泣く」というたった一行で表現したTAKURO。

J-POPの歴史に残るような素晴らしい歌詞ですよね。

「生命」と「メロディー」の関係を考察


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追いかける恋愛も
追われる仕事も
近頃の News が
ため息に変える
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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ここから歌詞は10代の思い出ではなく、現在の大人の姿を描き始めます。

仕事に追われ、恋愛は上手く行かず、テレビをつければ憂鬱なニュースが流れてくる、そんな冴えない日々が目に浮かぶような歌詞ですよね。

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深呼吸
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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この一言を境に、歌詞は憂鬱な気分を吹き飛ばすように明るい方向へと向かいます。

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新しい時代の
行方を照らす生命(Oh)
高らかに
うぶ声を 上げてくれ
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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この曲は、GLAYのメンバーの同級生に初めて子供が出来た時に書かれたそうです。

「新しい時代の行方を照らす生命」とは、まさにその尊い命を意味しているのではないでしょうか。

そして、TAKUROはなぜ「生命」を「メロディー」と歌ったのでしょう。

ミュージシャンにとって、自分たちが生み出す音楽は子供のようなもの。

TAKUROは新しい生命に、GLAYが生み出す音楽を重ね合わせていたのかもしれません。

過去と未来を繋ぐ「グロリアス」


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oh Teenage Memories
とりもどせない あの季節
Glory days Glory days
輝いてる
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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I sing my dream forever
I wish you
will be happy life
≪グロリアス 歌詞より抜粋≫
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10代の素晴らしい日々は二度と戻らないけれど、僕はあの時の夢をずっと歌い続ける。

そして、友人たちが幸せな人生を送ることを願う。

そう歌っているようなこのフレーズからも、この曲が過去の輝きだけでなく、現在の苦しみ、そして未来への希望を歌っていることがわかるでしょう。

それは生きていれば誰もが通る道ですよね。

それが、この曲が世代を超えて共感を呼び、勇気を与えている理由ではないでしょうか。

「グロリアス」が輝き続ける理由


この曲がリリースされた1996年、GLAYのメンバーは24歳〜25歳でした。

ちょうど若者から大人へと変わっていく年代です。

タイトルの『グロリアス』(glorious)とは、ラテン語の「gloria」に由来する「栄光ある」や「輝かしい」という意味の言葉。

これから歳をとって10代の頃の輝きはどんどん失われて行くけれど、この先には、それとはまた別の輝かしい未来が待っている。

過去と未来、2つの輝きを歌ったこの曲は、過渡期にあったGLAYだからこそ生み出せた名曲と言えるでしょう。

そして、その時代の4人の躍動感が、時が流れた今もなお、この曲の中に生き続けているのではないでしょうか。

1994年にメジャーデビューし、2014年に20周年を迎えたロックバンド。 メジャーデビュー以降、CDセールス、ライブ動員数など常に日本の音楽シーンをリードし続け、数々の金字塔を打ち立ててきた。 2016年1月にリリースした53枚目のシングル『G4・IV』が オリコン・ウィークリーチャート1位を獲···

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