筋書きのない恋に落ちよう
人気シンガーyamaが新曲『カーテンコール』をリリース。同曲は人気恋愛番組「恋愛ドラマな恋がしたい~KISS or kiss~」の主題歌としてトラックメイカー『南雲ゆうき』が書き下ろしたもの。
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筋書きのない恋に落ちよう
開かれるのを待つ本のように
綻ぶ口元 隠された痣も
刻み込んで 幕が上がる
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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「筋書きのない恋に落ちよう」というフレーズから始まる通り、若手俳優たちがキスシーンを演じながら本当の恋に落ちていく様子を映し出す、番組の内容にリンクした1曲です。
続く歌詞もチェックしていきましょう。
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花が落ちて
蒼に染まる
窓は何を映す
時の流れが
狂っていく予感
静かに燃えてる
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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「蒼」は草木が茂る様子を表す言葉ですが、実は「あわてる」という意味も持っています。
「花が落ちて=恋に落ちて」だと解釈すると、冒頭の2行は主人公が恋に落ち、そのことに慌てている様子を表しているのではないでしょうか。
また、ドラ恋で描かれている恋は本来であれば役者としての仮の恋であり、期間も限られているもの。
しかし、本当の恋に発展すればその恋に期限は無くなります。
それを「時間の流れが狂っていく」と表現しているのかもしれませんね。
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霧がかかる
景色がすっと晴れる
そんな朝に
木漏れ日が差して
駆け出したくなった
春は短い
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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続いて歌われているのは、相手への気持ちが止まらなくなる様子。
一体この恋はどうなるのでしょうか?
思いは止まらないけど・・・
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触れられない果実
途切れることのない魔法
痺れている頭の中
逆さまに見える影
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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頭の中が痺れるほどに相手を思う気持ちが歌われています。
しかし、ここで気になるのが「触れられない果実」というフレーズ。
届きそうで届かない、届くことがあってはいけないというような雲行きの怪しさを感じさせますね。
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筋書きの無い恋に落ちよう
美しい結末じゃなくても
降りていく幕があなたを隠し
明かり消えるまで
星が降りそそぐ空の下
少し湿った風に吹かれて
言葉は宙に消えてった
静か過ぎる夜だね
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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続くサビの歌詞でも、2人の関係が良好でないことが伺えます。
「美しい結末じゃなくても」というフレーズが強い切なさを感じさせますが、同時に目の前の恋に対してかなり本気であることも伝わってきます。
番組から始まる恋ですが、好きになったら本気。
しかし、本気になって相手を知れば知るほど、相手に好きな人がいることや自分と合わない面がわかって、うまくいかないことも出てくるでしょう。
そんな恋にまつわる複雑な感情がサビの歌詞に、にじみ出ているように感じられます。
番組に関係なく、恋をしたことがある人ならみな共感してしまうのではないでしょうか?
いけない恋にもぴったり・・・?
『カーテンコール』は「ドラ恋」のために書き下ろされた曲ですが、番組を知らずともグッとくるフレーズが多々あります。
特に、楽曲後半の歌詞は叶わない恋やいけない恋をしている人には強く響くはず。
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水溜まりの便箋は
溢れるのを待つように
水蓮は揺れる
日陰では咲けない想い
陽射しを避け
滑り止めの効かない道を下る
漂う香りにあなたを求めても
ひとつになれない
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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注目したいのは「日陰」という単語と、「滑り止めの効かない坂道を下る」という歌詞。
自分は本命ではないことはわかっているけれども、恋に落ちていく気持ちを止めることができないという切ない心情を表しているのではないしょうか?
叶わない恋をしている人なら深く共感し、思わず泣いてしまいそうですね。
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筋書きの無い恋に落ちよう
美しい結末じゃなくても
降りていく幕があなたを隠し
明かり消えるまで
眠れない夜も抱きしめよう
水平線は明日に消えていく
欠けている月を見上げて
今はひとり手を伸ばした
≪カーテンコール 歌詞より抜粋≫
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こちらは最後のサビ。
叶うことはないけれど、それでも強く相手を思い続ける様子が歌われているようです。
この恋はいつか実るのでしょうか?
自分自身に重ねたり、楽曲の世界観にどっぷり浸りながら『カーテンコール』を聴いてみてくださいね。
難しい片思いに「カーテンコール」を
『カーテンコール』は番組に向けた書き下ろし曲ですが、辛い恋愛経験のある方なら共感せずにはいられない切ない感情が歌われています。難しい片思いをしている人は『カーテンコール』で感傷に浸ってみてはいかがですか?
また、楽曲の世界観を熟知した上で番組を見ると、物語がより鮮やかに見えるかもしれません。
これを機に楽曲だけでなく番組もチェックしてみてくださいね。