TikTokで話題になった人気曲の歌詞が深い
真島ゆろの『チチンプイプイ』がTikTokで話題になったことはご存じでしょうか。この楽曲の歌詞は非常に奥深いので、TikTokの短い動画でなんとなく聴いて終わるのではなく、歌詞をじっくりと味わってほしいと思います。そこで今回は、『チチンプイプイ』の歌詞を徹底的に考察します。
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コントロールZを押せば戻れるように
間違えた あの時に 戻りたいな
シャットダウンすれば終われるみたいにさ
ぜんぶ 忘れてみたいの
≪チチンプイプイ 歌詞より抜粋≫
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冒頭の歌詞は、「戻りたい」や「忘れてみたい」という言葉が続いており、現実から逃れたいという気持ちが表現されているように思います。
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言葉が出ない 答えも知らない
なんにもわかんない のに
失敗だらけ
≪チチンプイプイ 歌詞より抜粋≫
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続きの歌詞では、「失敗だらけ」という言葉が使われています。自分の現状は失敗だらけで、直視したくないという気持ちが伝わるようです。
TikTokで話題になった人気曲と聞くと、明るい曲を想像しがちですが、『チチンプイプイ』はむしろ暗い歌詞だと言えるでしょう。曲調自体はポップで明るいですが、歌詞をしっかりと読み込むと、今を前向きに捉えられず、生きづらい、そんな苦しみが伝わってくるようです。
「チチンプイプイ」はおまじないの魔法
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みんな 社会不適合
とんでけ 痛い痛いの
生き辛いくらい暗い未来には
ほら ちちんぷいぷい
すこし ラクになる魔法
忘れちゃおう 苦い苦いの
≪チチンプイプイ 歌詞より抜粋≫
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サビでは、「みんな 社会不適合」と「ほら ちちんぷいぷい」という歌詞が同じメロディで歌われます。
戻りたくて、忘れたくて、失敗だらけな私たちはみんな社会不適合だけど、「ちちんぷいぷい」と唱えて、痛みや苦い思いを忘れながらやっていこうというメッセージが伝わってくるようです。
「ちちんぷいぷい」というのは、一般的には子どもが怪我をしたときになだめるためのおまじないの言葉ですが、曲名が『チチンプイプイ』であることを考えると、歌詞で言う「ちちんぷいぷい」は、この楽曲自体を指すのかもしれません。
『チチンプイプイ』という曲が、生きづらさを抱える人々に届いて、苦しい思いから気を逸らしてほしいという作り手の願いが込められているのではないでしょうか。
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明日の空は 晴れないけど
≪チチンプイプイ 歌詞より抜粋≫
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サビの最後は、「晴れないけど」という言葉で締めくくられています。
「ちちんぷいぷい」というおまじないの言葉が、子どもの怪我を治せないように、『チチンプイプイ』という楽曲も、苦しい現状を変えることはできないかもしれません。ちちんぷいぷいと唱えても、明日の朝は晴れないでしょう。
でも、せめて気がまぎれれば、と願ってつくられたであろうこの楽曲のあたたかさには、心を救う力があります。まるで魔法のような音楽ですね。
「みんな社会不適合」という歌詞の解釈
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やりたいコト たのしいコト
無いことはないけど
そーゆーコトじゃないでしょ。
みんな 社会不適合
壊しちゃえ 憎い憎いの
≪チチンプイプイ 歌詞より抜粋≫
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後半の歌詞からは、楽しいことも無いわけではないけれど、しんどいことや苦しいことの方が多くて、前向きに生きれないという気持ちが伝わってくるようです。生きづらさを感じている人でないと書けない歌詞かもしれません。
「私は」でも「あなたは」でもなく、「みんな」社会不適合という歌詞にしたのは、自分だけでなく、他にも生きづらさを感じている人はいて、そういった人に届く楽曲でありたいという思いからなのではないでしょうか。
「あなた」だけなのではなく、「私も」であって、「みんな」社会不適合なんだよというメッセージは、生きづらさを抱える人を独りにさせない歌詞だと思います。
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みんな
みんな 社会不適合
とんでけ 痛い痛いの
生きづらいくらい暗い未来には
ほら ちちんぷいぷい
すこし 楽になる魔法
忘れちゃおう 全部全部もう
笑顔になれる おまじない
≪チチンプイプイ 歌詞より抜粋≫
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暗い歌詞が続いた後、ラスサビでは笑顔になれるおまじないが唱えられます。生きづらさを抱える人の気持ちに寄り添ったうえで、笑顔になれることを願ってくれる楽曲だと言えるでしょう。
