「ときめきブローカー」を歌うP丸様。とは
P丸様。はYouTubeやTikTokなどの動画投稿サイトで活躍するマルチエンターテイナーです。YouTubeチャンネル登録者数は200万人を超え、独特な世界観のアニメ動画や漫画風ショートムービーに自身でキャラクターボイスをアフレコする動画が人気を集めています。
音楽活動も活発で、2020年3月には1stフルアルバムをリリースしました。
人気曲『シル・ヴ・プレジデント』はMV再生数が4387万回を突破するほど話題となり、新曲『ときめきブローカー』でも作詞・作曲・絵・動画編集で同じクリエイターたちが集結しました。
『ときめきブローカー』はアップテンポなメロディとキュートな歌声の中毒性が抜群の楽曲となっており、デジタル配信もスタートしています。
MV公開もされましたが、ストーリー性のあるMVに仕上がっているので、歌詞と一緒に楽しむのがおすすめです。
それでは、さっそく『ときめきブローカー』の歌詞を考察していきます。
「ときめきブローカー」と「金の斧」
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お願い! 女神様
移り気なココロに矢を放つ
ときめきブローカー
≪ときめきブローカー 歌詞より抜粋≫
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歌詞は「お願い!女神様」というフレーズから始まりますが、歌詞の主人公は何を願っているのでしょうか?
続きの歌詞をから読み解いていきます。
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Q.もしもし。あなたが落としたのはこの
親身に悩みを聞いてくれる一途な男ですか?
A.いいえ私が落としたのは!
「最近彼女の愚痴が凄くてさ~」って
他の女に文句言うような男です!
≪ときめきブローカー 歌詞より抜粋≫
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続きの歌詞では、女神様に「あなたが落としたのは?」と聞かれ、主人公が落としたものを答えているような描写になっています。
イソップ寓話の『金の斧』にそっくりですね。
『金の斧』ではきこりが泉に斧を落としてしまった際に、女神様に落としたものを問われます。
そして、きこりが「金の斧」や「銀の斧」ではなく「私が落としたのは鉄の斧です」と答えた正直さを称えられ、女神様から金の斧が贈られるという物語です。
この『金の斧』になぞらえて歌詞を考察すると、歌詞の主人公が泉に落としたのは「金の斧」や「銀の斧」のような理想の男性ではなく「鉄の斧」のような平凡な男性なのだと推測できます。
『金の斧』の物語と同じなら、歌詞の主人公は女神様に落としたものを正直に答えているので、理想の男性と結び付けてもらえそうですね。
冒頭の歌詞は「お願い!女神様」でしたが、歌詞の主人公が平凡な男性と理想の男性のどちらと結ばれることを願っているのかが気になります。
女神様とのやりとりで描く複雑な恋心
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お願い! 女神様
理想の彼にしちゃって もっとときめきを
プリーズ(動かないで)
フリーズ(暴れないで)
嘘つきはどっちもなくすのよ
≪ときめきブローカー 歌詞より抜粋≫
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この歌詞では「理想の彼にしちゃって」という言葉があり、歌詞の主人公は泉に落とした男性に対して不満があるようです。
ところが「嘘つきはどっちもなくすのよ」という歌詞が続いています。
主人公の「理想の彼にしてほしい」という願いは嘘で、本心はダメなところもある今の彼が好きなんでしょう?という女神様からの指摘なのかもしれません。
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こらしめて神様 こりゃ無理ってお手上げ
こんなのってイカサマ Shut up baby baby
話したいって遠のくたび
涙ばかり泉のよう 心は砂模様
(D,D,Damn it!!)
≪ときめきブローカー 歌詞より抜粋≫
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「こりゃ無理ってお手上げ」という歌詞が出てきますね。
ダメなところもある今の彼が好きだとしても、主人公の彼に対する不満が相当溜まっていることが分かります。
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理想の彼にしちゃって もっとときめきを
プリーズ(動かないで)
フリーズ(暴れないで)
嘘つきも最期は本音なのよ
≪ときめきブローカー 歌詞より抜粋≫
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続きの歌詞で気になるのは「嘘つきも最期は本音なのよ」という言葉です。
「嘘つきはどっちもなくすのよ」という女神様からの指摘に対して、主人公が「嘘つきも最期は本音なのよ」と言い返しているのかもしれません。
ダメなところもある今の彼が好きなので、理想の彼を願った自分は嘘つきだと認めながらも「ダメな彼にお手上げ!」という気持ちは、本音なのではないでしょうか。
ダメなところも含めて好きだという気持ちと、ダメなところを直してほしいという気持ちが、複雑に混ざりあった恋心を描いているのかもしれませんね。