「ロマンスの約束」は1年以上前の楽曲
『ロマンスの約束』がABEMAで配信される『今日、好きになりました。』シリーズ最新作『今日、好きになりました。向日葵編』の主題歌として起用されることが決定しました。
以下では『今日、好きになりました。』を“今日好き”の略称で記載します。
2021年9月6日に“今日好き”の公式YouTubeチャンネルで『ロマンスの約束』が使用された特別映像が公開され、番組の雰囲気とぴったりだと話題です。
しかし、実は『ロマンスの約束』は“今日好き”のためのオリジナル曲ではなく、2020年3月11日にリリースされたアルバム『Jukebox』に収録されている楽曲です。
1年以上前にリリースされていたことに驚いた方も多いのではないでしょうか。
2020年3月11日に公開されたMVは福島県のご夫婦を訪ねた映像となっており、MVが公開された日付は3月11日。
『ロマンスの約束』には東日本大震災への特別な想いが込められていることが分かります。
この視点から歌詞を詳しく見てみましょう。
不安な日々に寄り添う歌詞のあたたかさ
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頬を濡らすような眠れない夜は
心地いい左肩を貸してほしい
沢山の愛を知れたのなら
口紅を溶かすようなキスをして
そのあとは鼻先でくすっと笑って
終わりはないと言って抱きしめて
≪ロマンスの約束 歌詞より抜粋≫
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楽曲に東日本大震災への想いが込められていると想定すると「頬を濡らすような眠れない夜」という歌詞は、余震や大切な人の安否が不安で眠れない状況を指すのかもしれません。
そのような状況で支えになるのは大切な人の「心地いい左肩」であり「沢山の愛」です。
「終わりはないと言って抱きしめて」という歌詞がありますが、“ロマンスの約束”というのは大切な人との「一生支え合おう」という約束なのかもしれません。
不安な日々が続いたとしても終わることのない愛のあたたかさを表現した歌詞だといえそうです。
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二人で進み始めたこの列車の
切符は最後まで失くさないでね
もしも行き先を見失ったなら
その場所でまた始めよう
≪ロマンスの約束 歌詞より抜粋≫
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「二人で進み始めたこの列車」というのは夫婦で共に生きると決めた人生のことを指すと考えられそうです。
「もしも行き先を見失ったなら」というのは、二人の関係が上手くいかなくなる状況を指しているのかもしれません。
しかし、歌詞は「その場所でまた始めよう」と続きます。大切な人との関係を終わらせるのではなく、続けていきたいというメッセージだと捉えられそうですね。
大切な人と「ずっと一緒にいたい」という気持ちが込められた楽曲だと推測できます。
“今日好き”の主題歌としてリアレンジ
2020年3月11日に公開されたMVでは20代、40代、60代と幅広い年齢層のご夫婦が出演しており、楽曲としても優しく落ち着いた雰囲気がありました。
歌詞としても夫婦間の愛情を歌っているような印象を受けます。
“今日好き”の主題歌として起用されるにあたり、『ロマンスの約束』はリアレンジされました。
ポップなアレンジになったことで、高校生の恋愛番組である“今日好き”により合う楽曲となったように思います。
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これから二人過ごしていくために
約束してほしいことがあるの
声が枯れて名前が呼べなくなる
その日まで 忘れないで
≪ロマンスの約束 歌詞より抜粋≫
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「これから二人過ごしていくために」という歌詞は、これから夫婦になっていくかもしれない高校生カップルにぴったりな言葉に聴こえますね。
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天秤はいつも傾くけど
今夜だけは同じでいたい
≪ロマンスの約束 歌詞より抜粋≫
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「天秤はいつも傾くけど」という歌詞を、二人の気持ちがすれ違うこともあるという意味だと解釈すれば、恋愛模様をリアリティに描く番組のコンセプトとも合うように思います。
アレンジによって生まれ変わり、高齢の夫婦にも高校生カップルにも響く楽曲になったと言えるでしょう。
シンガーソングライター幾田りらの活躍
幾田りらはYOASOBIのボーカルikuraのイメージが強いですが、シンガーソングライターとしても人気があります。今回は『ロマンスの約束』に焦点をあてて歌詞を考察しましたが、2021年3月に配信リリースした「Answer」が、東京海上日動あんしん生命「あんしん就業不能保障保険」CMソングに起用されるなど、タイアップ曲も多くあり大活躍中です。
これからも彼女のあたたかい感性で紡がれる楽曲が聴けると思うと楽しみですね。
今後のアーティスト情報から目が離せません。