B'z初ロックフェス開催でリリースされた新曲が大人気
2021年9月18日よりB'zが初めてオーガナイザーを務めるロックフェス「B'z presents UNITE #01」が開催され、Mr.ChildrenやGLAYとの豪華共演と2年振りの有観客ライブでファンを熱狂させました。
このイベントの開催に伴い、同名楽曲『UNITE(読み方:ユナイト)』が10月1日から主要音楽ストリーミング&ダウンロードサービスで配信リリースされています。
ビルボードジャパンのダウンロードランキングでは堂々の1位を獲得し、総合ソングチャート「JAPAN HOT 100」でもトップ10デビューを果たすなど、好評ぶりが窺えますね。
重厚なサウンドに“稲葉節”とも言われる独特な歌詞表現が盛り込まれていて、とてもB'zらしい楽曲です。
気になる歌詞をチェックして、込められたメッセージを考察していきましょう。
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そばに住んでるってのに
滅多に口もきいたことない
本当は何を考えてるの
チャンスがあれば聞いてみたいんでしょう
そんなら行くっきゃない
≪UNITE 歌詞より抜粋≫
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冒頭で描かれるのは、現代社会のリアルな現状です。
インターネットが生活の一部となっている現代では、「そばに住んでるってのに滅多に口もきいたことない」という言葉の通り周囲との結びつきが弱まっています。
それでもきっと全くコミュニケーションを取りたくないと思っている人は少ないでしょう。
「本当は何を考えてるの」と気になっていて、何かのきっかけがあれば相手に話しかけてその人のことを知りたいと思っているはずです。
そんな風に足踏みしている人に対して「そんなら行くっきゃない」と行動を起こすよう促しています。
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嫌われたらしょうがない
それはそれである意味前進
好きになってもかまわない
何があるか誰にもわからん
痺れる
≪UNITE 歌詞より抜粋≫
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うまく近づけずに相手に嫌われてしまうこともありますが、サビでは「嫌われたらしょうがない」と事実を受け止めるように伝えていますね。
そして「それはそれである意味前進」というフレーズによって、失敗しても行動を起こしただけで上出来だと褒め、この失敗が次の糧になると慰めてもくれています。
反対に、近づいた結果思いがけず自分が相手を好きになって恋することもあるでしょう。
人生は何があるか誰にも分からないから「痺れる」のです。
人との繋がりが人生を盛り上げる
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聞いたことないようなそのフレーズ
誰から教わってきたの
僕に真似させてよおねがい
ちょっとずつでいい秘密を分け合いましょう
でそんで混ぜちゃお
≪UNITE 歌詞より抜粋≫
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この歌詞は、人とコミュニケーションを取ったことで自分が知らなかった素敵な音楽や話題に触れられたことを意味していると思われます。
興味がないと思っていた楽曲も友人が教えてくれたことで魅力を感じ、のめり込んだという経験があるのではないでしょうか。
「聞いたことないようなそのフレーズ」に惹かれ、それを教えてくれた相手のことをより一層知りたくなります。
そうして「ちょっとずつでいい秘密を分け合いましょう」という歌詞に、積極的な気持ちが表れていますね。
また「そんで混ぜちゃお」と歌うところに、「B'z presents UNITE #01」でのコラボの様子が重なります。
それぞれ自身のグループで地位を確立しながらも、まだ他のアーティストから刺激を受けようとする姿勢が彼らの音楽の魅力を引き立てているのでしょう。
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オモロいコトが起きる予感
それってフツーに素晴らしい
新しい笑顔?涙?
何があるか誰にもわからん
今宵僕ら結ばれて
TONIGHT WE UNITE
≪UNITE 歌詞より抜粋≫
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自分の殻に閉じこもるのをやめて周囲と繋がるようになると、これから「オモロいコトが起きる予感」がして心が躍ります。
「それってフツーに素晴らしい」という表現は、シンプルだからこそ心に響きますよね。
もちろんその先にあるのが笑顔なのか涙なのかは誰にも分かりませんが、分からないから余計に楽しみになるものです。
タイトルにもなっている「UNITE」は「団結・結束」という意味があります。
「今宵僕ら結ばれて TONIGHT WE UNITE」とあるように、イベントを通してアーティスト同士が結びつき、同時に改めてファンとの繋がりも感じたはずです。
そしてイベントは終わっても、一度結びついた繋がりはさらに深まり広がっていくでしょう。
一人で生きることは気楽にも思えますが、どの時代でも人と人との繋がりを絶やさないことが人生を楽しむ鍵なのかもしれませんね。
コロナ禍でもできることはある
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今度はいつ会えるのかなんて
こんな世界、なにひとつ確かじゃない
だからほらわかるでしょう
≪UNITE 歌詞より抜粋≫
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「B'z presents UNITE #01」は先の見通しが立たないコロナ禍で「この時だから出来ることを、新たな挑戦を」と掲げて行われました。
そのことを象徴するかのように、この部分ではコロナ禍の状況について歌われています。
世界中の人が、家族とでさえ「今度はいつ会えるのか」とやきもきしています。
アーティストとファンも同じで、様々な交流の仕方があるとはいえ直接会うことでしか得られない喜びがあるのに、相次ぐライブの中止によって「なにひとつ確かじゃない」ことを実感したでしょう。
だからこそ、人と会って目の前で話し知り合える時間がいかに尊いことかがより鮮明になったのではないでしょうか。
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人任せじゃ回らない情熱の歯車
君の手に僕のこの手添えてみましょう
頬を染めて
痺れる
≪UNITE 歌詞より抜粋≫
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コロナ禍の収束も含め、望みを叶えるためには人任せでいてはいけません。
歯車一つ一つが作用し合って大きな働きをするように、一人一人が行動することが大切です。
「君の手に僕のこの手添えてみましょう」というフレーズは、人と繋がるために自分から行動することを表現していると解釈できます。
手が触れ合い頬を染めるという何気ない出来事も、人との距離を取らなくてはいけないコロナ禍ではとても愛おしい出来事として懐かしく思い出されるでしょう。
まだ同じことはできないとしても、今できることがきっとあります。
そんな「痺れる」時間を大切な人とたくさん共有していきたいですね。
「UNITE」は今の時代に必要なポジティブソング
B'zの新曲『UNITE』は、ネットやコロナによって人間関係が損なわれてきている今、改めて人と繋がる大切さを伝えています。簡単なことではありませんが、自ら行動していればきっとどこかで素敵な誰かと知り合い、関係を深めていくことができるはずです。
『UNITE』を聴けば、ポジティブな気持ちで今できることをしたいという意欲と力をもらえますよ。