“絶対に女子流で歌いたい!” メンバーも大絶賛の『days ~キミだけがいない街~』。
──今年1作目として『days ~キミだけがいない街~』をリリースということで、まずはこの曲の第一印象を教えてください。どなたから伺いましょうか。山邊未夢(以下、山邊):はい! 私が! この曲、デモで頂いた時からすごく大好きな一曲で、まだ歌詞もちゃんと付いてなかったときからもう、“絶対にこの曲を女子流で歌いたい”って思っていたんです。
──歌詞がつく前のメロディだけの時にってことですか?
山邊:軽くちょっと英語みたいな感じのフレーズは入っていたんですけど、その時からすごく大好きで。自分が普段から聴いているミディアムな感じの曲調だったのもあって、聴いてすぐ、絶対これもう大好きなやつ! 歌いたい! って思っていたんです。
そしたらこの曲を『days ~キミだけがいない街~』というタイトルでリリースしますってなって!
歌詞が出来上がってちゃんと改めて聴いたら、歌詞もすごくグッと刺さるような部分が多くてすごいもう…好き!ってなりました(笑)。
去年もたくさんリリースさせていただいていて、毎回いい曲を頂いているんですけども特に今回はもうダントツ大好きな1曲で、本当に全人類の人に聴いてほしい!
この曲知らないっていう人がいないくらい本当に全員に聴いて欲しい一曲です。
──山邊さんのこの曲へのハマりっぷりは、ニュースリリースなど随所で拝見しております。本当にかなり好みの曲だとか。
山邊:すっっっっごい大好きです!
──ものすごく伝わりました(笑)。他の方はどうですか?
新井ひとみ(以下、新井):私も好きです! 私は曲ももちろん好きなんですけど、歌詞もすごく好きで。
歌詞が出来上がって仮歌の時の音源を聴かせてもらったときに、前作の『ストロベリーフロート』では、自分が待ち合わせの場所に行ったけど彼が来なくてって感じで、『ガールズトーク』ではなんていうか強気な感じの女の子が描かれていたんですけど、今作はそこからちょっとまた成長した主人公で、個人的には何かそういう風にストーリーが繋がっているのかななんて思っていて。
さらにこの曲はすごい前向きで温かいような感じの雰囲気にもなっているので、聞いてくださる方にもゆっくり揺れながら聴いてもらえるんじゃないかなって思います。
──歌詞的にはなんとなく切ない感じもありつつですけど、サウンド的にはすごく気持ち良く揺られる曲ですよね。
庄司芽生(以下、庄司):そうなんですよ、ゆった~りしているんですよね。
新井:そうそう。そこがいいなと思っていて。
これまでに何回かファンの皆さんの前でパフォーマンスを披露させていただいているんですけど、初めて歌った時もなんとなく皆さん揺れながら気持ちよ~く聴いてもらっているような感じがしました。
配信番組に出させていただいたときも、“女子流の新曲いいね!”って声をコメントとかでたくさんいただいたので嬉しくて。もっともっとたくさんの方に知ってもらいたいなって思います。
懐かしくて新しい。聴く人によって感じ方が変わるサウンド。
中江友梨(以下、中江):私は最初聴かせていただいた時が、ちょうどコロナの状況とかで自粛とかも続いていて、けっこう家族に会えてなかったりとかした頃で。地方のファンの方にも会えてなかったので、その状況がすごくこの歌詞とリンクしていたんです。
だからこの曲を聴いた時はちょっと寂しい気持ち、早く会いたいなっていう切ない気持ちになりました。
でも、だからこそ同じ思いで気持ちを込められるというか、聴いたときにすごくエモい気持ちになって。
普段から私たちは、今は会えないけど次に会えるときまで…家族とか友人とか、地方にいるファンの方とかに会える日まで、今は離れていてもせめて歌で気持ちを伝えたいなっていう想いがすごくあるんです。
今回のこの『days ~君だけがいない街~』は特にその気持ちがすごく歌詞にダイレクトに出ています。
だからファンの方はもちろん、聴く人によっては離れている恋人だったりに、この曲で“私たちも頑張るからみんなも次会える時までに私たちのことを覚えていてね”って、“お互い会える、再会を果たす時まで強くたくましく生きていこうね”っていう気持ちを届けられる曲になったらいいなって思います。
──今は会いたくても会えないってことも多いですからね。
中江:私はこのお正月にちょっとだけやっと帰れたんですけど、普段はなかなか実家にも帰れなくて…。やっぱり直接会えないと元気かなっていうのも不安になっちゃうんです。
今またそういう状況になってきているので、だからこそ“でもまた会えるよ、会いたいね”っていう気持ちを強く伝えたいなと思います。
それこそ全人類、みんな状況は一緒だと思うので、たくさんの方にこの曲を聴いて強い気持ちに今一度なってもらえたら嬉しいです。
庄司:私は初めて聞いたときに、この曲自体がすごい温かいパワーを持っているなってすごく感じて。それと同時になんだか懐かしいみたいな気持ちになったんです。
曲調的に90年代のR&Bっぽいサウンドなんですけど、なんでだろうなーって考えていたら、私たちが結成当時よくパフォーマンスしていた頃のことを急に思い出して。
実は私たちは自分たちのオリジナル曲がない頃から定期ライブというものをやっていたんですけど、そこでは自分たちの曲がないからいろんなアーティストさんのカバーをたくさんやってライブをお届けしてたんですね。
で、その当時にけっこう日本のR&Bを、例えばEARTHさんの『time after time』とかをカバーさせていただいていたんですけど、その曲がすごい浮かんできたんです。
それで、“あー、そうだ。あの頃の曲だ”って。もちろん全く同じではないんですけど、私たちにとってもまさに走り出しの時という頃をすごく思い出させてくれました。
──ああ、分かります。確かにちょっとその雰囲気があるいうか、当時の懐かしいサウンドが甦る感じですよね。
庄司:そうなんですよ! なのでたぶん、同じようになんとなく懐かしいなぁみたいな感じで青春時代を思い出してくれる人もいるんじゃないかなって。でも逆にその頃の曲を知らない方だと新しいなみたいな感じで受け取ってもらえるのかもしれないですよね。
私自身はすごく懐かしくて温かい気持ちになる曲だなって感じたんですけど、聴く人によってきっと感じ方が違うと思うので、これからリリースした後の皆さんの反応とかもすごく楽しみなんです。
寂しさや不安を体験したからこそ、この歌詞に救われる。
──ではここからは歌詞について少し詳しくお聞きしたいなと思うのですが。それぞれに歌詞の中で“ここすごく好き!”とか“ここがすごく引っかかってる”という部分を教えていただけますか?庄司:私がグッとくるポイントは、ラストのサビの「どんな明日が来ても キミがいなくても一人で前向いて~」からの一節なんですけど。私、この歌詞にすごい勇気づけられたんです。
やっぱり私自身もこのコロナ禍を通して、本当に明日どうなっているかわかんなかったり、ひと月先のこともわかんなかったりとかしていて。
すごく不安を感じながらも、でもそれに負けじとやっぱり頑張らなきゃいけないっていう気持ちもあったり、いろんな感情との葛藤がここ1年ぐらいであったんです。
でも、メンバーに会えなかったりファンの皆さんに会えなかったりする中で、それでもやっぱりみんながいることを信じて今を頑張ったら、また何か繋がれる時が来るかもしれない。そういうことを常に感じながらここ1年くらいは過ごしていたので、この歌詞を聴いたときにスッと何か救われた気持ちになったんです。“あ、そうだよね”みたいな。
不安になる時もあったしこれからもあるかもしれないけど、自分は自分らしくあることによってもしかしたら救えるものがあるかもしれない、誰かのことを救えるかもしれないって思えて。なんだかすごいパワーをもらえたんです。
──確かに。この歌詞って頭の方だけ聴くと、離れていった人のことを想っているのかなって感じもするんですけど、実はそうじゃなくて、“また繋がる時”までっていう未来への希望をつなげる歌詞になってるんですよね。
庄司:そうなんです。自分もそういう風に、またみんなや大好きな人たちと繋がれる時を待ち望んでいたからこそ、より共感できたんだなって思います。
中江:私は、「キミだけいない この街の片隅で また探すのDay by day」っていう1番のサビの終わりの部分、そこの歌詞がすごく、歌詞全体を読んだときにグッときたんです。
「キミだけがいない街」ってタイトルにもなっているんですけど、「だけ」っていう言葉がすごい心に残って。
この“キミ”って、第三者からしたらただ、“あの子”とか“その人”がいないってだけなんですけど、この歌詞の中の主人公にとっては“キミだけ”がいないっていうのはすごく大きなことで。
大事な人、例えばファンの方とか家族とかもそうですけど、“自分の想うキミ”だけがいない。他の人はいるんだけど“キミがいない”っていう、それってすごく自分の中では心が押しつぶされるほど不安になると思うんです。
で、さらにその「キミだけいない この街の片隅で また探すの」っていうのがもう…。
すごくこの歌詞だけでグッと強くなろうとしているんだなっていうのが感じられて。
ここは私が歌わせていただいているパートでもあるんですけど、“この街の片隅でキミはいないけど、でも一人でもしっかり立って頑張って強く生きていくよ”っていう気持ちと、ぐっと成長しようとしているイメージが浮かんでくるので、ここは歌っていて自分もすごく気持ちを込められる部分なんです。
──その寂しさだったり強くあろうとする部分が、実感として感じられるんですね。
中江:はい。この間、家族に会って別れる時にも寂しい気持ちもありながらも、“じゃ頑張ってくるね”って感じでちょっと前向きにもなれたんです。会うとやっぱりパワーをもらえて、また東京に帰っても自分の居場所だったり頑張れる心の位置だったりを自分で探して頑張っていこうっていう気持ちになれて。
だからこの2行はすごく自分の中では実感も込められるし、歌っていても聴いていてもグッとくるというか、聴くたびに歌うたびに強くなれるなと思います。
──先ほどおっしゃっていましたが、まさに“エモい”って感じなんですね。
中江:自分で歌っていてもすごくエモい!ってなります(笑)。
聴く人それぞれの思い出にそっと寄り添うよううな曲。
新井:私は1番のサビ前の「消えない面影と記憶 何度も甦る」っていうところが好きです。
言葉としてすごくイメージしやすくて感情が入りやすいところでもあるんですけど、この「消えない面影と記憶」っていうのがいい思い出なのかもしれないし、悪い思い出なのかもしれないし、どちらかはわからないっていうところがいいなって思っていて。
──どちらかはっきりしていないところが逆にいい、と。
新井:そこが逆に何かいろいろ想像できるなって。思い出って良いも悪いも両方あるじゃないですか。
私、学生のころとかに今日一日こんなことが良かったとかっていうのを日記帳みたいなものにバーっと書いていたんです。それをたまに読み返すのがすごく好きで。
そこにはいろいろな思い出が詰まっていて。中にはこれはその時は、こう思ってたけど今はもう違うなっていう、もうその時には戻れないようなその時ならではの気持ちもあったりするんです。
──自分の変化や成長で感じ方が変わっていく部分もありますもんね。
新井:だからこそ、読み返してみるとこんなこともあったな、これはまだ覚えているなみたいな感じで楽しいんですけどね。だからきっとこの曲の主人公も、そんないろいろな思い出があったからこそ、最後には一人で前向きに頑張っていこうって思えたのかもしれないなって。
そう考えると、思い出って自分を強くしてくれるものなのかなって思います。
忘れられないことってみんな個人的にもやっぱりあると思うし、私たちメンバーみんなでいうと例えば忘れられないライブの一場面だったりを、今でもやっぱり“あの時こうだったよね~”みたいに話す時があるので、そこはメンバーみんな共感できる部分かな~なんて思います。
山邊:私は2番のBメロの「会いたい 逃げたくなる夜ほど」ってう部分がすごく好きで。あと2番のサビ終わりの「止めたはずの涙が また溢れるDay by day」ってところも。
この曲を歌う時にはファンの方のことを思い浮かべたりもするんですけど、私はもうひとつ、自分の愛犬も思い出されてくるんです。
私、飼っていた愛犬を亡くしているんですけど、その愛犬がこの曲を聴いたときに何かパッと思い浮かんだんです。その時、「また繋がる時まで」がまた来世とかで会えるまでがんばろうって言っているように思えたので、この曲をレコーディングするときは愛犬のことを思い浮かべながら歌いました。
──愛犬との思い出や、愛犬にまた会いたいという気持ちとこの部分の歌詞がリンクしてるんですね。
山邊:そうなんです。特に、ちょっと壁にぶつかっちゃったりした時に会いたくなっちゃうんですよ。愛犬をギューってするだけで落ち着けた時のことを思い出すと、やっぱり会いたいなって思うし、楽しかった過去を思い出したりするとやっぱり涙が止まらなくなっちゃったりして。
今まで私はあんまりそういう経験をして来なかったので、自分の人生経験としては、“あ、こんな自分もいるんだ”っていう新しい発見でもあるんですけど。
だから特にこの部分は歌っていて詞の世界観にグッと入り込めるしすごく好きなところで、いつも“よし、頑張ろう”って思わせてくれるので、自分が聴いてても、歌っててもすごい大好きな部分ですね。
──先ほど庄司さんもおっしゃっていましたけど、曲もですが歌詞の方も、聴く方によって様々な捉え方ができそうですね。
庄司:本当にそう思います。ぜひ自分の気持ちや状況に置き換えて聴いてみていただけたらなって思います。
今年でデビュー12周年。干支を一回りした女子流の“変わったところ、変わらないところ”。
──そして、そんなエモいシングルのリリースで始まる今年は東京女子流12周年ということで。なんと干支を一回りなんですね!?新井:そうなんです! 自分たちもちょっと信じられないんですけど、12年ってすごいね~って話しています(笑)。
──本当ですよね。しかも12年ってやっぱりなんだか節目な感じもあるので、ここではこれを機に、“東京女子流のこれから”みたいな部分を伺わせていただければと思います。
テーマはですね、東京女子流のこれから“変わるところ、変わらないところ”という感じです。
山邊:おおー。あ、じゃあまず私から、変わらないところを。
変わらないところは、メンバーの関係性ですね。なんか私たち、デビュー当時から全然変わってないんですよ。すごいそれが安心するところでもあるんですけど。
初めて会った頃はみんな小学生中学生とかで、今はそこから12年経ってもう24、25歳とかなのに、その時からみんな全然変わってなくて(笑)。
──それはメンバー同士の空気感みたいなものですか?
山邊:そうですそうです! 何か話す内容とかも全然変わってないんですよ。
昨日それをすごくいいなと思ったのが、お仕事の待ち時間にみんなで食べ物を検索していたときのことで。 “ここ、すごく気になってるんだよね~”とか、“ここどう?”、“行きたい~”とかそんな話をずっとしていたんですけど。
全員:してた~!
庄司:このアカウント、“食べ物すごい上げてるからオススメだよ”とかね(笑)。
中江:なんかそういう本当にたわいもない話を今でもずっとみんなでしているよね。12年も一緒にいてもう話し尽くしてるはずだし、たまにほぼ同じ話をループさせてたりもするけど(笑)。でもベタベタしてるわけじゃなくて、自然な空気感でずっと話してるっていうか。そういう女子流のメンバー間の雰囲気みたいな部分はすごいやっぱ変わらないね、12年経っても。
山邊:ね! なんかいいなって思ってほっこりしちゃった(笑)。だからそういうところは変わらないでいたいなって思います。
中江:そういう根本的なところは変わってないっていうのはやっぱりグループのいいところだよね。
私は逆に変わったかなと思うところがあって。女子流メンバーってそれぞれすごい個性豊かなんですよ。特にそれぞれの個性が出るところってライブパフォーマンスの一人一人の表情とかダンスとか歌のクセとか、あとMCとかだと思うんですけど、私たちって程よくみんなバラバラで、それぞれに得意分野があってそれがピースを埋める感じで4人が完成されて女子流ができているなって思うんです。
でも、実はよく考えるとデビュー当時も意外とそういうのがあったのかもしれないですよね。もしかしたらグループを作る時から策略としてもあったりして。
新井:え、ほんと? あんな子どもだったのに!?
中江:わかんないけどね(笑)。というかそういう意図がなかったとしたらすごい絶妙なバランスでグループを組んでくださったなって。
なんかここに足りないなって思うと、ヒュッとひとみが入ってくれたり芽生が入ってくれたり未夢が入ってくれたり、メンバーがスッと足りない部分を埋めたりするんです。
──まさに“あうんの呼吸”みたいな感じなんですね。それは変わらないところでもあり、グループとしてより進化して変わってきたところでもありそうです。
中江:そうなんですよ。気付けなかったけど昔も確かにあって、でも今はより自然とそれができるようになっていると思います。
だけど惜しいことに、そういう関係性とかって、それこそ私たちの定期ライブとかワンマンライブでしか見られない姿だったりもするんですよね~。
──ああ! そういえば定期ライブを見させていただいた時に、東京女子流さんのライブMCってけっこうワチャワチャなんだなって思いました(笑)。
中江:初めてワンマンのライブを見た方にもよく言われるんです、“みんなこんなにしゃべるんだ”って(笑)。意外に普通の女の子な部分もあるし、急にMCで止まっちゃったりする時もあるし、まとめる人がいたりとか、ずっとボケてる人がいたりとか(笑)。それこそそれぞれの個性が出てる気がします。
そういうのってやっぱり普通に曲を聴いていただくだけじゃ知れない一面だと思うので、ぜひたくさんの方にライブにも足を運んでいただいて、女子流らしい内面まで知ってほしいなって思います。
──確かにその辺はフェスとかイベントにはない、定期ライブやワンマンならではの魅力だと思います。
中江:イベントやフェスではもう、曲をたくさん見ていただきたいみたいな気持ちもあるので、あまりあの定期ライブの雰囲気はなかなか出しきれないんですよね。
これからもそういう私たちならではみたいなMCとかの雰囲気も大事にしていきたいなと思いますので、その姿をぜひ見にきていただきたいですね。
曲を通して伝える、“出会ってくれてありがとう”。
新井:あと変わらないところは、やっぱりずっと12年間みんなが歌って踊り続けてるところ。そこは最初から変わらないし、たぶんこれからもずっと変わらないところだと思います。
で、変わっていくところは楽曲。たぶん、ずっと応援してくださっている皆さんは感じてると思うんですけど、楽曲のテイストだったりは毎回けっこう変わっていて。
“おお、今回はこうきたか!”みたいに思ってもらえることが多いんじゃないかなと思います。
──そこはもう、グループのコンセプトのひとつに“幅広いジャンル”というのもありますしね。
新井:ホントにそうなんです。紆余曲折あったりしたのもあり、自分たちでも楽曲はものすごく幅が広いなと思います。
12年間活動してきていろんな楽曲たちと出会ってきたので、ライブの時“ここは魅せたいからこの楽曲とこの楽曲とこの楽曲を入れて、ここで繋いで”とかできるので流れで統一感は持たせられてると思うんですけど。でも一曲一曲のリリースでみると、“今回はこうきたか”感がすごくあると思います(笑)。
中江:その分、ライブのバリエーションは増えたけどね。いろんなパターンのライブができるようになってきた気がする。
──そうやって変わらず積み重ねてきたこともあって、変わっていくところもあってっていうのはすごくいいバランスですね。楽曲に関してはメンバーから、次はこういう感じの曲でいきたいとかリクエストしたりはされているんですか?
新井:そういうときもあるよね。
中江:うん。最近は特にあるね。スタッフさんが私たちにも意見を聞いてくださるし、私たちからも発信したりしています。
今回の『days ~キミだけがいない街~』も気持ちの部分で、“こういう今のこの自分達も気持ちとかファンの気持ちとかに寄り添うような曲がいいです”とお伝えさせていただきました。前曲の『Hello, Goodbye』とかもそうだよね。
庄司:そうそう。
中江:やっぱり私たちの気持ちとしては、曲を通してストレートに、“出会ってくれてありがとう”の気持ちをみなさんに伝えたいというのがあるんですよ。
なので、今だとこの会えない遠く離れた“キミ”に歌っていたり、強く生きていこうってメッセージだったりを届けたいっていう、そういう私たちの気持ちを汲んで曲を作ってくださっているんだと思います。
あと、楽曲もですけどライブに関してはけっこうガッツリと私たちの意見を取り入れていただいていて、構成とかも含めてみんなで話し合って作り込ませていただいています。
新井:これからも曲に関してはいろんな角度からやってくると思いますし、ライブもそういう曲たちのおかげでいろいろなライブを魅せられるようになっていると思うので、その辺はこれからも楽しみにしていて欲しいなと思います!
──今はまたコロナ禍で、なかなかたくさんライブするのも難しい状況になってきてはいますが、やっぱりできることならライブで生のパフォーマンスを見て欲しいですよね。
庄司:そうですね。できる範囲ではありますけど、定期的にライブをやっていたりもするので、そういうライブに足を運んでくれる人や女子流に興味を持ってくれる人をもっともっと増やしていけたらいいなって思ってます。
実はそういう思いもあって、最近はけっこうこまめにライブ当日に配信もしているんです。そういうところから今は来れないけどいつか行ってみたいなと思ってくださっている方にも届いたらいいなと思ってます。
あとはやっぱりもっと自分たちの曲を聴いてもらうためにも音楽番組とかにも出演していけるように頑張っていきたいなと思います!
──そこはファンの方も楽しみにしている部分だと思いますし、まだファンになってない方々にも届けられる部分ですもんね。
庄司:去年『Hello, Goodbye』リリースのタイミングですごく久しぶりに音楽番組に出演させていただいたんですけど、その出演させていただく時間帯にTwitterで、“くるよ、くるよ!きたー!!”みたいなやりとりを私たちメンバーとファンの皆さんでしていたんです(笑)。そうやって一緒に盛り上がれたのが、すごく嬉しくて楽しくて。
やっとみんなにもテレビを通して見てもらえたって嬉しさもありましたし、女子流のファンの方だけじゃなくてたまたま見てくれた方のコメントも見つけたりして、そういう方にも届いてるんだなっていうのを感じられたのもすごい嬉しくて。
だからこれからも、そういうふうに自分たちの曲とかライブパフォーマンスをどんどん伝えられるよう、広げていけるようになっていきたいなってすごく思います。
──12周年を機に、また新たにここから羽ばたいていくという感じですね。
全員:(強く)はい!
──その思いはファンの方にもまだファンでない方にもきっと届くと思います。
では最後に、まとめとして読者へのメッセージをいただければと思います。
庄司:はい。今回『days ~キミだけがいない街~』、そしてカップリングとして『夢の中に連れてって』という曲をリリースさせていただくことになりました。
『days ~キミだけがいない街~』はやっぱりもうホントに聴いてくれる方によっていろんな聴き方ができると思うし、人生を通していろんな自分との重ね合わせができる曲だなって思うので、聴いてくれた方それぞれに寄り添える曲になれたらうれしいなと思います。
『夢の中に連れてって』は、日々のいろんなしがらみから解放されて、夢の中で一緒に踊ろうよっていうことを歌っています。それこそ女子流のライブが皆さんの日々の嫌なことから解放できる瞬間だったら嬉しいなって思うので、この曲を聴いてより私たちを感じてもらえたら、そばに感じてもらえたら嬉しいです。
そして5月4日には12周年ライブがLINE CUBE SHIBUYAであるので、次はライブでこの曲たちを見てもらえたら本当に本当に嬉しいです。ぜひお待ちしております。
全員:お待ちしております!!
庄司:ちゃんと言えた~♪ 変な汗かいちゃいました(笑)。
TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)
PHOTO 井野友樹