PlayStationのCMソングに決定!
2018年に配信リリースした『Lemon』が大ヒットし、一躍日本を代表するアーティストとなった『米津玄師』。そんな彼が2022年2月に新曲『POP SONG』をリリースしました。
同曲は家庭用ゲーム機「PlayStation」のCMソングとして書き下ろされたもの。
同CMには米津本人も出演しており、独特すぎるビジュアルや楽曲の内容が早くも話題になっています。
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ちゃらけた愛を歌ってるベイビー 煌めいてシックなメロディ
誰も見当たらない 夜がまたひとつ
頭空っぽチープなハーモニー 誰だって愛されたいのに
いらないことばかり 口をつく始末
≪POP SONG 歌詞より抜粋≫
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こちらは冒頭の歌詞。
愛されたいという思いを抱えながらも本心を口にできず、うまく人間関係を築くことができない人々を歌っているのでしょうか?
実は米津玄師はSNS等での中傷を目にするたび、「みんなどうかしているな」と感じることがあったそう。
しかし、それを「どうかしてる」と思う自分こそどうかしているのではないか、と思うことがあり、『POP SONG』はその感覚を元にして作ったと語っています。
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どうしちゃったの皆 そんな面で見んな
まともじゃないよあなた方 あー喧々諤々さんざっぱら
雨に唄えば なんて晴れやかだ
さぞかし大層楽しかろ あーりんりんらんらんあっぱっぱらぱー
≪POP SONG 歌詞より抜粋≫
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こちらの歌詞には先ほどの米津玄師の思いがよく表れています。
3行目の「雨に唄えば」という歌詞は「悪天候のような辛い心情を抱えた人に向けて辛辣な言葉を投げれば」という意味かもしれませんね。
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1 2 3 で愛を込めて もう一生遊ぼうぜ
準備してきたもの全てばら撒いて
そうさどうせ何もかも 全部くだらねえ
君だけの歌歌ってくれ
それもまた全部くだらねえ
≪POP SONG 歌詞より抜粋≫
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サビでは「くだらねぇ」という歌詞がとても印象的。
一見すると「人生なんてくだらないんだから中傷でもなんでもしちゃえよ」という投げやりな意味にも捉えられますが、どうやらそれだけではない様子。
酷い言葉を言われた側も、「誰かを傷つけるような人なんてくだらない」と思うことでまた1つ強くなったり、肩の力が抜けたりするいい意味も込められているようです。
主人公は一体何を求めている?
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だらけた恋がしたいのさレイディ モラリスト呆れるセオリー
嫌なことばかり 春が過ぎていく
猫足のバスタブでフライバイ 飛んじゃってお茶の子さいさい
唱える呪文は ビビデバビビデブー
≪POP SONG 歌詞より抜粋≫
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続く歌詞でもパッとしない毎日や、いまいち晴れない感情が歌われているようです。
恋がしたい、だけど純愛でなくてもいい。
モラルを訴える人がいる。でもそれは万人に共通する価値観なのか。
とてつもなく悶々とした感情であると考察できます。
主人公は一体何を求めているのでしょうか?
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我がストーリー 愛の成す通り
生きてたい夢中に 全てが遊びの様に
異常にくだらねえよ何もかも
君だけの歌歌ってくれ
どうかしてる どうかしてる あいつもそいつもみんな変だ
ちょっとついていけない 楽しめない イカれてるエクスタシー
どうかしてる どうかしてる 全てが全部くだらねえんだ
君だけの歌歌ってくれ
≪POP SONG 歌詞より抜粋≫
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「生きていたい夢中に」という歌詞に、主人公の強い気持ちが表れていますね。
もしかすると主人公は自分を突き動かすような刺激や衝動を求めているのかもしれません。
しかし、それが感じられないからどんなこともくだらなく見えたり、逆に「くだらない」と思いこむことでメンタルを保っているのではないでしょうか。
「君だけの歌歌ってくれ」というのは、言い換えると「何か突き動かすものをくれ」というメッセージなのかもしれませんね。
最後の歌詞に込められた意味を考察
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素晴らしいほど馬鹿馬鹿しい
これぞ求めていた人生
君は誰だ 教えてくれよ
どうせ何もないだろう?
喧しいこと甚だしい
これぞ価値のある人生
誰でもいいけど君がいいんだよ
愛を歌っておくれ
それもまた全部くだらねえ
≪POP SONG 歌詞より抜粋≫
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「素晴らしいほど馬鹿馬鹿しい」というフレーズには、吹っ切れたような清々しさを感じます。
様々なものごとに捉われず、自分の思いにバカみたいに忠実に生きる。
そんな人生を求めていたのかもしれません。
「君」に対する「どうせ何もないだろう?」という言葉は、見下しているようでいて「何か語れるような人物になれ」という叱咤激励なのでしょうか?
「君」を大切に思う気持ちが「誰でもいいけど君がいいんだよ」というフレーズに表れているようです。
独特な世界観で語られていますが、同曲は周りの目も中傷も「くだらない」と思うことで、自分の想いや存在を大切にすることを教えてくれているのかもしれません。
そして、その想いを大切に自らの道を突き進む生き様が、誰かの刺激になるというメッセージが込められているのではないでしょうか。
米津玄師が謎のキャラに扮するMVも必見!
『POP SONG』のMVは、撮影に3日かかったという壮大な作品。一部はCMにも使われていますが、異世界感たっぷりのフル映像は見応え抜群。
音楽と合わせてチェックしてみてくださいね。