暗い部屋と一人感じる孤独
音楽のビックトレンドを生み出すツールとなったTikTok。
毎日様々な投稿がなされていますが、2022年になってからじわじわと注目を集めているのが『鉄風東京』という4人組バンドの『外灯とアパート』という楽曲です。
同曲は2021年11月にリリースされ、2022年2月にはバイラルチャートにランクインするほど話題に。
「切ない」「エモい」と評判の『外灯とアパート』の歌詞では、一体どんなことが歌われているのでしょうか。
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暗い部屋、僕一人 外には子供たち
うるさい笑い声、鬱陶しい程に
暗い部屋、僕一人 子供は家に着く
小さいため息じゃ、やりきれないような
≪外灯とアパート 歌詞より抜粋≫
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冒頭では主人公が暗い部屋の中、一人で悶々と過ごす様子が歌われています。
子供の笑い声が聞こえていた時間、そして子供が家に着く時間ということを考えると、15〜17時の夕方ごろでしょうか?
ため息では解消できないほどの不安や葛藤を抱えているようです。
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朝になることが怖くて
僕は今もあの、狭い部屋の中
≪外灯とアパート 歌詞より抜粋≫
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注目したいのは「あの、狭い部屋の中」というフレーズ。
「あの」と強調されているということは、なんらかの思い入れがあると考察できます。
どんな思い入れがあるのか、続く歌詞から探りましょう。
「あの、狭い部屋」はどこ?
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背景、蛍光灯に群がる僕らよ
プロパンガスとドライヤーと部屋と
君の声、届かない
≪外灯とアパート 歌詞より抜粋≫
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サビには「蛍光灯」や「プロパンガス」といったノスタルジックな単語が登場します。
どちらも現在はあまり見かけないものであることから、「背景、蛍光灯に群がる僕らよ」は過去の自分を表しているのかもしれません。
続く「ドライヤー」やタイトルの「アパート」という単語から推測すると、具体的には古びたアパートで過ごす自分のことを指していると考えられます。
そしてその自分が過ごしている場所こそが「あの、狭い部屋」なのではないでしょうか。
冒頭ではその部屋から抜け出せない様子が歌われていましたが、一体どんな思い入れがあるのでしょう?
おそらくそのヒントになるのが「君」という存在。
歌詞が「僕ら」になっていることも含めて考えると、「君」と「僕」は例の狭い部屋で一緒に過ごしていたと考えられます。
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背景、あの頃の僕ら何を求めて
探しに行くよ 今君はどこだい
神様、なんていない
≪外灯とアパート 歌詞より抜粋≫
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「背景、あの頃の僕ら何を求めて」というフレーズから、サビの歌詞は過去の自分に向けた問いかけであることがはっきりとわかります。
前半の「君の声、届かない」という歌詞と、後半の「君はどこだい」という歌詞から察するに、2人はなんらかの理由で別れてしまった様子。
つまり、『外灯とアパート』は失恋ソングなのかもしれません。
主人公はどんな思いを抱えている?
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暗い部屋、僕一人 外には大人たち
うるさい叫び声だけ、ドアを叩いてた
僕は元気でいるよ、心配はいらない
ただ僕は今でも、狭い部屋の中
≪外灯とアパート 歌詞より抜粋≫
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大人が外で騒いでいる様子が歌われていることから、この歌詞は飲み会が終わって帰路につくくらいの時間帯を歌っていることがわかります。
また、『外灯とアパート』が別れた「君」へのメッセージだとすると、後半の二行の歌詞もしっくりきますね。
昼過ぎから夜までずっと、主人公は別れた彼女を想って落ち込んでいるのかもしれません。
最後はサビが繰り返されて楽曲が終わります。
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背景、蛍光灯に群がる僕らよ
プロパンガスとドライヤーと部屋と
君の声、届かない
背景、あの頃の僕ら何を求めて
探しに行くよ 今君はどこだい
神様、なんていない
≪外灯とアパート 歌詞より抜粋≫
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「神様、なんていない」というのは、「神様に頼んでもしかたがない=自分の力で現実を変えよう」という前向きな気持ちかもしれませんね。
主人公が別れた彼女への未練を晴らすために、一歩踏み出すことを決める様子が歌われていると考えられそうです。
TikTokの投稿やMVも要チェック!
現在、TikTok上で『外灯とアパート』というハッシュタグは500万回以上の視聴数を突破。イントロに合わせ、思い出の写真や何気ない瞬間の写真をアップするエモい投稿が相次いでいます。
これは本家のMVに似せたもの。
ぜひあわせてチェックしてくださいね!