歌詞の主人公は批判される魔法少女?
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可愛い衣装まとって 決めポーズで光って
ピュアな想い 魔法に変えて
みんなの平和願って 邪悪に立ち向かって
それを匿名はディスった
≪魔法少女とチョコレゐト 歌詞より抜粋≫
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歌詞を読むと、曲名に「魔法少女」という言葉があるように、歌詞の主人公は魔法少女なのだと分かります。
みんなの平和を願って、邪悪に立ち向かう魔法少女のたくましい姿が思い浮かぶ歌詞です。
「魔法少女」というとアニメ的な世界観の表現ですが、現実に照らし合わせると、歌や踊りで視聴者に元気を与えるアイドルがイメージに近いのかもしれませんね。
「それを匿名はディスった」という歌詞からは、歌詞の主人公である魔法少女がなんらかの批判を受けている様子が伝わります。
歌詞に出てくる「チョコ」の意味とは
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「本当は〇〇なんでしょ?」
「ぶっちゃけ〇〇なんでしょ?」
自分がそう思うから
みんな〇〇であって欲しいんでしょ
そんな手垢のついた よくある風評で
錆びつく魔法のステッキ
≪魔法少女とチョコレゐト 歌詞より抜粋≫
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続きの歌詞では、「本当は〇〇なんでしょ?」「ぶっちゃけ〇〇なんでしょ?」など、「〇〇」と伏字を使っているのが特徴的ですね。
「〇〇」に入る言葉を想像しながら聴くと、魔法少女が受けた批判の内容が浮かんでくるでしょう。
実は、ピノキオピーの『腐れ外道とチョコレゐト』という楽曲でも、「〇〇」と伏字を使った歌詞があります。
「ぱっぱらぱっぱっぱらっぱ」という歌詞も、両方の曲で使われている表現で、『腐れ外道とチョコレゐト』と『魔法少女とチョコレゐト』は深く関連している2曲だと言えるでしょう。
『腐れ外道とチョコレゐト』の歌詞を考察することで、『魔法少女とチョコレゐト』の歌詞の解釈もしやすくなるかもしれませんね。
両方とも曲名に「チョコレゐト」という言葉が入っているため、今回は「チョコ」に注目して歌詞を考察します。
『腐れ外道とチョコレゐト』でチョコが出てくる歌詞を引用すると以下のとおりです。
「あることないことばっかの甘い甘いチョコを舐める 嗚呼 真偽はどうあれ 添加物だらけ 美味い餌をあげる 奇麗ごとは嘘くさくて 下世話な蜜が真実でさ」
「あることないことばっかの甘い甘いチョコを舐める 嗚呼 真偽はどうあれ 添加物だらけ 美味い餌をあげる 銀紙の中身暴けば わかりやすく人は群れる 嗚呼」
銀紙で包んで魅力的な人物を演じても、中身は下世話な蜜である添加物だらけのチョコ。
外道さを隠して、嘘で塗り固めて、魅力的に見せている人のことを「チョコ」と表現しているのだと考察できそうです。
一方、『魔法少女とチョコレゐト』の歌詞は以下のとおりです。
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「完璧」で 「超人」で 「清廉」で 「潔白」で
嘘で固めたチョコみたいに
≪魔法少女とチョコレゐト 歌詞より抜粋≫
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「陰険」で 「強欲」で 「滑稽」で 「外道」で
魔法がとけるチョコみたいに
≪魔法少女とチョコレゐト 歌詞より抜粋≫
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歌詞に出てくる「チョコ」は、『腐れ外道とチョコレゐト』の歌詞で出てくる「チョコ」と同じような意味だと捉えられそうです。
清廉を演じているけれど、本当は人間らしい外道さも持ち合わせている魔法少女。
魔法少女はそんな自分自身を「チョコ」に例えたのではないでしょうか。
輝いて見える魔法少女も、ただの人間なのだというメッセージが読み取れそうです。
魔法少女の本心は外道か潔白か
『魔法少女とチョコレゐト』のサビの歌詞を以下に引用します。
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はぁ 正直もうやめたい(はぁ)
魔法少女をやめたい(はぁ)
誰が敵か味方かわかんないし
≪魔法少女とチョコレゐト 歌詞より抜粋≫
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心のない風評を受け「魔法少女をやめたい」と吐露する様子が表現されている歌詞です。
この歌詞が、清廉を演じてきた魔法少女の本音なのでしょう。
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はぁ 正直もうやめたい(はぁ)
魔法少女をやめたい(はぁ)
もう 好きな人だけ守っていたい
≪魔法少女とチョコレゐト 歌詞より抜粋≫
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ただ、2回目のサビは「好きな人だけ守ってたい」という歌詞が出てきます。
これもまた、紛れもない魔法少女の純粋な本心なのかもしれません。
隠している外道さは確かに存在しますが、魔法少女の全てが嘘なのではなく「守りたい」という気持ちは本心なのだと訴えるような歌詞だと考察できそうです。