桜の花が開く時…
桜を好む人は非常に多い。「桜が開花する。」こう聞くだけで、どこかめでたいようなプラスのイメージが生まれる。
では、反対に「桜が散った」と聞くとどうだろうか?
おそらく、「儚い、脆い、切ない」というマイナスのイメージを持つはずだ・・。
この儚さからなんだか不安を感じ、桜が苦手だという人も多い。
そんな風に、不安を感じてしまった人にオススメしたいのが河口恭吾の6枚目のシングル『桜』だ。
『桜』は、めざましテレビで紹介されたことをきっかけに大ヒットを飛ばした楽曲で、河口恭吾史上最高のヒット曲。2003年には第36回日本有線大賞、有線音楽賞の受賞も果たしている。キンモクセイやTiaraなど他のアーティストにカバーされることも多いようだ。
イメージというのは強いもので、1度そう思ってしまうと花見の気分も台無し。しかしそれでは、桜シーズンが勿体ない。
ぜひ、この楽曲で、桜のイメージを払拭してほしい!
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僕がそばにいるよ
君を笑わせるから
桜舞う季節かぞえ
君と歩いていこう
≪桜 歌詞より抜粋≫
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日本のサムライの花とも称される桜。理由としては、散るときの潔さがサムライにとって好ましいからだ。死ぬときは華々しく、未練なく逝きたいサムライ達にとって桜の散る姿は憧れだったのだ。
ただ、潔いといえば聞こえはいいが、現代ではその呆気なく散りゆく様が桜のウィークポイント。「あぁ、散ってしまう」とハラハラする人も多いはずだ。
しかし、それも捉え方次第。“散る”と思うのではなく“舞っている”と考えてみよう。桜が少しの風でも舞うのは、自分を見る大勢の人を笑わせたいから。1人で寂しそうに花見をしている人のために、花びらで自分がそばにいることを主張しているのだ、と。
確かに桜の花は春の短い間にしか楽しむことができない。けれど、それはいつでもそばに行けるよう準備しているからなのだ。
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やわらかな風に吹かれ
君と歩いていこう
君と歩いていこう
≪桜 歌詞より抜粋≫
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そう思えば、桜が散るのも風に舞うのを楽しんでいるように見えてくる。『桜』を聴いて、桜を知る。
今年の花見は、心穏やかに見ることができそうだ。
TEXT:空屋まひろ