“みにくいアヒルの子”からの変貌と成長。CoLoN:の歩んできた歴史。
──ではここからはCoLoN:のこれまでの歩みについて少しだけお話しいただければと思います。まず、デビューステージは2016年ということですが。後藤:そうです。その頃は僕らまだ研修生みたいな感じで“ダックリングビー(みにくいアヒルの子)”っていう名前のグループだったんです。
で、そろそろ羽ばたこうよっていう感じで2017年の夏にCoLoN:という名前で本格的にグループとしてスタートを切ったって感じです。
余語:実はその、ダックリングビーの初めてのライブ、定期公演みたいなやつなんですけど、それについてよく僕らが話すエピソードがあるんです。僕たち、初めてライブがやれるっていうのですごく嬉しくて、みんなでどんなライブにしようかってすごく話していたんですよ。その時に何かの拍子で女装公演がすごく盛り上がるらしいから、それやってみようってことになったんです。
それで、まだ普通のメイクでさえままならない状態だったんですけど、自分たちで考えて女性のメイクをしてもらったり、つけまつけてもらったりしてライブをやったんですよね。で、ライブはすごく盛り上がって、終わった後に僕らも“楽しかったね~”なんて話していたら事務所の社長さんがきて。僕ら的には盛り上がったから褒めてもらえるなとか思っていたのに「お前ら二度と女装すんな!」ってめちゃめちゃ怒られたんです。それで僕らも「すみません! 二度としません!!」って謝って。
後藤:あったね~。
余語:そこからしばらくして、CoLoN:という名前に改名して初めての曲のPVを撮るということになったんですけど、すごい喜んでいたら“タイトルは『Magical CoLoN:』、コンセプトはお城みたいなところで女装する!”って言われて(笑)。
全員:(爆笑)
佐藤:なんだそれ~! 話が違うよ! って。
余語:二度とすんなって言っただろ~みたいな感じになりましたよね(笑)。
後藤:たぶんね、僕らが女装公演やった時にもうそのアイディアがあったのかもしれませんね。
──あー、先にやるんじゃないよ! みたいな感じだったのかも(笑)。
余語:ま、わかんないんですけどね。でももう俺ら的には「女装するから」って言われたら、「あ、はい!」みたいな(笑)。でもそのPV見たら分かるんですけど、インパクトしかない仕上がりになっています。マリリンモンローみたいなイメージなんですけど、どう見てもちょっと高めな老人ホームみたいな仕上がりになっていて(笑)。
で、次の『TOKYO』でちょっと修正したんですけど、やりすぎてコンセプトがずれちゃったんでまた次で修正して、みたいな。
佐藤:だからだんだん綺麗にというか、おしとやかになっていったよね。
余語:最初は衣装をもらう度にスカートとかメイド服とか言われて、これどう着こなすんだとか思っていたんですけど…
後藤:今やなんの抵抗もないよね(笑)。
佐藤:最初はみんな「え? これ着るの!? 」みたいな感じだったもんね。でももう今はすぐ着て「はい! サイズ大丈夫です」みたいな(笑)。
余語:もうちょっとスカートにボリュームあったほうがいいかも、みたいなね(笑)。
佐藤:それこそ振り付けとかも少しずつガールズダンスを取り入れたりとか変わってきていて、今はけっこうガールズダンス寄りになってきてますね。
──そういう変遷があったんですね~。ちなみにグループとしてどこか転機みたいなものがあったとしたらどの辺りなんですか?
中西:それはやっぱり2018年じゃない? その年に僕とLeogaが同時に加入しているんですよ。それでほぼ今のメンバーになったんです。
後藤:その後のシングルが『Snatch Cat』っていう曲で、この楽曲が女性らしさを伝えようという方向に動き出したきっかけみたいな感じの曲なんですよ。
中西:ここから女性の気持ちを歌うというのが強くなってきて、CoLoN:の特色が出てきたのかなっていうのがあります。その後の『少女M』とか『禁情』のアルバムだったり『彼女いたんか~い』だったり、そこから先はCoLoN:の特徴がすごくわかりやすくなってまとまりもできてきたし、しっかりグループとして固まってきた気がします。
余語:たぶん、それまでは僕らにもスタッフの方にもちょっと迷いがあって、どうしていくのかというところが疑問な部分もあったと思うんですけど、この辺りからいい意味で覚悟して、これでやっていこうという意志を強く持ったんじゃないのかなって思います。
Leoga:たぶんファンの子も、CoLoN:の中でどの曲が一番に思い浮かぶかって聞いたら『Snatch Cat』なんじゃないかな。YouTubeでも今12万回くらい視聴されていて、CoLoN:の中でたぶん一番認知度の高い曲になっていると思います。僕もこの曲がCoLoN:の色が一番出始めた曲だなって思います。
──改名前のグループ活動からすると今6年目ということになりますが、今に至るまでに一番変化したことって何ですか?
余語:自分はなんだろう? そういう衣装とか楽曲に最初は抵抗があったんですけれども、今はいい意味で覚悟していて心が決まっているので、抵抗もなくそこで自分を上手く表現できるように頑張っている感じなんです。
そういうところはデビュー当時の自分が見たらたぶん「えっ?」って思うんじゃないかな。今、こうやって誇りを持ってCoLoN:で活動できているのを本当に嬉しく思います。
──それは徐々にそういう風に変化してきたって感じなんですか?
余語:徐々に、ですね。楽曲の変化とかメンバーが入れ替わったりとかが繰り返されていく中で、徐々にって感じだと思います。
中西:まあでも一番良く変わったのは俺が入った時かなって…
Leoga:あ、ここカットでお願いします~。
余語:カットで(笑)。
後藤:でも、ホントにみんな適材適所じゃないけれど、今はみんな収まるところに収まってCoLoN:に足りないものをそれぞれが補おうって気持ちが強かったからこそ、今こうして円滑に回っているという感じはします。一人一人が少しずつ意識することによって本当に円が大きくなっていっているな、と。
僕個人の話で言うと、僕は本当にダンスも歌も本当にもう誰よりも下手くそだったんです。けれども今はちゃんと評価を受けられるようになったし、他の会社の方からもたくさん評価を頂けるようになって。それは、自分自身がCoLoN:として何ができるんだろうということを常に考えられるようになったからかなと思います。
スッピンからのメイクアップ。そしてついにドレスアップしてステージへ!
──そんなみなさんのCoLoN:への想いみたいなものが垣間見れるものとして『SuPpiN!!(スッピン)』というドキュメンタリーが公開されているんですが、これは今年の3月の『MAKE UP』と銘打たれたワンマンライブに向けてのドキュメンタリーという位置付けですよね?中西:そうですね。さっき言った変化点としてはたぶん『少女M』という楽曲ぐらいから衣装が本当に女性らしくなったりコンセプトがしっかりしてきて、CoLoN:というグループが固まってきたなという自覚はあったんですけど、その直後に新型コロナの影響があったりしてちょっとメンバー自身が困惑したり迷ってしまったりするところが正直あって。
その、せっかくまとまってきたCoLoN:というグループにちょっと迷いが生じてしまったところを、またしっかり一つになって固め直して軸を再び作るため、また軸をぶらさないようにちゃんと“メイクアップ”しようということで、その奇跡を綴ったこのドキュメンタリーは“スッピン”という名前になっています。
だから僕らがスッピンから再び化粧をし直す時間として、あの時間はすごく大切な時間だったんじゃないかなという風に思います。…ってエンタメ担当がこんな真面目に答えちゃいかんのよぉ~~~(泣)。ボケをずっと考えてたのに、うっかり真面目に答えてしまったぁ!
佐藤:あ、じゃあここでボケを入れていただいて。
中西:雑なフリはやめろ!(笑)
──では中西さんにはこのインタビューの一番最後にボケで締めていただくということで考えておいていただいて(笑)。ひとまずそのドキュメンタリー番組のお話に戻しますが、この『SuPpiN!!』というドキュメンタリーを撮っていた、0-EASTのワンマンに向けてのこの時期のみなさんの心境を少しだけ聞かせてください。
後藤:心境としては…辛かったですね(笑)。日々のライブ、もちろん一日に1本だけじゃなく一日に3本やったりする日もある中で、毎日気持ちを切らさずレッスンして。そのレッスンも本当に厳しかったんですよ。拘束時間とかもすごく長くて、休憩無しで10時間レッスンとか、たくさん練習して臨んだO-EASTだったのでその分、自分たちの不安というか、常に自分が全力でパフォーマンスできているのか自信がなくなっちゃったりとか。なんだろう? 俺らって間違っている方向に進んでいるんじゃないかという不安もあって。
あとは、前までは自分たちもちょっとライブの監修をしたりして振りを一緒に作っていっていたんですけど、今回は演出家さんに絶対的に従うという方向でやっていて、自分が想像し得ない領域のハイレベルなパフォーマンスを求めているからこそ、何か自分たちがそれに対して追求できていけているのかなっていう不安とかともずっと戦ってきてて。ずっと3カ月ぐらい。
加えてコロナ禍でライブを1本するにもやはり気を使わなきゃいけないし、そういう肩身の狭い状況下でいろいろなことをいろいろな方向から進めていったライブだったので、すごく精神的に追いつめられました。でもだからこその達成感もあって、今は高みに一段階登ったな、という感じはあります。
中西:何かみんな大真面目に練習していたから、足引っ張っちゃいけないなというプレッシャーもありました。だからみんながやっぱちょっとすり減らすじゃないですけど、摩耗しながらもすごくなんとか踏ん張ってという時期ではありましたね。
佐藤:リリースイベント中だったので、それもたくさん買ってもらうためにっていうプレッシャーというのもありながらだったんですよね。
後藤:うん。コロナ禍でお客さんも増えていかなかったんですよ。感染予防とかで来れる人も少ないですし、平日のイベントもけっこうあったし。でもだからこそ、今こうして応援してくれているファンの方への感謝はやはり大きいですね。
余語:『SuPpiN!!』から始まっているとしたら、僕らはたぶん今もCoLoN:としてメイクしている途中だと思うんですけど、それがメイクし終わっても一歩踏み出すまで正解か不正解かわかんないと思うんですよね。ワンマンライブとかやっても、お客さんからの意見もいろいろありますし。
だから終わってみるまではどうかわからないけど、今の段階から一歩を踏み出したことが良かったって思えるための活動を、今しているという感じです。
──今年は、今お話しいただいた『SuPpiN!!』から3月の単独ライブの『MAKE UP』と続いて、7月8月に新曲お披露目でもある主催ライブの『DRESS UP』、さらには名古屋、モンゴル、福岡での遠征ライブ、さらに11月7日の「Zepp YOKOHAMA」でのワンマンライブへとつながっていく、ということですが。最後にお一人ずつこの秋までの流れへの意気込みをお願いします。
佐藤:えっと、まず遠征ライブはですね、日本5大都市の名古屋、福岡、モンゴルと…
中西:最後のとこ、日本じゃね~わ!(笑)
佐藤:(笑)。ま、日本じゃないですけど、モンゴルも含めて3か所の遠征に行かせていただきます。ということでいろんなところに行かせていただくので、Zeppに向けて宣伝をたくさんがんばりたいなと思います!
新曲も3曲発売させていただくんですけど、この曲も今までのCoLoN:の曲とはまたちょっと違った感じになっていて、今のCoLoN:を知ってくださってるけど応援まではしてくださっていない方にも、この新しい曲をお披露目ライブとかで届けて好きになってもらえたら。そしてZepp行きたいなと思ってもらえたらいいなと思っているので、全力で頑張っていきたいと思っております。
藤縄:あ、続いては僕が一言で。Zeppはやっぱり小さい頃から知っているステージなので、そこに立てる喜びは本当に大きいです。なので7人全員でサジを投げることなく生半可な気持ちではなく、全力で動き、ステージに気持ちをぶつけたいと思っています。
だから皆さん来てください!
後藤:僕の意気込みとしてはですね、それこそさっき言っていたようなスッピンから下地となるベースメイクはおおよそできたと思うんですよ。CoLoN:としての目標というか、CoLoN:として見せたいものっていうのをある程度明確に定めることができたとは思っていて。でもやっぱりベースメイクしただけじゃ、のっぺらぼうみたいになっちゃうし不恰好なんですよね。
なので、ここからしっかり心身ともに自分たちをメイクアップ、ドレスアップして、いろんなものを培って身にまとって、Zepp YOKOHAMAに向けて万全な体制で素敵なステージを皆さんにお届けしたいと思ってます。
余語:自分は、何か秀でているものがあるというわけじゃなくて、ただ年齢を重ねているくらい。それでリーダーという位置についたというところは正直あるんです。なので、歌もダンスも誰かより突出しているわけじゃないけれど、一番CoLoN:のことを考えていて、メンバーのことをたぶん一番理解できている…全部は無理ですけれども、深く理解できているとは思うので、そのメンバーを後ろから支えつつ自分でできることもしつつ、今年のプロジェクトを成功させて来年の7年目につなげていけるような活動をしていきたいなと思っています。
楽曲とかもこれからドレスアップの期間になってくるので、その中でCoLoN:に新しい色をつけつつ、『DRESS UP』で武器を増やし、最後のZeppでどんな姿を魅せられるのか。今はそれを作るために大事な時期だなと思っています。
なので一個一個しっかり集中して、しっかりと噛み締めながら上って思っていきたいと思っています。
──ありがとうございます。では最後に中西さん、お願いします!
中西:はい! お待たせいたしました。お待ちかねの中西宥輝でございます!
後藤:あ、以上で。
中西:なんでだよ! えっと、まずは3曲連続リリースと同時に3曲のお披露目を交えた主催ライブを3回行わせていただくんですけど、主催ライブというのをあまりCoLoN:はしたことがないので、この新しい楽曲をもって主催ライブをしていくにあたって、やはりこのアイドル界というのを6年目のCoLoN:が引っ張っていくんだぞ!ぐらいの気持ちでやっていきたいなと思っています。
で、Zepp YOKOHAMAに関しては僕、すごいなって思うんですよ。今までに立ったことがない規模のステージって、今までも本当にすごく楽しかったのにどうなっちゃうんだろうみたいな感じがするんですけど。でもすごく楽しみだからこそ今の僕ら、今の僕のレベルではまだまだたぶん楽しみきれないんじゃないかなと思うので、しっかり楽しむためにももっとしっかり真面目に練習して、そこに向けて本当に真摯に取り組むことで、“あとは楽しむだけだ!”みたいな状態にしたい。しっかり楽しむためにも、そして楽しんでいただくためにも真面目にやらなきゃなという気持ちですし、できる限りのことを尽くそうと思います。
…さて、ここで。
後藤:ここで?(笑)
中西:え~整いました(笑)。UtaTenさんだけに。CoLoN:はすごくやかましいグループです。そして3曲新しい曲をいただくということで、これからも、やかしましいグループになっていくでしょう~!
全員:シーン…(静まりかえる)
余語:…パチパチ……
──反応、うっすいですが(笑)。
中西:いや、あのですね。歌詞サイトのUtaTenさんに掛けてですね、“歌詞が増していく”っていうのと、“やかましい”という意味で…。
後藤:やかましかしましいってこと?
中西:かしましいっていうのが、やかましいっていう意味で、ね?
後藤・余語:あ~。
余語:これ、絶対カットでお願いします(笑)。
全員:お疲れ様でした~~! ありがとうございました!
──お疲れ様でした!(笑)
中西:え~! 俺けっこう上手いこと言うたうやん~~!
TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)
PHOTO Kei Sakuhara
イベント告知
各イベントの詳細は公式HPをご確認ください。■3曲同時配信リリース&主催イベント開催!
イベントタイトル『DRESS UP』
7月17日 渋谷Live Stage GUILTY
7月27日 渋谷club asia
8月5日 新宿ReNY
■遠征ライブ開催!
7月23日、24日 名古屋
8月20日、21日 モンゴル
9月18日、19日 福岡
■「Zepp YOKOHAMA」単独LIVE決定!
11月7日