大人気漫画「SLAM DUNK」のアニメ・オープニング曲
高校のバスケ部を舞台に、選手たちの成長が情熱的に描かれる大ヒット漫画『SLAM DUNK』。
1990年から1996年にかけて週刊少年ジャンプで連載され、今なお愛され続けている大人気作品です。
同時期にテレビアニメも制作され、2022年12月3日には映画『THE FIRST SLAM DUNK』の公開が予定されています。
『SLAM DUNK』を見たことがなくても、大黒摩季『あなただけ見つめてる』やWANDS『世界が終るまでは』など、有名アーティストが手がけたテーマ曲を聴いたことがある人は多いでしょう。
カラオケでよく歌うという人もいるかもしれません。
今回考察するBAAD（バード）『君が好きだと叫びたい』は、そんなヒット曲ぞろいの『SLAM DUNK』の初代オープニングテーマです。
曲名を聞いただけでも情熱が伝わってくるストレートなラブソング。
果たして、その歌詞にはどのような意味が込められているのでしょうか。
「君」に夢中な眩しい朝
まずは1番の歌詞を見ていきましょう。
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眩しい陽差しを背に 走り出す街の中
たたかれた いつものように肩を
君に夢中なことに 理由なんてないのに
その腕は 絡むことはない
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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冒頭の歌詞からは、朝、学校へ向かってハツラツと家を飛び出す高校生の姿がイメージできます。
そんな主人公に対して、いつものように肩をたたく「君」。
主人公の想い人の登場です。
「いつものように」とあることから、2人は家が近い幼馴染みのようなフランクな友人関係なのかもしれません。
ただ、主人公の方は「君」にすっかり恋をしている様子。
同時に、恋愛感情を持ちながらも「その腕は 絡むことはない」と、今以上の関係にはなれないと考えているようです。
次の歌詞に入ります。
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いつの間にか瞳 奪われて始まった
離さない 揺るがない Crazy for you
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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「いつの間にか瞳 奪われて始まった」主人公の恋。
もはや「君」以外に目を向けられない主人公は「Crazy for you（君に夢中）」です。
友達へと芽生えた恋心に付き物の、気がおかしくなるようなもどかしさが伝わってきます。
続いて、サビの歌詞を見てみましょう。
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君が好きだと叫びたい 明日を変えてみよう
凍りついてく時間を ぶち壊したい
君が好きだと叫びたい 勇気で踏み出そう
この熱い想いを 受け止めてほしい
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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「君が好きだ！」と今この瞬間に伝えることができれば、いつも通りの明日を変えることができるかもしれません。
「凍りついてく時間（とき）を ぶち壊したい」というのは、一向に進展しない関係から脱したいという意味だと解釈できます。
勇気を振り絞って叫ぶ「熱い想い」で凍った時間をとかすことができたとき、主人公の恋は成就したといえるのでしょうね。
想いを伝える決戦の夜
ここからは2番以降の歌詞を見ていきます。
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ざわめいたフロアに にぎわうテーブル越し
なにげない 君の視線に酔いしれ
恋をしているようで 躍らされてるような
高鳴る鼓動に もううそはつけない
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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「ざわめいたフロアに にぎわうテーブル越し」からは、学校帰りにショッピングモールなどに寄り道している風景が思い浮かびます。
主人公は、何人かいる仲良しメンバーとご飯を食べるようなときも、一緒にいる「君」と目が合うたびにドキドキが止まらなくなるようです。
瞳も心音も制御できなくなった主人公は「もううそはつけない」と悟ります。
次の歌詞です。
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いつになれば変わる このもどかしい友情
届けたい 確かめたい I take you away
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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友達に恋する悩ましい現状。
それがいつになれば変わるのかと嘆いている主人公。
「自分の気持ちを届けたい」や「相手の気持ちを確かめたい」という欲求は、恋の経験がある人なら誰でも共感できるものでしょう。
ガヤガヤとした喧騒から「I take you away（君を遠くへ連れ出すよ）」と宣言したところで、サビに入ります。
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君が好きだと叫びたい 何もかも脱ぎ捨て
心とかす言葉を見つけ出したい
君が好きだと叫びたい 今夜は帰さない
見つめるだけの日々なんて 終わりにしよう
I wanna cry for you
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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「何もかも脱ぎ捨て 心とかす言葉を見つけ出したい」。
普段の友達としての態度を捨て去り、今より互いに打ち解けられるような言葉で距離を縮めたいという願いでしょうか。
いずれにせよ、見つめるだけの日々にはうんざりしている主人公。
「今夜は帰さない」というフレーズからは、いよいよ想いを伝える決意が固まったのではと推測できます。
最後のサビの歌詞を見てみましょう。
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君が好きだと叫びたい 明日を変えてみよう
凍りついてく時間を ぶち壊したい
君が好きだと叫びたい 勇気で踏み出そう
この熱い想いを 受け止めてほしい
I wanna cry for you
≪君が好きだと叫びたい 歌詞より抜粋≫
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全体的には1番の繰り返しです。
勇気を持って停滞した友人関係から一歩踏み出し、明日を変えようと意気込む主人公。
そして結びは「I wanna cry for you」。
「cry for 〜」は「〜を強く求める」という意味で、この1行は「君が好きだと叫びたい」と同義だと解釈できそうです。
お互いの気持ちや、停滞した関係性をとかすような魂の叫び。
決戦の夜、果たして主人公の「熱い想い」は受け止められたのでしょうか。
映画「THE FIRST SLAM DUNK」も要チェック！
今回は、BAAD『君が好きだと叫びたい』の歌詞の意味を考察しました。友情と恋心に揺れ動く主人公の葛藤、そしてそれを打破しようとする情熱がストレートに伝わってくる歌詞でしたね。
最終的に恋が成就したのか不明なのも、まっすぐな熱意をぶつける歌としておもむきがあるように思えます。
そんな熱い楽曲『君が好きだと叫びたい』から始まったアニメ『SLAM DUNK』。
この機会に原作を見直してみたり、12月公開の映画『THE FIRST SLAM DUNK』をチェックしてみてはいかがでしょうか。
