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「どんぐりころころ」歌詞の意味は怖い?子どもの世界を表現する童謡を考察

童謡『どんぐりころころ』は子どもたちを楽しませてくれる明るい曲ですが、「怖い」というイメージもあるようです。作詞者の幼少期の思い出から綴られた歌詞の意味を紐解きます。

「どんぶりこ」ってどういう意味?


秋に人気の童謡『どんぐりころころ』は作詞者・青木存義と作曲者・梁田貞によって作られた言わずと知れた日本の名曲です。

青木存義の没後、戦後直後の1947年から小学校の音楽の教科書に掲載されたことで広く普及し、「日本の三大童謡の一つ」とまで言われるようになりました。

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どんぐり ころころ どんぶりこ
≪どんぐりころころ 歌詞より抜粋≫
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まず『どんぐりころころ』といえば、最初のこのフレーズが印象的ですよね。

よく「どんぐりこ」と間違って歌われますが、正しくは「どんぶりこ」です。

「どんぶりこ」とは音を立てて水に落ちるさまを表す擬音で、重みのあるものが浮き沈みしながら流れていく情景を思い浮かべることができるでしょう。

小さなどんぐりがころころと転がって池にどぶんと落ちる様子を、楽しく描写したフレーズと言えます。

しかし、そんな和やかな雰囲気に反して歌詞が「怖い」というイメージを持っている人も少なくないようです。

この作品が作られた背景や「怖い」と考えられるようになった理由をふまえながら、実際の歌詞の意味を考察していきましょう。

作詞者の幼少時代を映した1番


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どんぐり ころころ どんぶりこ
おいけにはまって さあたいへん
どじょうがでてきて こんにちは
ぼっちゃん いっしょに
あそびましょう
≪どんぐりころころ 歌詞より抜粋≫
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そもそも『どんぐりころころ』の歌詞は、青木存義自身の幼少期の体験が元になっているようです。

宮城県松島町の大地主の息子でいわゆる坊ちゃんとして生まれ育った彼の広い屋敷の庭には、どんぐりのなるナラの木と大きな池があったのだそう。

そして、彼の朝寝坊の癖を改善しようとした母親が池にどじょうを放したため、彼の幼少期の記憶にはどんぐりと池とどじょうという自然の風景が色濃く残り、この童謡が生まれました

どんぐりやどじょうが擬人化されていることが、子どもが持つ豊かな感性を伝えてきますよね。

1番の歌詞は、枝から落ちたどんぐりが転がって池に落ちる様子から始まっています。

水面に浮かんでいたどんぐりの元へどじょうが顔を出し、一緒に遊びましょうと声をかけてきました。

「ぼっちゃん」という呼び方が使われていることから、もしかしたら青木存義はどんぐりに自分の姿を重ねていたのかもしれません。

広い家の中で寂しさに心が沈みそうな時、新しくやってきたどじょうが彼の心を和ませたと思うと温かい気持ちになります。

怖いと言われる2番の歌詞の解釈とは


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どんぐり ころころ よろこんで
しばらくいっしょに あそんだが
やっぱりおやまが こいしいと
ないては どじょうを
こまらせた
≪どんぐりころころ 歌詞より抜粋≫
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2番にはどじょうの誘いに応じたどんぐりが楽しく遊んでいる姿が描かれています。

ところがしばらく経った頃、どんぐりは「やっぱりおやまがこいしい」と言い出しました。

ホームシックになって泣いていますが、どじょうは池に住んでいるためどんぐりを山に返してあげることができません。

青木存義はあえてここで曲を終わらせることで、この先の展開を子どもたちの想像力に委ねようとしたと言われています。

そのため、ハッピーエンドを想像することもできますが、見方によってはとても怖い歌詞に感じます。

どんぐりが幼い子ども自身を表しているとすると、か弱い自分ではどうにもできない世界があることを見せつけられるからです。

本当に頼れるのは両親だけという時期に、親から離れて見知らぬ人と過ごす日々は考えるだけで恐ろしいものです。

また、大正時代であった当時は、子どもたちも親元を離れて働きに出る時代でした。

まだ親を恋しがる年頃で子守奉公や工場での労働に出され、何もかも勝手が分からないまま働く彼らはどんなに悲しい思いを抱えていたのでしょうか。

そうしたどの時代の子どもたちも抱える悲しさや不安を汲み取って表現されている歌詞と言えそうです。

ちなみに、1986年に作曲家の岩河三郎が制作した「幻の3番」も存在しています。

子りすがどんぐりを山へと連れ帰ってくれるという歌詞は、原曲では表現されなかった家族の愛情が込められています。

どんぐりの迎える結末について自分ならどう考えるか想像してみると、きっと歌詞の世界観がより広がりますよ。

日本の秋を楽しませてくれる名曲を聴こう

どんぐりころころ』は原曲に結末が描かれていないために、怖い作品と解釈されてしまっているようです。

とはいえ、自身の幼少期を回想して、子どもたちの心を気遣う大人の優しい気持ちが反映されているように思えます。

秋を楽しませてくれる名曲をこれからも大切に歌い続けていきたいですね。

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