ワンダーランズ×ショータイムへの書き下ろし曲が話題に
人気ユニット・ツユの新曲『どんな結末がお望みだい？』は、リズムゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat.初音ミク』のゲーム内ユニット「ワンダーランズ×ショータイム」のためにぷすが書き下ろした楽曲です。2022年10月30日に開催されたツユ初の全国ツアー最終日のZeep DiverCity(TOKYO)公演ではセルフカバーが披露され、翌日から楽曲の配信リリースとYouTubeでのMVの公開を開始。
ツユ流のロックサウンドに乗せて、夢と現実の狭間で葛藤する主人公の想いを綴った歌詞は、夢を追いかけた経験のある全てのリスナーの心に響くはずです。
どのような内容なのか、歌詞の意味を詳しく考察していきましょう。
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夏の暑さも皆の想いも
いつかは夜風に吹かれて
もう前にしか進めないと知ったから
(綺麗な)
枯れないで落とさないで
胸に抱いた花束を
もしも思い出の陰に手を伸ばしたら
まだ見ぬ景色は遠ざかるばかりで
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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「夏の暑さ」はずっと続くように思えても、涼しい夜風が吹くようになると気づけば秋へと季節が移り変わっていきます。
同じように「皆の想い」もずっと変わらず持ち続けるのは難しいことです。
人は同じ場所に留まることも後戻りすることもできず「もう前にしか進めない」から、状況の変化と共に自分自身の気持ちも変わっていかなければならないのかもしれません。
「胸に抱いた花束」はおそらく夢のことだと解釈できます。
前に進むために変化が必要だとしても、叶えたいと願った夢だけは枯らさず落とさず持ち続けていたいという主人公の強い想いが垣間見えます。
それでも夢を追うことは簡単ではなく、時に過去の思い出にすがりたくなることもあるでしょう。
しかし、それでは夢の実現が遠ざかってしまうことも分かっていて、複雑な気持ちに悩んでいる様子が伝わってくるようです。
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迷いも戸惑いも証明だって
今までの夢が在って
振り返れば沢山の
笑顔魅せて
手と手を繋ぎあって
育んだ絆だけは
たったひとつ
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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「迷いも戸惑いも」きっと夢と真剣に向き合ってきたことの「証明」です。
また、これまで叶ったり散ったりした数々の夢が、今の夢の土台となって支えています。
振り返れば、その軌跡には自分や仲間の笑顔があったことを思い出せるでしょう。
夢やそれを叶えるためのルートはいくつもありますが、仲間と「手と手を繋ぎあって育んだ絆だけはたったひとつ」です。
だから今手にしているかけがえのないものを信じて、迷いながらでも夢に向かって進んでいきたいという気持ちが表現されているのではないでしょうか。
ふたつの思いは共存できない？
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叶えたい夢に
なんて名前を付けようか
痛みを伴うこれは夢と呼べるのかい?
答えのない問いに縋って
季節が移りゆくようで
天地自然の理だと心に言い聞かせ
どんな結末がお望みだい?
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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「叶えたい夢になんて名前を付けようか」の歌詞からすると、自分自身の中でもその夢はまだぼんやりとしているのかもしれません。
また、その夢を叶えるためにしている努力は、あまりにつらく「痛みを伴う」ものだと明かしています。
夢は楽しく幸せなものだと思っていたのに、自分が追っているものはこんなにもつらくて本当に夢と呼べるものなのだろうかと自問しているようです。
続く「天地自然の理」とは、宇宙全体を律する原則や法則があるという考え方のこと。
季節が規則正しく巡っていくように、自然は誰にも逆らえない法則によってコントロールされているということです。
つまり、ちっぽけな人間では干渉できないものがあることを表しているのでしょう。
それで自分が抱いているのは夢なのか、この夢は叶うのかという答えのない問いをいくら考えていても、結果は自分ではどうにもならないから「天地自然の理だと心に言い聞かせ」て流れに身を任せようとしていると考察できます。
そして、まるで他人事のように「どんな結末がお望みだい？」と問いかけます。
世界は自分に一体どんな結末を見せてくれるのかと、少し挑発的に訴えかけているように感じます。
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このふたつの想いは共存出来ないものか
もしも花束に火をつけてしまったら
これまで積み上げたものはガラクタで
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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「ふたつの想い」にはどんな気持ちが込められているのでしょうか？
たとえば、自分の夢を叶えたいという想いと、天地自然の理に抗ってはいけないという想いかもしれません。
プロセカのストーリーと重ねれば、ワンダショのメンバーが抱える“世界で活躍したい”という想いと“このメンバーでやっていきたい”という想いのこととも考えられますね。
「このふたつの想いは共存できないものか」の歌詞は、この相対する想いをどちらも叶えることはできないという現実と、何とかしてどちらも叶えることはできないだろうかという理想の両方の意味が込められているように感じられます。
もし今夢を捨ててしまったら「これまで積み上げてきたものはガラクタ」ですべて無駄になってしまいます。
だからふたつの想いを共存させるためにできることがまだあるはずだと模索するのは、とても自然なことのように思えます
悩んでたどり着いた結末はきっと幸せだ
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願いも愛情も本当だって
今までの夢を抱いて
振り返れば沢山の
感謝に満ちて
目と目で向かい合って
育んだ絆だけは
たったひとつ
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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夢を追う日々の中で見つけた「願いも愛情も本当だ」と信じています。
なぜなら今までの夢を振り返ると、力になってくれた人たちのことを思い出して感謝の気持で胸がいっぱいになるからです。
仲間と「目と目で向かい合って育んだ絆だけはたったひとつ」真実なこと。
それさえあれば夢に向かって進み続けることができるはずです。
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叶えたい夢に
なんて名前を付けようか
別れが伴うこれは夢と呼べるのかい?
早々に行き詰って
奇跡頼り 弱音吐いて
天地自然の理には心も抗えず
どんな結末がお望みだい?
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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夢を叶えるためには、犠牲が必要なこともあります。
しかし、主人公は「別れが伴うこれは夢と呼べるのかい？」と疑問に感じているようです。
「早々に行き詰って奇跡頼り弱音吐いて」とあるように夢への道は険しく、諦めてしまいそうになります。
心も抗えない運命を前に、どんな結末へと連れて行かれるのか、不安と迷いの中を生きている主人公の苦悩が伝わってきます。
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叶えたい夢に
なんて名前を付けようか
痛みを乗り越えた先でなら笑えるかい?
答えのない問いに背いて
季節はまた巡るようで
天地自然の理すら覆す絆だと
きっと結末は幸せだ
≪どんな結末がお望みだい? 歌詞より抜粋≫
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今感じている「痛みを乗り越えた先」に、本当に笑顔の自分はいるのだろうかと考える主人公。
自分が願っていることは、天地自然の理に背いていると感じているのでしょうか。
それでも、自分が手にした仲間との絆は「天地自然の理すら覆す絆」と固く信じられるようになっています。
悩み続けていた主人公の考えは「きっと結末は幸せだ」という言葉で締めくくられます。
これが本当にハッピーエンドなのか、ハッピーエンドだと思いたいだけのメリーバッドエンドなのか、聴き手によって解釈が分かれるでしょう。
とはいえ自問するばかりだった主人公が、自分にとっての幸せな結末に向かいたいと結論を出したことは、何があっても夢を追う覚悟ができたことを示しているのではないでしょうか。
そして今はまだ分からない結末は、きっと幸せだと自分に言い聞かせているようでもあります。
揺れる感情を抱えながらも、幸せな結末を見たいと願い踏み出す姿勢に力づけられます。
ツユとワンダショ、結末が違って聴こえる？
『どんな結末がお望みだい？』には夢を追う人がその中で生まれる悩みと真剣に向き合い、強い覚悟を持って挑もうとする姿がはっきりと描かれていました。ツユのセルフカバーとワンダショの歌唱では楽曲の印象が異なり、それぞれ違った魅力が感じられるのも面白いところ。
ぜひ歌い方を聴き比べたりMVを見比べたりしながら、曲の世界観を存分に感じ取ってくださいね。
