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【インタビュー】蒼井翔太、新曲「Key to My Heart」は大切な「君」に伝えたいメッセージ

声優でアーティストの蒼井翔太が1月18日に、最新曲『Key to My Heart』をリリース。 今回UtaTen初登場の蒼井翔太に、今作の制作秘話や楽曲への想いをお伺いしました!

大切な「君」に伝えたい想いを込めた1曲。

“七色の声を持つ声優”とも称される蒼井翔太。その変幻自在ぶりは声優としての活動だけにとどまらず音楽活動や俳優活動としても評価されている。今回、自身が出演するドラマ『REAL⇔FAKE Final Stage』のエンディングテーマとして、『Key to My Heart』を1月18日にリリース。ドラマの世界観に沿いながら、彼自身の想いも込めたハートフルで壮大なロックバラードに仕上がっており、楽曲への想いをじっくり語ってもらった。

──1月18日リリースの最新曲、タイトルは『Key to My Heart』ということですが、まずはこの曲がどのような経緯で製作されたのか、教えてください。


蒼井:この曲は、2023年の1月からスタートする『REAL⇔FAKE Final Stage』という、私自身も朱音という役で出演させていただいているドラマのエンディング曲になります。
ドラマの放送に合わせてこのシングルも1月18日に配信リリースさせていただくことになりました。


──曲作りの段階からこのドラマのエンディングにということを意識して作られたということなんですね。

蒼井:そうです。『REAL⇔FAKE』ではこれまでファーストステージ、セカンドステージともにエンディングテーマを歌わせていただいてきたんですけど、その2曲ともダンサブルだったり、ちょっとミステリアスな雰囲気の楽曲だったので、今回はファイナルステージというところで少し壮大なテイストのバンドサウンドにしたいなというのは最初から意識していました。


──まさにそのイメージしていた通りの楽曲になっています。曲はすぐに決定したんですか?

蒼井:今回たくさんの作家さんに楽曲のデモを送っていただいて、スタッフのみんなと一緒に聴きながらどれにしようかって会議をしました。
そのいろんな楽曲があった中でこの楽曲が一番僕の中で耳に残った曲だったんです。旋律が希望のようにも聴こえてきて、でもその裏に孤独さや切なさもすごく伝わるような、そんな両面を持っているメロディーラインだったので、すごく胸を打たれて、選ばせていただきました。


──サウンドもそうですけど、歌詞も含めてすごく壮大というか広がりとメッセージ性のある曲になっていますよね。

蒼井:そう感じていただけたら嬉しいです。もうここ3年ぐらい…このコロナ禍の情勢になってから3年くらい経つじゃないですか。この時期ってやっぱり自分自身と向き合うことがすごく多くなったと思うんですよね。
その中で、もちろん強く生きなきゃいけないっていう気持ちもあったと思うんです。でも強くなったからといって、周りにある各々の障害だったりとか壁、試練というものが全て解決できるかっていったらそうでもなくて。
それに、強くなれたこと自体が自分だけの力だったとは限らないんじゃないかって思うんです。だから僕は周りに協力してくれた人たちがいなかったか、陰ながら見守って支えてくれている人がいなかったかっていうのは常日頃から考えていて。この曲はそういう僕の気持ちや伝えたい想いが込められています。

いつでも「君」がそばにいてくれた。どんな時も「君」がきっかけになっていた。そして、「君」のおかげで自分の閉ざしていた扉を開いてあと一歩踏み出そうと思えるようになった。そんな背中を押してくれた「君」に対して語りかける曲。「君」という言葉がすごく大切に使われているので、聴いてくださる方によっては、それが友情としての絆とも見えるし、大切な人だったり大好きな人だったり、僕にとってのファンの方だったり、聴く方によっていろいろな「君」にとれるような楽曲になっていると思います。

そしてそれは、ドラマの中で僕が演じる朱音の想いやドラマ自体の物語にも寄り添った歌詞にもなっているんです。なので、ぜひドラマに寄り添って聴いていただけたらと思いますし、ドラマが終わった後もドラマの枠を越えて共感できるような楽曲になっていると思うので、ぜひ大切な人のことを思いながら聴いていただけたらなと思います。



──曲作りについては最初からずっと関わられてきた感じなんですか?

蒼井:曲選びからトラックダウンまでずっと携わらせていただきました。
といっても楽曲自体はもうデモの時点からかなり完成度が高かったので、そこから全部一緒にやらせていただいた感じです。サウンドのアレンジ面で言うと細かい音色の大小や、ちょっと立体的に作っていきたいとか、もっと奥行きを持たせたいとか、そういうリクエストをさせていただきながら作っていただいて。実際に作業されるのは、いつも本当にお世話になっているスタッフさん方なので、そこはすごく信頼していました。
全体的な仕上げに関しては、僕の歌声をバックでしっかりと支えていただく壮大なバンドサウンドと、あとひとつ僕の歌を前に出すような、聴く人によってはしゃべりかけてくるような音質とか僕の声がいつもよりも耳元に近く、皆さんの心に近く感じるような音にしたかったので、そういう風な意見も伝えさせていただきました。


──レコーディングでもその辺りは意識されたんですか?

蒼井:レコーディングの時も、いつもの自分の歌い方よりも少し息の成分を多くした歌い方を意識しました。
いつもだと歌声がオケにしっくり溶け込むようなシルキーな声質だったりするんですけど、今回は少しちょっとドライにというか、声を聴かせる感じの仕上げにしました。


──あーなるほど。目をつぶって聴いたときにすぐ側で歌ってくれているような印象になるのはそういう理由からなんですね。

蒼井:わあ、ありがとうございます! まさにそういう感じのイメージでした。


憧れの人、Do As Infinityギタリストの大渡亮さんとの邂逅。

──今回、Do As Infinityのギタリストの大渡亮さんが参加されているということですが。

蒼井:そうなんです! もう本当にありがたいです。


──めちゃめちゃ嬉しそうですね(笑)。

蒼井:本当に嬉しかったんですよ! 元々Do As Infinityさんのことが大好きで。今もずっと聴かせていただいているんです。インタビューとか、それこそレコーディング中のスタッフさんとの雑談とかでも、よく自分のルーツになったアーティストさんとしてお名前を挙げさせていただいていたんです。
そしたら! 大渡さんともお仕事をされているスタッフさんがそれを覚えてくださっていて、今回の曲には大渡さんのギターが合いそうだということで提案してくださったんですよ。それで大渡さんがぜひという感じで快諾してくださいました。


──おお〜! それはもう、ご自身で運というか大渡さんを引き寄せた感じですね。

蒼井:ご縁に感謝ですね。


──大渡さんご本人とは直接お会いになったんですか?

蒼井:お会いできました! レコーディングを見学させていただいて、ご挨拶もさせていただきました。その時は憧れの方とのコラボレーションで、また夢が1つ叶ったなという風にも思いましたし、そこで実際に接した大渡さんのお人柄というものにも改めて感銘を受けました。場の雰囲気を大切にされる方で、しかも今回の曲のためにわざわざ新しいギターを買ってくださったそうなんです。嬉しそうにそのお話をしてくださって、僕もそれを聞いてテンション上がりまくりでした!


──そんなテンション上がりまくりの中、レコーディングを見学されていかがでしたか?

蒼井:もうやっぱりさすがの大渡さんです。レコーディング前からこういうフレーズを弾きたいと考えてきてくださっていたらしいんですけど、楽曲にばっちりハマっていて最後に命を吹き込んでいただいた、という感じでした。
ミキシングが終わって上がってきたものを聴いたらもう、“蒼井翔太、渾身の1曲”って自信を持って言えるものになったと思いましたし、ギターの音色も、“ああ、大渡さんのギターだ!”って感じるような旋律を奏でてくださっているので、そこも皆さんぜひ楽しみにしていただけたらなと思います。


──大渡さんとは他にはどんなお話をされたんですか?

蒼井:もちろん曲についていろいろとお話させていただいたりもしたんですけど…嬉しかったのは、歌声をすごく褒めていただけたんですよ! “曲ももちろんだけど、声いいね”って言っていただけて。僕にとって声っていうのは命そのものなので、やっぱりここまで頑張ってきて良かったなって思いましたね。本当に嬉しかったです。


──いろいろな意味で蒼井さんにとって大切な曲になりそうですね。

蒼井:本当にそうだと思います。もちろんどの曲も愛を込めて想いを込めて作っているんですけどね。
僕は一回一回、今しかできないことを考えて、さらに一つをやり終えたら次はもっと新しいことをやっていきたい、そうやってずっとチャレンジしていきたいという人間なので、今回もまた僕にとって新しいチャレンジとなる楽曲ができたなって感じております。
2023年の幕開けに出す曲としてふさわしい、そんな曲になったと思います。


語彙力を無くすほどあふれる“感謝”の気持ち。

──ではここで、歌詞についても伺っていきたいのですが。今回、歌詞については何かリクエストされたりとかはしたんですか?

蒼井:そうですね。ドラマ自体に出演させていただいているので、その世界観も含めてお伝えしました。でも曲としてドラマの世界観だけという断定的なものにならないように、いろんな聴き方ができるようなものにしていただけたらというお願いもさせていただきましたね。


──ちなみに歌詞で一番お気に入りの部分ってありますか?

蒼井:ひとつというのはすごく難しいですね。逆に皆さんがこの楽曲を聴いてここにすごく共感した、ここのフレーズが私は好き僕は好きっていうのを聞いてみたいです! ぜひSNSとかで教えてください(笑)。
僕がひとつ挙げるとしたら、この中で大切にしたいなって思うのは「君」という言葉ですね。この言葉が曲全体を支えていると思います。


──ではこちらから気になった歌詞を深掘りしていければと思うのですが、今回は「信じるって期待とは 違うことだと分かってても 何故だろう心は 君を追い求めてるよ」の部分をピックアップしたいと思います。
この部分って蒼井さんが先ほどもおっしゃっていたように、聴く方によってきっと「君」も「信じる」強さとかも違うんだろうなと思うんです。

蒼井:うんうん、そうですね。



──ということで、蒼井さんが信じる「君」を教えていただければと思います。

蒼井:僕の場合は素直に、常々応援してくださっている皆様のことですね。やっぱり皆様がいなければ僕は今ここにいませんから。ファンの皆さんしかり、常日頃から側にいてくれるスタッフの皆さんしかり。そうやって僕と一緒に蒼井翔太のことを考えてくれる人たちがいてこそ僕がいるんです。
僕一人だったら、いろいろアイデアは浮かんでくるけれども、それが今回のタイミングで正解なのかどうかというのは、やっぱり自分では分からないんですよ。

一緒に行動を共にしているスタッフさんたちとかファンのみんなの意見を聞いて、それに支えられている感じなんです。
みんなと一緒に正解を導き出して掴んで、次の未来へ一緒に進んでいくことができる。そう思えるので、一緒に寄り添っていただいている皆様のことを僕は全面的に信じています!


──言い切りましたね(笑)。けっこう、“誰かを信じる”って心の体力が必要なことだと思うんですけど、蒼井さんは信じやすいタイプですか?


蒼井:信じやすいです。優しい言葉をかけられたらす〜ぐ信じちゃう(笑)。騙されたり危ない目にも合うかもしれないけど、自分は逆に人を疑うようなパワーを使いたくないんです。
だって疑って過ごすよりも信じて行動した方がやっぱり無駄がないというか、もしダメだったとしてもそこまでの頑張っていた事実はあるわけだから。
やっぱり一度疑い始めちゃったらずっと疑い続けてしまって、それゆえに一歩を踏み出せないみたいなことになるじゃないですか。そうなるくらいなら僕は信じる方向に行ったほうがいいなって思います。


──で、まあ裏切られてもそれはそれで進めたならいいか、と。

蒼井:そうそう。疑って止まるくらいなら信じて進んだほうがいい。


──深いです…。では歌詞からもうひとつ伺いたいと思います。冒頭の部分の「この声が枯れる前に 届けたい想いがある」の部分です。蒼井さんの「届けたい想い」を教えてください。

蒼井:これは誰にっていう点で変わってくるとは思うんですけど、僕が活動をする上で何を届けたいかっていう大きなテーマで言うと、やっぱり“感謝”ですね。
月並みな言葉だけども、今だからこそより一層感謝を伝えたいと思っています。というのも、2021年のクリスマスから去年にかけて約3年ぶりのツアーをやらせていただいたんです。その前に予定されていたツアーがなくなってしまった分、みんなの期待値だったり、僕自身のみんなに会いたい想いっていうのももうお互いものすごく大きくなっていた、そんな中でやっとできたツアーで。やっと対面で、一緒に同じ空間でみんなと一緒に会えて同じ時間を過ごせたことがすごく幸せだったんです。

で、さらに言うと、蒼井翔太っていう人はさっきも言いましたけど、どんどんチャレンジしていきたい人で。それってイコールやっぱり僕自身のやりたいことがすごく含まれていて。僕のやりたいことだったり、僕が今伝えたいことをみんながすごく受け入れてくれているんですよ。
ここまで自分の想いや存在を柔軟に受け入れてくれるって、本当に感謝しかないです。
前回のツアーでもそれをすごく感じたんですよね。だから改めて、いろいろチャレンジをしながらも根本的にあるみんなへの想いや感謝、みんなのことが大好きだっていう絶対変わらない想いというものをやっぱり伝えていきたいなって思うようになりました。


──ファンの方の愛って本当に無償の愛ですもんね。

蒼井:本当にそうなんです! それこそ全てを受け入れてくれている気がするから、すごく僕は幸せだなって思う。
だからその幸せをもらった分、やっぱりみんなにお返しがしたいと思いますね。もう本当に感謝にしかならない。感謝しか浮かんでこないし、ありがたく幸せな活動をさせていただいていると思います。


──この“感謝”の言葉が出てくる回数からも、その想いがものすごく伝わってきます(笑)。

蒼井:本当、感謝が追いつかないです(笑)。
一生の内にみんなに感謝しきれることないかもしれない。感謝しきったぞーって満足することはないと思うし、ずーっと感謝し続けたい!


ドラマ『REAL⇔FAKE Final Stage』、蒼井さん演じる今回の朱音は…〇〇?

──ではここで『Key to My Heart』がエンディングテーマになっているドラマ、『REAL⇔FAKE Final Stage』についても少しお伺いしたいと思います。先ほど、『Key to My Heart』はこのドラマの世界観にも沿っているとおっしゃっていましたが。

蒼井:さっきの「信じる」っていう部分もそうですね。これって僕もそうだけど、『REAL⇔FAKE』で僕が演じている朱音にも共通する部分かなと思います。今までのファーストステージ、セカンドステージはけっこう朱音が周りのみんなをかき乱してしまっていたところがあって。で、周りのみんなに助けられるっていう。でも今回はファイナルステージっていうところで、改めてその周りに助けられたってことを踏まえてここぞというところで出てくる感じ。社長としての役割、見守る側という役目をしっかりと果たしている立ち位置なんですよね。
今回はそういう朱音の気持ちが、この歌詞に重なっているなって思います。

これまでかけがえのない仲間たちを守ってくれていた守屋とか、亡くなってしまった兄のこともすごく胸の中にあるからこそ、今回しっかりとした佇まいというか自分の役目を果たそうとしているなって。でも、やっぱり相変わらずクイーンレコードには災難が降りかかるんですけどね(笑)。



──あ、朱音がおとなしくてもやっぱりそこはそうなんですね(笑)。

蒼井:そうなんですよ(笑)。今回も試練が降り掛かってきますので。でもそこはもう本当に彼らたちがこれまで築き上げてきた信頼すべてが鍵になってきますね。なんてったって“リアル”と“フェイク”ですから、何が真実で何が嘘なのか、今回もすごく考察しがいのあるドラマになっていると思います。


──もう収録は終わられているということなので、撮影現場での裏話みたいなのをちょこっとだけ教えてください。

蒼井:今回は、近くに湖のある綺麗な別荘みたいな洋館で収録したんですよ。僕はちょこっとだけだったんですけど、他のキャストのみなさんはそこで何日か撮影していました。
あとはもうやっぱり3回目にもなるので、みんなの団結力が素晴らしいです。このドラマ以外でも舞台だったり、他のお仕事だったりで共演が多い方々ですから、現場はすごく和気あいあいとしていますね。

僕は役も役なので輪に入りつつも、みんながワチャワチャしているのをちょっと離れて見守りながらニヤニヤするっていう(笑)。でもお弁当を食べる時なんかは、みんな集まって近況を話したりして。
もうなんかね、みんな“わぁ、久しぶり〜”とかって感じじゃないんですよ。久しぶりの撮影でも“あ、お疲れ”くらいの感じ。逆にそれが家族みたいというか、自然な感じでなんかいいなって思います。


少年・蒼井翔太を救ってくれたのは音楽、そして歌だった。

──ここからは音楽の活動以外についても伺っていきたいと思うんですが、まずは蒼井さんにとっての核となる活動についてお伺いしたくて。

蒼井:それはやっぱり声優としての活動ですね。特に今年はもっと声優としての活動が増えてくると思います。
アーティストってステージとかだとキラキラと輝くような姿で、華やかに大きく見えがちではあるんですけど、やっぱり僕の今の活動に関して芯にあるのは声優です。声優としてこれまでたくさんの素敵な作品に出させていただいて、そのおかげで歌にも良い影響をもらっています。歌うときのワンフレーズワンフレーズでの気持ちの込め方とかっていうのは、自分が演じたキャラクター達からいろいろと教わったと思っているので。そういう意味でもやっぱり僕の根本には声優としての活動っていうのが必要だし大切だなって思っています。

だからそこも感謝、なんですよね。繰り返しになりますが、やっぱりこの声優としての仕事にすごく感謝しているので、もっともっと声優として活動していきたいなと思いますし、アーティスト活動ももちろんしっかりとやっていきたいと思います。音楽は自分の少年時代を救ってくれた大切なものなので、そこへも感謝を込めてやっていきたいと思います。
特にライブは日頃から応援してくださる方々に、しっかりと蒼井翔太としてのパーソナルな部分で感謝を伝えられる場所なので、それも含めて音楽活動のほうも積極的にやっていきたいです。


──その、音楽が少年時代の蒼井さんを救ってくれたというお話なのですが、それってもう少しだけ詳しくお話伺っても良いですか?
蒼井:少年時代の僕は、この声がすごくコンプレックスだったんですよ。それで小学校3年生ぐらいから不登校になっていたんです。
学校にもクラスメイトにも馴染むことが全くなく、家族にもたくさん不安を与えてしまっていて。そんな中で、ゲームと音楽を聴くことだけはすごく好きだったんです。
そこから中学3年生ぐらいになった時に、友達ができまして。ある時、その子がもう無理やりカラオケに行こうって僕を外に連れ出したわけですよ。もちろん僕は“やだなあ”って思ってはいたんですけど、“まあいいか、何も歌わなければ。この子と一緒にいるのは楽しいし”って感じで一緒に行きまして。

でも何もせずに部屋を出るとただ何もしないでお金だけを払うっていうのがもったいないなと。なので、この子しか聴いてないからいいかということで、当時好きだったアーティストの楽曲を歌ったんです。
そしたら友達が、“めちゃくちゃ声いいね”って言ってくれたんです。僕、その瞬間に頭に雷が落ちてきたくらいの衝撃を受けて。だってあんなに嫌いだった僕の声を褒めてくれたんですから。と同時に、“あ、この子とだったらカラオケって楽しいかもな”と思い始め、そこからカラオケに時々行くようになったんです。

ただ、それ以外は相変わらず学校には行けない。自分から外に出る勇気もない日々で。でもそんな中で、とある日に母の不安げな姿を見てしまいまして。その時に、誰に言われたでもなく、“ああ、今の自分じゃダメなんだ”っていう風に思い始めたんですよ。母の姿がきっかけではあるんですけど、でも自分がそうしたいってスッと思えたというか。


──そのような背景があったのですね。

蒼井:それで一念発起しまして、毎年福井県である夏祭りの中のカラオケ大会に度胸試しとして出ようと思ったんですよね。で、オーディションを受けて夏祭りに出られることになって、さぁいざ出てもらいますってなったら…お祭り当日が大豪雨で。お祭り自体がなくなったんです。

で、“残念だな。ここで終わりか”って思った時に、そのオーディションの時のスタッフさんが電話をかけてきてくれて。今回は残念でしたけど、あなたの歌をぜひたくさんの方に聴いてほしいと思っているので、別の大会に出場しませんかっていうお話をいただきまして。それが当時10代しか出られない音楽のコンテストで、何が何だかよくわからないまま出場しました。福井県大会に出場した時は他の方はバンドばかりだったんですけど、僕はもう好きなアーティストさんのカラオケが入ったCD1枚だけ持って。

でもそんな中で県大会、地方大会って流れるように進んでいって。ついに当時の渋谷公会堂で行われた全国大会まで進んじゃうんですよ。目の前にはもちろん誰一人僕のことを知らない人たちがたくさんいらっしゃって。でもその時に、誰も僕のことを知らないのに、観客の皆さんが歌い終わった後にすごく大きな拍手をくれたんです。その時に人生2回目の雷に打たれました。

…そこで、“あ、僕は今、ここに生きてるんだ。ここにいるのが僕の存在理由、でありたい。歌いたい”と思ったんです。それがきっかけになって歌うことが大好きになりまして、今も僕は歌を歌い続けているという感じなんです。
だから歌や音楽は僕の大きな転機になったものでもあるし、最初のお祭りの雨も含めてまるで天の采配みたいな、僕の人生においてものすごく運命的な意味合いを持つものなんです。


──ひとつ歯車がズレたら今の蒼井翔太さんはいないんですもんね。そしてその少年時代に自分の声が好きではなかった蒼井さんが今、声優として活躍されているというのもまた、運命的な気がします。

蒼井:そうですよね。でも今だからこそ、こうやって胸を張って声優ですって言えますけど、最初は本当に大変でした(笑)。
僕、男性声優界でも前例のないことをしたいというような大きな野望もあって。だからこそ前もってのデータがない中、手探りでスタッフのみんなと“こういうのが新しいんじゃないか”っていうのを考えながらいろんなことをやっていますので、今でも実は自分自身不安もすごくあるんです。
でも、先ほども言いました前回のツアーなどで僕のやりたいことを受け入れてくれる方がたくさんいるっていうその感謝をふんだんに沢山伝えながら、もっともっとみんなと一緒に新しくておもしろいことをやっていきたいなって思ってます。


感謝が咲き誇るガーデン。今度のツアーでまた新たな蒼井翔太が見られる!

──そんな蒼井さんにとってとても大切なツアーがまたすぐに始まりますね。1月15日から地元福井を含む全国4カ所のツアーだそうですが、どんなツアーでどういう気持ちで挑むかなど教えてください。

蒼井:はい!ここでももう“感謝”というものをたくさん伝えるライブにしたいなと思っています。元々はその感謝ということをタイトルに置きかえるならばって考えて、花束とかブーケとかが浮かんだんです。でももう全然花束じゃ足りないなって思って。
だからたくさんの花が咲き誇るもっと大きなガーデンにしたいなって。ただ、そのガーデンができあがるにはやっぱり皆さんの協力も必要で。
皆さんお一人お一人が、今世の中に生きている唯一無二の存在で、咲き誇る花だと思うので、そんな皆さんがいるからこそ、素敵な大きなガーデンができるんじゃないかって思います。

そして僕は一輪の花として、歌と感謝を届ける。そういうライブができたらなと思います。
これまで応援してきてくださった方々はもちろん、今回UtaTenさんに掲載していただいて初めて僕を知った方や、名前は知っていたけどよく知らないみたいな方も、もし今回新たに興味を持ってもらえて、ライブに行こうかなって思ってくださる方がいらしたら、その出会いにも感謝です。
そして残念ながら今回は来れないけど、応援してるっていう方々にも届くように大きな感謝を歌に乗せて、また聴くだけではなくて目にも楽しくっていうのが僕のモットーなので、目でも楽しめるようなライブにできたらなと思っています。

──目でも楽しめるライブになるんですね。

蒼井:はい。今までのライブとはまた違ったものになると思います。また新たな僕の挑戦をぜひ見に来てください!


──では最後にここまで読んでくださった方にメッセージをお願いします。

蒼井:はい。また、新しい素敵な1曲が出来上がりました。
ドラマの枠を越えてきっと皆さんに共感していただける楽曲になっていますので、大切な人を想いながらぜひ聴いていただけたらなと思います。あと、このリリースとほぼ同時にツアーも始まります。蒼井翔太ってこんな事をやっているんだ、おもしろいなと思っていただけると思いますし、皆さんとお互いの気持ちをぶつけ合って大きな一つのガーデンに、そしてまた皆さんとの繋がりも大きく、太く頑丈な絆にできたらなと思っていますので、ぜひ会場でお待ちしております。


TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)


デジタルシングル「Key to My Heart」リリース情報

▷配信はこちら

配信日:2023 年1月18日

作詞:leonn(Blue Bird's Nest)
作曲:日比野裕史(Blue Bird's Nest)
編曲:日比野裕史(Blue Bird's Nest)
※ドラマイズム「REAL⇔FAKE Final Stage」エンディングテーマ曲


ドラマイズム「REAL⇔FAKE Final Stage」

▷詳細はこちら

毎週火曜深夜放送中!
MBS:毎週火曜 24:59~
TBS:毎週火曜 25:28~
※TBS放送後TVerにて1週間無料見逃し配信

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蒼井翔太は、1987年8月11日生まれ福井県出身の声優・歌手・舞台俳優で株式会社Sに所属し、レコードレーベルはキング・アミューズメント・クリエイティブ本部。2006年7月26日にSHOWTA.としてシングル「願い星」でキングレコード株式会社からメジャーデビューを果たし、2011年2月24日にゲーム「Black ···

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