『おにぎり』の良さは曲のタイトルが持つ印象と中身のギャップ
──まずはこのシングルについてざっくりお伺いしたいと思います。この『おにぎり』は杉本さんにとってどういうシングルになりますか?
杉本:ソロとしての1発目、メジャーファーストシングル ですね。今までもソロで歌ってる曲はあるんですけどCDにしたことがなくて、全てデジタルリリースなんです。今までは自分でレコーディングしたものの最後のミックスだけ他の方にお願いしてやってもらうみたいな感じで、でも今回はたくさんの大人の方に携わっていただいたり、自分でできない部分をやっていただくのも初めてだったので、これが「デビュー」なんだなっていう感覚があります。
──『おにぎり』という曲についてはいかがですか?
杉本:まずはタイトルですよね。『おにぎり』って最初聞いたら可愛い曲なのかなって予想すると思うんです。でも実際聴いてみたら中身はがっつりシティポップっていう(笑)。
──確かに、そのギャップがいいですよね(笑)。曲調としては今までご自身が発表してきた曲とは異なる感じですが、今回ソロデビュー曲をシティポップにしようっていうのは最初から決めてたんですか?
杉本:シティポップは今の音楽シーンで流行っているのもあったし、僕自身もすごく好きな曲調だったので元々作りたいとは思ってました。でも、この『おにぎり』っていう楽曲はメジャーデビュー用に作ったわけではなくて、元はTikTokでバズらせたいと思って作ってた曲だったんですよ。
僕たちのグループ(BLACK IRIS)が昨年の11月に『Super Nova』っていう曲でメジャーデビューしたんですけど、そこから少し落ち着くタイミングで次の一手みたいな感じでソロ用に作ってたのが実はこの曲で。なので、まさかこれが僕のソロデビュー曲になるとは思ってませんでした。元々はデジタルでただポンッと出す予定だったので(笑)。
──『トワイライト』のように、今までにリリースしてきたソロ曲と同じ感じの出し方になる予定だったんですね。
杉本:そうですそうです!
「手を握り」というワードと「おにぎり」というワードを掛け合わせてシティポップの音楽にのせて、僕の今できる音楽スキルをしっかり最大限にアウトプットしつつTikTokで流行るような繰り返しのメロディーとかキャッチーな振りで、かつ曲の顔となるタイトルは目を惹かせるようなものに…という感じ。もうこれはメジャーデビューしようがしまいが考えていたことだったんです。
でもメジャーデビューのお話を頂いたとき、「実は僕こういう曲持っているんですよね」って話をして今までにストックしていた曲を聴いていただいたんですよ。そしたら「この曲いいね! これでいきましょう!」ってハマった感じなんです。
なので最初から予定していたわけではないんですけど、自分の中でやっぱり曲を作る時はどれが主役になってもいいようにっていう準備はしているので、ソロデビュー曲になるべくしてなった感じはあります。
──ちなみに、その曲出しの時点で何曲くらいストックがあったんですか?
杉本:その時はまだ3曲とかだったと思います。トラックも全部イチから、楽器とかも自分で入れて作るんでめちゃくちゃ時間かかるんですよ。
──あ、メロと歌詞があっただけじゃなくて、すでにサウンドトラックまででき上がった状態の曲がすでに3曲くらいあったんですね。
杉本:ありました。でも僕はメロディや歌詞先行というよりも、まずトラックを作って、そこにメロディと歌詞を並行して作っていくタイプなんです。なので空のサウンドトラックをめっちゃ持っているみたいな。
──もしかして、曲の卵みたいなのだったら実はもっとストックがある?
杉本:全然あります。トラックでいったら30曲くらいあるかなぁ。曲まで仕上げてたのが3曲くらいで。だからそういう意味ではさっき言ったみたいに、もうどれが主役になってもおかしくない3曲ではありました。
制作時期がグループのメジャーデビュー活動と丸かぶりで全部がギリギリ
──『おにぎり』がシングルのリード曲に決まって、いつくらいから準備をされていたんですか?
杉本:曲はだいぶ前にできてはいたんですけど、その頃はグループの活動がめちゃくちゃ忙しくて。メジャーソロデビューに向けての準備ってなるとレコーディングしたりジャケット撮ったりMV撮ったりってあるじゃないですか。その活動が実は…グループの活動と並行してたんですよね。っていうか、時期は並行してたんですけど活動の並行はさすがにできなくて。
BLACK IRIS は11月にメジャーデビューだったんですよ! めちゃ大事じゃないですか。
──確かに! どんなタイミング? って話ですね(笑)。
杉本:でしょ?(笑) もちろんソロのお話自体はもうちょっと前からもらってたんですけど、このシングルの発売が3月なのでやっぱりちょっとスケジュールは被らざるをえなくて。
ただ、やっぱり僕はグループに集中したかったしグループ最優先というのがベースにあるし、しかも毎日のTikTokの撮影とかもあるのでなかなか動けなくて。
そのあたりが落ち着くのを待ってたので、本当にレコーディングもめっちゃギリギリでした。『おにぎり』はちょっと早かったんですけど、CDの曲全部のレコーディングが終わったのは12月後半に入る頃とかです(笑)。12月12日がソロワンマンで、その日に『おにぎり』を披露してソロデビューを発表して、その1週間後とかにはリリースイベントもスタートさせて。けっこうバタバタでした。
──恐ろしいスケジュールで動いてますね(笑)。
杉本:ですよね。僕もそう思いました(笑)。なので、実はまだソロデビューだ!って実感がないです。だってまだ1ヶ月ちょい(取材時)とかですからね、曲が上がってから。
グループのメジャーデビュープロモーションとかツアーもあったので、まずはそこに集中しながら。でもソロの方も進められる準備は進めなくちゃいけなくて、MVとかも撮らなきゃっていう感じで。
その時期のスケジュールが詰まり過ぎてて自分でもいつ何をして何を撮っていつそれが完成したとか、はっきり覚えていないんですよ。その辺りの記憶があいまいなんです(笑)。
こなしたって感じじゃなくて一個一個真剣に向き合ってきたんで、ひとつ終わったらもうそれは忘れて次に向き合うっていう日々を送ってました。
──怒涛の日々だったんですね。
杉本:いや、もうホントに。
実は今回、タイトルの『おにぎり』以外にもカップリングが5曲あるんですよ。シングルが3形態あるんですけど、形態ごとに違うカップリング曲が入っていて。
──3形態、全部違うカップリング曲が入ってるんですか?
杉本:そうなんです。1曲はリード曲としての『おにぎり』で、全形態に入っているカップリング曲が2曲。さらにもう1曲、形態ごとに違うカップリング曲が入っているんです。
全部新曲ですけど、ファンのみんなはリリースイベントとかで聴いている曲もけっこうありますね。
──『おにぎり』を入れたら3形態合わせて新曲が6曲ということになりますけど、これ全部杉本さんの作詞作曲なんですよね?
杉本:全部作りました。元々作ってた曲もあったんですけど、新たに作った曲もあります。
けっこう曲作るの早いんですよ、僕。3日で作ったりとか。
でもそれでもけっこう大変で。僕、楽曲提供もしていて、それこそ今やってるアニメの『デュエル・マスターズWIN』の曲(『デュエル・マスターズWIN』1月クールEDテーマの『FLY AGAIN』)とか、うちの事務所のグループにも曲提供しながら自分たちのも作ってたりするので。
──作家活動もめちゃめちゃ忙しいんですね。
杉本:そうなんです、ありがたいことに。でも、もうこの時期は…なんか僕の中では忙しいのって隠した方がカッコいいと思ってるんですけど、っていうか僕は隠したいタイプ。でもこの時期はさすがに無理で(笑)。もうバレバレだったので、素直に言っちゃってました。「こういう感じで曲も作っているし、いろいろあってバタバタです! 全部がギリギリです!」って(笑)。
──でもファンの方もここまでとは思ってなかったかもしれないですね(笑)。これからそうやって作ってきた曲たちが形になっていくわけですが、どうですか? 少しずつ実感は湧いてくるでしょうか。
杉本:どうですかねー、実感湧くんですかね。
やっぱり昔に比べてたくさんメディアに取り上げていただいたりとか、テレビのお仕事とかも少しずつ増えてきてはいるんですけど、今ひとつ実感がなくて(笑)。
っていうのも、僕はTikTokを毎日やりながら今60万人近くの方にフォローしていただいてるんですけど、それって一日一日徐々に徐々に増えてきた感じなんですよね。これがメジャーデビューのタイミングでバーンって一気に知名度が上がったとかだったら違うかもしれないんですけど、僕はここまでけっこう地道にやってきたので、なんていうか「メジャーデビューだー!」みたいな盛り上がりがないというか。
でもそれって「いい意味で」なんです。その実感がないことで逆に自分に対する安心感がないので、いつでも不安でいられるんですよ。「これこのままで大丈夫か?」みたいなのをずっと持っていられる。
──もう俺はこれでメジャーだし! みたいなのはないんですね(笑)。
杉本:あーもう大っ嫌いです、そういうの(笑)。っていうか、人がそれを思う分にはいいと思うんですけど、自分がそうなるのが嫌です。
それこそ例えばファンの方にとって僕と一対一で接する時間の価値が上がるのはいいことだと思うし上がっていくべきものだとは思いますけど、実際に一対一で接する時や画面上にいる僕自身はお高くとまりたくない。そうやって今まで通りの自分でいることがたぶんファンのみんなにとっても一番安心できるのかなと思います。
だから心持ちはもうずっと、自分の手作りで音楽を作ってTikTokを撮ってってところから全然変わらないですし変わりたくないですね。
TikTokの投稿も今年になってから減らそうかなとも思ったんですけど、結局頻度とかも変わらずそのままで続けてます。やっぱりTikTokは僕を知ってもらえた1番のコンテンツだと思うし、ファンの方も大切にしてくださっているものだと思うので。
──杉本さんの代名詞とも言える“熊本の彼氏”のTikTokは、700万視聴とかいってますもんね。
杉本:そうですね。熊本の彼氏シリーズはバズりました(笑)。たぶんこの1年間で“熊本の彼氏”としてすごく多くの方に認知してもらえたと思いますし、それはかなり大きいなと思います。
自分を客観視した時に感じた「真ん中な自分」
──曲のお話に戻りまして、改めて表題曲である『おにぎり』を作るにあたってこだわった部分を教えてください。
杉本:こだわったところはたくさんあるんですけど、世界観で言ったらこだわったのは「たわいもない日常」みたいなところですかね。
Aメロは朝、起きてコーヒーを飲みながら、まだ寝てる彼女を起こして。彼女があと5分だけ寝かせてって言って、でも起こさないと後でぐずるじゃんみたいな。Bメロでご飯を作っている後ろ姿を見ながら、こういう日々がずっと続けばいいなって思って、サビではずっと一緒にこうやって手を握っていようねって言ってる。
ストーリーにすると本当にたわいもないラブソングなんですけど、むしろそれをやりたかったんです。ありふれた男女の物語を作りたかったので、あえてメッセージ性とかは全く持たせないようにしていて。
せっかくたくさんの方に知っていただく機会だし、一番みんなが当てはめやすい、まさしく「おにぎり」みたいにシンプルなもの。そういう感じを意識して作りました。
──サウンド面で意識したのもその辺りですか?
杉本:サウンドもすごいこだわってるけど聴くとスッと入ってくる、シンプルに聞こえる作りになってると思います。シティポップのシャレ感のある感じで、コード進行も使う楽器もこだわりました。
──グループの方の音作りとは全然違いますよね。
杉本:そうですね。BLACK IRISはダンスミュージックのテイストが強いので、それと同じようにやっちゃっても差別化できないなと思ったし魅力の広がりがあんまりないなって。あとは、自分の頭の中で作る音を完全に全部落とし込めるのがソロだと思っているので、あえて今回はグループ色とかは全く考えずに作りました。
──先ほど、『おにぎり』は元々ご自身で曲として完成するところまでできていたっておっしゃってましたが、そうやって最後の最後まで「自分の音」っていう感じで作られたんですね。
杉本:そうですね、最初から最後まで全部作りました。ただ、実は最初はめちゃくちゃカッコいい曲にしようとしてたんですよ。
それこそちょっとリズムをスローっぽくして跳ねさせてとか、ちょっと尖っているメロにしようかなとか。
でも、僕が自分を客観視した時に「真ん中」だと思ったんです。尖りすぎず柔らかすぎず、「真ん中」が僕っぽいなと、5年間このグループで活動してたらわかるので。それで曲はど真ん中ストレートな曲にして、逆にタイトルはちょっとふざけようと思って(笑)。
──あ、これ、ふざけた結果だったんですね(笑)。
杉本:はい、ふざけてます! だって曲の中で「おにぎり」なんて1回も出てこないですしね。歌詞でおにぎりっぽいのは「Breakfast」ぐらいですかね。それぐらいタイトルの語感と曲がかけ離れているっていう。
──ちなみに『おにぎり』を思いついたのは歌詞の<手を握り>からなんですか?
杉本:あ、もうそこは間違いなくそうです。最初は「Take my hands」「T.M.H」とか、ちょっとカッコつけた感じでいこうかなと思ってたんです。けど、曲のタイトルを聞いた時『おにぎり』だった方がおもろいな、おもろいほうがいいなと思って。
あとは、僕はTikTokでバズって今こうやって活動させていただいているというのがあるので、やっぱりTikTokに楽曲を出した時のことを考えるんですけど、TikTokって曲名が下に出てくるじゃないですか。そこに「Take my hands」とか「T.M.H」って出ててもそんな引っ掛かりがないと思うんですけど、『おにぎり』って出てたら絶対「は?」ってなるなと思って。
だからいい意味でふざけながら実はめっちゃ真面目に考えた、みたいな感じですね。
──実は私、曲を聴かせていただいた時に歌詞の<手を握り>のフレーズがすごく耳に残るし、おにぎりの素朴さや温かさと歌詞の雰囲気がすごく合ってると思えて、めちゃめちゃ考えて付けたのかと思ってたんですが…
杉本:意外とフィーリングで付けてました!(笑) でもおっしゃっていただいたように、サビの<手を握り>が耳に残るようにっていうのはすごく意識しました。それこそタイトルもそうですし、曲が始まった時にピアノと一緒に流れているシンセサイザーの音も、サビの後半の音と全く同じにして中毒性を植え付けるための仕掛けをしていたり。
──ここは本当に一回聴いたらもうすぐ歌えるようになるくらいキャッチーですよね。
杉本:ホントですか! 嬉しいです。もうそれを狙って作ったので。ぜひたくさん歌っていただきたいです。
MVに出てくる「TikTokの自分」と「アーティストの自分」
──ではここで、歌詞について深掘りしていきたいと思うのですが、歌詞の“ここにこだわりました”みたいな場所があったら教えてください!
杉本:それはありますね〜。この曲は一対一の王道ラブソングとして作ったので、それこそ<もうずっとFeel Feel, 君といる世界のInto maze maze 迷路だって抜け出して>とかまさにそうで。「どんなに迷ったって僕をずっと見て離れないで」みたいな、好きの気持ちがあふれてる感じだと思うんです。恋愛でふわふわしてるというか。
けど、1番の<でも他には多分見せない君を>っていうところだけ急にリアルなんです。実はこの「多分」って2文字にリアルな男女の本音を詰め込みました。
──完全に信じ合ってるっていうんじゃなくて、ちょっと不安とかもあるみたいな。だってこれ、ほんとは「多分」じゃダメですもんね。寝ててあと5分てぐずる彼女の姿は「多分」他には見せないって。
杉本:「多分」じゃダメだろうってなりますよね(笑)。
でもそういうのがリアルでいいなと思ったんですよ。それが嫉妬なのか不安なのかわからないけど、そういう気持ちって誰しもあるんじゃないかなって。ただ盲目だけじゃない、しっかりリアルな自分を持った恋愛というか。
絶対ないと思うけどでもちょっと不安、みたいなのってきっと恋愛してるとあるよなって思います。
──そうやってお話を聞くと深いですね。ちなみに今回の歌詞で苦労した部分などありますか?
杉本:どうかな?歌詞が出はじめたらバッと出てくるタイプで、この曲も歌詞に迷って悩んだ記憶はないです。けどたぶん一番悩んだのはAメロの出だしですね。
今回特にサビからっていうのもないんで、イントロあけた
──エッジを効かせた感じでちっちゃい「ぁ」とか「ん」が入ってるみたいな。
杉本:そうですそうです。僕、マイケルジャクソン大好きなんで、そういう「ないところに音を作る」っていうのをリスペクト込めて歌いました。
そして、完全にTikTokを意識して作ったのがサビの<手を握り>のところですね。ここは振りも含めてとにかくキャッチーで覚えやすいように、と。
──その部分の振り、すごく可愛い感じですよね。MVでもそれは見られるんですよね?
杉本:見れます! MVは今回ちょっとなんか物語的なというか、僕だけじゃなく彼女役の出演者もいて、曲の世界観を再現したストーリー仕立てになってます。
──このMVのカップルは曲同様、めちゃめちゃ仲のいい幸せカップルですよね。で、その二人の超幸せラブラブ映像に時々挟まれるセクシー杉本さんっていう(笑)。
杉本:はははっ! そうですよね。これは僕の中では「TikTokの自分」と「アーティストの自分」って感じのイメージなんです。彼女といるのがTikTokの熊本の彼氏的な感じで、時々挟まれてるのがアーティストの僕で。
──最初にティザーを見た時はアーティスト杉本さんの方だったので、この曲にこの雰囲気のMV!?ってちょっとびっくりしました。
杉本:そうですよね。最初のティザーだけ見ると確かにそう感じるかもしれないです(笑)。
──その、MV撮影時のエピソードなどありましたら教えてください。
杉本:今回のMV撮影はグループの時とは全然違いましたね。僕一人しかいないのでほぼ全シーン僕がやらなきゃいけないし、仕上がった映像も「めっちゃ俺出てくるな」みたいな。あとは、今までで恐らく一番撮影開始時間が早かったです。最後の夕日みたいなシーンは、あれ朝の5時半ですから(笑)。夕焼けに見えますけど、ガッツリ朝焼けです!
──あ、まさかの12時間ズレ(笑)。
杉本:そう、まさかの。しかも12月という真冬の早朝だったので、シャレにならないくらい寒かったんです。僕はこの下に何も着てないんですけど、気温-1度とかの日で。寒さで死ぬかもと思いました。
あとは物語部分の演技ですかね。ほぼ全部アドリブだったんですけど、設定としてはある程度長く付き合ってるカップルを演じてくださいって言われてたので、もちろん彼女役の方とは初対面だったんですけど、そういう感じのカップル感を意識しつつ頑張りました。それがたぶん一番新鮮でしたね。いつも一人芝居なんで、誰かと演技するっていう勉強にもすごくなりました。今まで意外とやってこなかったことなので。
一人のシーンでは、パソコンの前で作業をしてたりタバコを吸ってたりとか、カフェのシーンもそうですし、今までTikTokでやってきたこの1年間をMVにしているような感覚で、そういう意味では今までの自分の集大成的なMVにもなってるなと思います。
ソロの活動をグループへ還元したい
──ではここで個人の活動についてもお伺いしたいと思います。グループでの活動をしながら個人でもTikTokなどでも活動しているわけですが、ご自身で考える「杉本琢弥個人の今後」というのはどう考えてらっしゃいますか?杉本:うーん、そうですね。今はTikTokで僕を見てくださって、ティックトッカーとして認知されている部分がすごく多くて、アーティストとしての部分ってまだなかなかフォーカスされてないなっていうのはあるので、そこをまず知ってもらいたいですね。
僕としては最終的にグループを大きくしていきたいという気持ちがあるので、今どうしても僕の名前が先行で勢いづいちゃってるということに、僕自身ももどかしさっていうのがすごくあるんです。
ただ、杉本琢弥っていう名前をもっと知ってもらった先にグループのことも知ってもらえる未来が絶対にあると思うので、自分ももっともっと大きくなれるように頑張って、その音楽性や発するエンターテインメントを好きになってくれた人が、この9人のBLACK IRISの魅力に気づいていただけるようになったらいいな、と。そういう活動をこれからもやっていきたいなと思います。
──個人の活動をグループに還元していく。
杉本:そうですね。それがないとたぶんソロ活動はやってないです。SNSから人気を得ることができる時代ですが、今はその中で何とか僕がガッといけているので、それはしっかりグループに還元したいなと思ってます。
──では最後に今後の活動について教えてください。
杉本:あ、フランスに行きます(笑)。(注:取材時はまだ開催前でした)
──ですね(笑)。さらっと言ってらっしゃいますが、マルセイユで行われる『第13回Japan Expo Sud』にご出演されるということで。これ、すごいことですよね。
杉本:そうなんですよね。でもこれ、僕もなんでこの話が僕のところに降ってきたのかよくわかってなくて(笑)。前にライブをした時に関係者の方がいてたまたまお声がけいただいたんです。僕の音楽のルーツだったり、リスペクトしてるルーツがやっぱり海外アーティストが多いのと、あとは作詞作曲の話をした時に興味を持っていただけたみたいなんですけど。
僕的には衝撃的なお話で、インパクトが強すぎて、今でも全く実感がないです。とりあえずフランスパン食べてこようかなと思ってます。
──“フランスパン”っていうパンはフランスにはないですけどね(笑)。
杉本:え、そうなんですか!? 危ない危ない。普通にフランスパンくださいって言っちゃうところでした(笑)。自分がフランスに行って何をするかちょっと分からないままなんですけどとりあえず盛り上げてきます。日本を元気にするために歌を届けてきます!
その様子は…You Tubeとかでアップできるといいですね。なかなかファンの方に対しても「みんな、フランスに一緒に行こう」は厳しいので、それはあえて言わないようにして(笑)。なんらかの形でみんなに共有できればなと思ってます。
──他にも今後の活動でお知らせしたいことはありますか?
杉本:3月8日のソロライブですね。僕のリリース日に神田スクエアホールというところで開催します。おそらく事務所初だと思います、ソロで1000人規模の会場って。BLACK IRISでもファイナル規模くらいの会場なのでドキドキしてます…。
ここで僕ががんばることで、これもまたグループに還元できればなと思っています。僕を知って好きになってくれた子は僕のグループ愛とかめっちゃ感じてくれてる子が多いので、ソロだけを応援する子よりもソロからグループを好きになることが多いんですよ。なのでソロで1000人呼んで、その1000人をそのまま3月22日に豊洲PITでやるBLACK IRISの5周年記念ライブに連れていくっていう。このために僕は今回のソロをやってるようなものなので。
──では最後にご覧になっているみなさんにメッセージをお願いします。
杉本:はい。まずこのソロデビューで、僕自身のことをたくさんの人に知っていただいて、そこからグループのこともたくさん知っていってほしいなと思います。この1品『おにぎり』がそのきっかけになってくれればと思います。
なので皆さん、どうぞ召し上がれ♡
…今、考えたんですけど、これめっちゃいいな。このフレーズ今後使っちゃおう(笑)。
──ぜひ(笑)。今日はどうもありがとうございました!
杉本:こちらこそありがとうございました。これを読んでくださっている皆さん、3月8日も3月22日も、ぜひ来てください。よろしくお願いします!
TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)
PHOTO Kei Sakuhara
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