USJの学生応援キャンペーン「ユニ春」CMソング
期間限定の学生応援キャンペーン「ユニ春(バル)2023」が話題を呼んでいるUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。そんなUSJと大人気ユニット・YOASOBIがコラボした楽曲『アドベンチャー』が、2023年2月15日に配信リリースされました。
『アドベンチャー』は、「パークでの忘れられない思い出」を募集する企画でYOASOBI賞に選ばれた『レンズ越しの煌(きら)めきを』(著者:菜葵)をもとに作られた1曲です。
『レンズ越しの煌めきを』では、コロナ禍の学生生活のなか、憧れの空間・USJにて美しい景色に目を奪われたというエピソードが綴られています。
かけがえのない青春の1ページを音楽に変えた『アドベンチャー』。
果たしてその歌詞には、どのような意味が込められているのでしょうか。
閉鎖的な日々から、冒険の舞台へ
まずは前半の歌詞から見ていきましょう。
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いつもの一日から抜け出して
目が覚めるような冒険の舞台へ
回る地球儀を目印に
さあ今会いに行こう
特別な一日に
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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冒頭から、これからUSJに行くぞ!というワクワク感が伝わってきますね。
USJといえば、定番のフォトスポット「ユニバーサル・グローブ」を思い出す人も多いのではないでしょうか。
そんな「回る地球儀」を目指して、いざ冒険の始まりです。
ただ、そこに至るまでにはいくつもの苦悩がありました。
1番では、そんな悩み多き日常について描写されているようです。
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緑萌ゆる新しい季節に
一人見つめたブルーライト
顔も知らない友達にも満たないクラスメイト
想定外の暮らし
こんなんじゃない
妄想した理想と真反対に
淡々と過ぎる毎日
でもやっと会えるね
想像と現実が交わって
高鳴る胸押さえられない
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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新緑がまぶしい季節に「一人で見つめたブルーライト」。
フレッシュな「緑」と、沈んだ「ブルー」の対比が、理想と現実のずれを強調しているように思えます。
原作『レンズ越しの煌めきを』によると、主人公は大学デビューを2020年4月に迎えたとのこと。
彼女にとっての「新しい季節」は、コロナ禍の閉鎖的な学生生活としてスタートしました。
画面越しの授業、対面で会えない友達。
理想とはほど遠い「想定外の暮らし」です。
そんな無味乾燥な日々のなか、ようやく友達と会える機会が巡ってきます。
その機会の1つが、USJ。
原作では、ずっと夢見ていた「大学の友達とのユニバ」が現実になろうとしている高揚感が綴られています。
「想像と現実が交わって 高鳴る胸押さえられない」という歌詞は、そんな感情の高まりを表しているのでしょう。
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約束の場所は
夢見ていた場所
忘れられない一日が
今始まる
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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続く歌詞は「約束の場所は 夢見ていた場所」。
友達と約束した憧れの「ユニバ」で、忘れられない一日が始まります。
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待ちに待った今日は特別な日
日常から少しはみ出して
ほらシャッターを切って写し出せば
どうしたって
零れるような笑顔ばかり
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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単調な日々から解放される「特別な日」。
シャッターを切って写し出した「零れるような笑顔」。
「ユニバ」を全力で楽しんでいる、青春いっぱいの集合写真が目に浮かびます。
どうしたって自然に浮かんでしまう笑顔こそ、夢の空間・USJによる魔法の力だともいえそうですね。
2つのレンズで、重なる思い出
続いて後半の歌詞を見ていきましょう。
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誰かが言い出して飛び乗ったコースターも
お揃いのカチューシャも
かけがえの無い瞬間で溢れてる
待ち時間さえも愛しく思える
次はどこに行こうか
軽やかに歩く
不思議なほどに
気が付けば過ぎている時間
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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勢いで乗り込んだジェットコースター、お揃いのカチューシャなど、思い出の断片が印象的に綴られています。
仲間と過ごす時間の大切さは、コロナ禍を経験しているからこそ強く実感できたのかもしれません。
待ち時間さえ愛おしい特別な一日。
主人公にとって「ユニバ」で過ごす一日は、あっという間のひとときだったようですね。
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太陽が沈んだ街を飾る
光が織りなすパレードに
心奪われ噛み締める
本当にここに来れて良かったな
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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原作のエピソードから、「光が織りなすパレード」は、建物や装飾がきらきら光るラグーン沿いの夜景のことだと解釈できます。
日中には見られなかった「ユニバ」の別の顔。
その美しさに心を奪われた主人公は、「本当にここに来れて良かったな」と、満ち足りた思いでいっぱいのようです。
思い出をしみじみと噛み締めつつ、最後のサビに入ります。
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待ちに待った今日は特別な日
いつも通りから飛び出して
ほらシャッターを切っても写せない
思い出がいつでも待っている
春も夏も秋も冬も
この場所で見つけた笑顔が
ひらひらと幾つも積もっていく
さあ次はいつ会いに行けるかな
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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写真に残せる笑顔もあれば、「シャッターを切っても写せない思い出」もある。
美しい夜景と出会えた衝撃も、その1つだといえます。
気持ちは高まり、心から感動し、主人公の一日は充実したものになりました。
また、原作によると、それ以降も主人公は何度も「ユニバ」へ足を運び、思い出を積み重ねていったようです。
「ひらひらと積もる笑顔」は、花々しい笑顔の写真が一枚一枚増えていく様子を表しているのではないでしょうか。
そしてその写真とともに増えていくのは、カメラではなく瞳のレンズに映る一瞬の煌めき。
2つのレンズ越しの思い出を胸に、主人公はこれからも「アドベンチャー」に繰り出すのでしょう。
ユニバでそれぞれの「アドベンチャー」を
今回は、YOASOBI『アドベンチャー』の歌詞の意味を考察しました。コロナ禍のもやもやした日常と、それを忘れさせる夢の空間・USJ。
両者の対比も相まって、主人公の青春の思い出が一層カラフルに輝いて見える歌詞でしたね。
もちろん学生に限らず、USJでは、訪れた人それぞれの「アドベンチャー」が待っていることでしょう。
「ユニバ」のワクワクがたっぷりと詰まった『アドベンチャー』。
そんな『アドベンチャー』の最後の歌詞で、今回は記事を締めくくりたいと思います。
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当たり前から抜け出して
限界の無い冒険の舞台へ
回る地球儀を目印に
さあ今会いに行こう
特別な一日に
≪アドベンチャー 歌詞より抜粋≫
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