ドラマ「運命警察」にTikTokでバズった曲として登場
GENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太と『~夢のオーディションバラエティー~Dreamer Z』から誕生したシンデレラガール・江藤萌生がW主演を務め、2022年7月から放送されたテレビ東京系ドラマ『運命警察』。その作中で片寄演じる福山七瀬が生前TikTokでバズらせたという設定で随所に登場する挿入歌『運命』。
この楽曲は自身もTikTokをきっかけに大ブレイクを果たし、若者を中心に絶大な支持を集めるシンガーソングライター・Tani Yuukiが作詞作曲しました。
Tani Yuukiは楽曲を制作するにあたって、原案と脚本を務める鈴木おさむと打ち合わせを行い、ドラマのテーマとなる運命や夢についての自分なりの解釈と想いを曲に込めたのだそう。
心に沁みるメロディに乗せて届けられる『運命』の歌詞の意味を考察していきましょう。
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幸せ、不幸せ
重ねて測って
徐々に皺合わせ
夢は人任せ
笑って、飾って
混ざっては嵩んで
燻っていた羽根
御空に委ねて
≪運命 歌詞より抜粋≫
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冒頭の歌詞からは、自分の身に起こる幸せと不幸せを比較して人生の良し悪しを測ったり、夢を追うのは人任せにして自分はぼんやりと過ごしたりと、覇気のない生活を送っている人物の姿が見えてきます。
その人は鳥が翼を畳んでしまうように、縮こまったまま何もできずにいたようです。
しかし、やっと見つけた自身の夢のために飛び立つ時が来ました。
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ありきたりな感想
擦り切れた感情
空になった心が指し示す活路
大事なのは環境?
類い稀な発想?
才能てなんでしょう?
≪運命 歌詞より抜粋≫
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ところが夢を追うようになって気づいたのは、自分の未熟さや無力さ。
頭に浮かぶのは「ありきたりな感想」ばかりで、いつしか「擦り切れた感情」に心が空っぽになってしまうような感覚さえ襲ってきます。
夢を叶えるためには結局恵まれた「環境」や誰も思い浮かばないような「類い稀な発想」が必要なのだろうかと悩み、才能とは何なのかと考えています。
それでも心が空っぽになるまで自分の力を注ぎ込んだ時に、初めて見えてくる活路もあるのではないでしょうか?
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きっと運命、いや偶然?
とか不明瞭じゃなく
日々変わって、闘って
抗っていたい
もうわかってるんだろ? 誰も知らないんだよ
物語の結末を
歓声も罵声も糧とした
横、縦、重なって定めとした
「先が見えないんだよ」そりゃ当たり前だろ
辿って来た軌跡が道になるんだもの
≪運命 歌詞より抜粋≫
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思いがけない出来事を前にすると、人はよくそれを運命や偶然という言葉で表現します。
しかし、現実はそんな風に一言で片付けられるものではなく、誰も知らない「物語の結末」を自分の手で綴っていくものなのだと強く訴えかけてきます。
振り返れば自分が必死に「辿って来た軌跡が道」になっているから先が見えないことを嘆く必要はないというメッセージも、諦めそうになる心を奮い立たせてくれますね。
運命は自分の手で切り拓くもの
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命とは等しい
疑問になる思考に
非情になれなくて
希望に縋りたくて
本心とは遠い
試供品のように
飽きたらすり替え
流行っては廃れてしまう
≪運命 歌詞より抜粋≫
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この部分では「命、とは等しい」と言われながら、理不尽に奪い取られる世界の現状に疑問を感じる胸の内が明かされています。
これはアーティストとしての命である楽曲も同じで、バズっては消えて忘れられていく曲たちに対する切なく苦しい気持ちが垣間見えますね。
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きっと文明から終点
どの文献にもない
岐路は無限かつ有限
待つ空前の未来
もうわかってるんだろ? 君が叫ぶんだよ
物語の幕開けを
安定も安静も枷とした
弥の明後日、晴れだって
何回目の予感?
「明日が怖いんだよ」そりゃ当たり前だろ
誰1人だって見たことがないんだもの
≪運命 歌詞より抜粋≫
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ここで出てくる「君」は主人公自身であり、この曲を聴くリスナー全てへの呼びかけでもあると思われます。
長い歴史の中でも運命とは何なのかについては、解明されてはいません。
なぜなら運命とは誰かに決められたものではなく、一人ひとりが自分自身で切り拓くものだからです。
安定した人生も安静に過ごす毎日も、生きやすそうではあってもきっと味気ないはず。
誰も見たことのない明日へ飛び込むのは怖いですが、勇気を持って踏み出したなら自分だけの物語が幕を開けるのです。
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ちゃんと運命とか偶然とか寸劇じゃなく
7の三連、0%の果てを見たい
「叶うはずがないだろ」誰が決めたんだよ
物語の筋書きを
歓声も罵声も糧とした
影があって、晴れ間って成り立っていた
もうわかってるんだろ? 正解はないんだよ
辿ってきた奇跡が答えになるんだもの
≪運命 歌詞より抜粋≫
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ドラマ内でも登場するフレーズである「7の三連」はラッキーなことを、「0%」はネガティブなことを指しています。
人生には良いことも悪いことも起こりますが、それらの出来事の先にあるものを見たいという前向きな気持ちが示されていますね。
自分や周囲が言う「叶うはずないだろ」という否定的な言葉も「誰が決めたんだよ」、「正解はないんだよ」と一蹴しています。
『運命』はこれまで経験してきた「奇跡」のような軌跡を信じて進むことが自分の運命を作る方法だと示す説得力のある言葉が心に響く応援ソングです。
ニューアルバム「多面態」も必聴!
2023年3月29日にTani Yuukiの2ndアルバム『多面態』がパッケージ発売およびデジタル配信リリースされます。表題曲『多面態』はうまくいかない人生に苦悩する全ての人へ、そのままの自分で進めばいいのだと力強く背中を押す楽曲です。
またリリース翌日から各種サブスクチャートで上位をキープし、YouTubeで公開中のMVが約1,500万回以上再生されている11thシングル『もう一度』のアルバムver.や、疾走感あふれる曲と本人出演のパワフルなMVが好評のライブ定番曲『夢喰』などの人気曲も収録。
そして片寄涼太に提供した『運命』と音楽プロジェクト・MAISONdesに提供した『Cheers』両曲のセルフカバーver.も加えた多彩な全12曲を楽しめる作品となっています。
さらにDisc2には珠玉のラブソング『W/X/Y』『Myra』『愛言葉』を披露し話題を集めた「THE FIRST TAKE」音源も収録されています。
タイトルの通り、一面だけでは語り尽くすことのできない変幻自在なTani Yuukiの魅力を存分に感じることができるアルバムです。
運命を切り拓くTani Yuukiの活躍を見逃すな!
ニューアルバム『多面態』は『運命』の歌詞でも示されているように、今や人気アーティストの一員となったTani Yuukiのこれまでの軌跡とこれからの物語の幕開けを宣言するかのような作品です。アルバムリリースに合わせて4月からは自身初のZeppツアーの開催も控えています。
飛躍の年となった昨年に引き続き、2023年の活躍にもますます期待が高まりますね!
タニ・ユウキ/1998年11月9日生まれ、神奈川県・茅ヶ崎出身。 SNSを中心に2015年8月から活動をスタート。作詞作曲、編曲、サウンドメイクを自身で行ない、ギターのみならずピアノも弾く。 2020年5月、TikTokやYouTubeへ投稿した「Myra」がティーンから多くの支持を集め、その配信音源はストリ···