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【インタビュー】Lenny code fiction「幸せを追い求める姿」を投影した5年振りの新作

4人組ロックバンドのLenny code fictionが7月26日(水)に、2ndfullAlbum『ハッピーエンドを始めたい』をリリース。今作は彼らにとって5年振りの作品でもあり、この長い年月を過ごした中で生まれたという「幸せを追い求める姿」を存分に曝け出した、等身大の1枚に仕上がっている。今回UtaTenでは、『ハッピーエンドを始めたい』のロングインタビューを敢行。「ハッピーエンド」を追いかけ続ける彼らの奥底にある想いとは。

Lenny code fictionはこういうバンドです

──5年ぶりとなるニューアルバムです。この長い月日を越えてようやくリリースできることになり、皆さん様々な感情があるかと思います。今回「幸せ」がテーマではありますが、その真意もこの長い年月があったからこそ見つけた答えだと感じました。まずはリリースを迎えられるお気持ちをそれぞれ教えてください。


片桐 航:まず今までに出してこなかった感情を出せたと思っています。「本当の意味でLenny code fictionはこういうバンドです」っていうのが自信をもって言えるようになったというか、確信を持てた自信作にはなりました。

ソラ:貴重な20代という時間をバンドに全振りしてみたら、こんなに良いアルバムができたっていう感覚がありました。バンドのギタリストとしての役割を全うできたし、ようやく答えが出たなって。この先の10年後に「20代は何をしていたか?」って振り返ってみたら、バンドを一生懸命やっていたなって感じると思うんですけど、それに恥じないようにしたいというか。何年後振り返ってみても、20代の証のようなモノを残せたなって思っています。

kazu:年相応になったなっていう感覚が今あります。1作目のアルバムは勢いと「なんだ、この野郎!」っていう反骨精神とか反発する力だけで進んでいたんですけど、2作目は、コロナを挟んだこともあって、すごくバンドに向き合う時間が多かったなって思います。自分たちのライブができないときに、「どうしたらいいんだろう」って悩みながら作った曲がいっぱいあるし、自分たちを見つめ直して今俺たちができる精一杯を一つのCDに入れ込んだ形となったなと感じています。等身大のすべてをこの11曲に詰め込んでいますし、今俺たちが出せるすべてを出し切ったといえる1枚です。

KANDAI:5年振りだしコロナも挟んでいることで、各々が期間中に色々な感情を抱えたと思うんです。楽器隊はすごく練習もこれまで以上にしたと思うし、自分もそうだった。あの期間がなかったら、こういうことが出来なかったとか、こういう音が生まれなかったとか、細かいところを見つめ直す良い機会になったとは思っています。それを得てからレコーディングもアレンジも変わって、1枚目をさらに超える意識で作れたし、今の言いたいことが詰まっている形ができた。「こういうバンドです!」っていうのがわかりやすく伝わるアルバムになったなと感じています。


──タイトルの『ハッピーエンドを始めたい』は、航さんらしい、人々の目を惹く言葉選びですね。「ハッピーエンド」は幸せの結末という意味ですが、幸せの終わりからまた始めるという風に表現したのが興味深かったです。このタイトルが生まれたきっかけは?

片桐 航:バンドの一番持っている歌いたいことみたいなのを話し合って、「幸せを欲しているバンド」だなっていうことに気付いたんです。ずっといろんな感情を歌ってきてはいるけれど、根本的には「幸せになりたい」っていう想いがあって、現状幸せじゃない人たちの集まりだなってことを再確認したというか。追い求めるさまっていうのが、このバンドの一番芯の部分というか、ライブの最後でもそうだし、生活もそうだけど、現状満足してないんですよ。

ただその中で唯一ハッピーエンドは待っているっていうか、信じてはいるんです。だから「それを信じてこれから始めていこうよ」っていう内向きな決意というか、自分の中で掴みにいきたいものをちゃんと認められた言葉になったかなって思っています。


──ちなみに、『ハッピーエンドを始めたい』というタイトル決めは収録曲がすべて出揃ったタイミングでつけたのでしょうか。

片桐 航:そうですね。最後にタイトルは付けました。


──今作の中で、どの楽曲が最初に出来上がったんでしょうか。

片桐 航:シングル以外でいうと、『Memento』が今の形までもっていけたっていう感じですね。いろんな時期にいろんな曲をデモで作ったりはしていたんですけど、『Memento』がスムーズに100%の状態で作れたっていう感じです。


──最初は『Memento』だったんですね。逆に最後にできた曲はありますか。

片桐 航:最後にできた曲は、『夢見るさなか』です。


──1番目に収録されている曲が、ラストにできたんですね!

片桐 航:実はそうなんですよ。歌録りも、編曲アレンジも最後に行いました。


──皆さんは航さんから、『ハッピーエンドを始めたい』というタイトルを受け取ったときにどのような印象を感じられましたか。


ソラ:やっぱり航らしさが全面に出ているなって。「始める」じゃなくて「始めたい」とかも航っぽいですよね(笑)そういう言い切らないところとかも、曲中の歌詞にも散りばめられているし。何も違和感がなく賛成できるタイトルだなって素直に思えました。

KANDAI:タイトルが送られてきたときに、率直に思ったのが「インパクトやばっ!」って思いました(笑) 「始めたい」っていう部分もよくよく考えると航っぽいなって思うし、普通のアルバム名よりも、ドーンっと入ってくるというか、ある意味目を引く名前になっていて良いなって感じました。

kazu:「ハッピーエンド」だけで来るかなって最初思っていたんですけど、それだけで止めないところが航っぽいなーって。今ハッピーでもないし、どん底の不幸でもない。だからハッピーエンドで終わるためにそのスタートを切りたいっていうのが、心の中の感情をこの一文に詰め込んだなって色々思うことがあって、面白かったです。

夢を追っている自分の姿

──1曲目の『夢見るさなか』は原曲が以前ライブのエンドロールで披露されていた『ストレージ』かと思いましたが、いかがでしょうか。

片桐 航:そうですね、『ストレージ』が原曲です。


──そうだったんですね。ちなみになぜ今回『ストレージ』を『夢見るさなか』にしようと思われたのでしょうか。

片桐 航:元々『ストレージ』のメロディーが好きだったんです、もちろん歌詞の節々も好きだけど、アルバム全体を見たときに、『夢見るさなか』が『ストレージ』のままでいると、『幸せとは』に負けるっていう気がしたので、最初に話し合って、『ストレージ』のアレンジを大幅に変えました。タイトルも『ストレージ』ではなくて、歌詞も考え直したうえで、この曲を表すもっと大事なフレーズがあるんじゃないかって考え抜いてこの曲ができました。テーマも『ストレージ』から変わっていますね。


──テーマも『ストレージ』から変わっているとは驚きました。

片桐 航:『夢見るさなか』は、夢見ている途中っていうのをテーマにして、それをちゃんとタイトルにした経緯があります。『ストレージ』は、自分しか知らない思い出をゴールドの小さな宝物ボックスに詰め込んでおくっていう意味があって作っていました。でもそれだけじゃなくて、その中で夢を追っている自分の姿みたいなものに細かくフォーカスさせたのが、『夢見るさなか』なんです。


──思い出から夢を追う途中に切り替わったんですね。

片桐 航:そうですね。今までは過去の記憶や思い出をパッケージにしていたけど、その中で夢を追っている姿をピンポイントで書いているという感じです。


──今回『夢見るさなか』の歌詞全体を通して、航さん自身の本心が散りばめられている気がします。特に「叶ってよ 叶うかな」という言葉では、「叶ってよ」は願いで、「叶うかな」は少し不安を抱いている気持ちを2面性で表現しているように思えました。

片桐 航:元々アルバムを作る前にとにかく嘘をつかない、自分の性格を全部表したいっていうところが始まったんです。「絶対夢叶うやろ?」って夢追うタイプでもないし、不安を残しながらいつも夢を見ているタイプなんですよ。そのニュアンスが出ればなって思って、結構ここの歌詞は悩みながら書きましたね。「叶ってよ」を2回繰り返しても良かったんですけど、やっぱり不安感は正直持っている。多分、Lenny code fictionを聴きにくる人って、「絶対叶うから頑張ろうぜ!」っていう人よりも、どこか不安を持っていて「どうしよう」っていう人が多いと思うんですよ。そういう似た者同士としてこの言葉が合うんじゃないかなっていうのが答えです。



──「返さなきゃ 幸せを返さなきゃ」という幸せを相手に返す想いが強く出ている部分がありますが、ここをあえて2回繰り返したのも上記と同じ理由でしょうか。

片桐 航:そうですね。「幸せを返します」じゃなくて、「返さなきゃ」っていう今後の焦りみたいなのも含まれていて、一番自分の性格が出ているかなって気がします。
「幸せを返そうよ」とかでも良かった気がするけど、それじゃ自分じゃないし。どういう言葉尻やったらっていうところを最後まで悩んで書いていたと思います。


──今回『夢見るさなか』では、旅人が旅をしているイメージが思い浮かぶサウンドだなと思ったのですが、サウンドで意識した部分はありますでしょうか。

KANDAI:ドラムは『ストレージ』から考えるとめちゃくちゃシンプルなテイストになっています。基本的にはバスドラムを踏み続けるっていうフレーズを固定でやっていて、今回難しいことを一切しない難しさがありました。シンプルにドンドン叩いているところが、旅人みたいに思って頂いたのかもしれないですし。ずっと淡々と叩いているところを意識しましたが、間奏はダイナミックにするっていうのは考えました。


──KANDAIさんは以前のインタビューで、激しめの曲が得意で、こういう優しめな曲を叩くのが苦手だとおっしゃっていましたが、今回もそれは強かったですか。

KANDAI:そうですね。アルバム全体なんですけど、すごく手数は減らすようにはしました。簡単なフレーズだから1回やれば出来ちゃうもんなんですけど、ちょっとしたことで聴こえ方も全然違うものにもなるし、そういった音にこだわりを持った部分を今回のレコーディングですごく思いました。


──kazuさんはいかがですか?


kazu:僕はこの曲をレコーディングするときに「浮遊感」っていうのがテーマにありました。自信に溢れているというよりは、どっちつかずのふわーっとしている夜明け前の空を飛んでいるようなそんなイメージで、自分を主張するわけではなく、流れるような感じがしました。珍しくこの曲は2サビの後に間奏があるんですけど、そこに「ベースソロを入れようか」みたいな話がプロデューサーとありまして、それで「こんなフレーズつけたいです」って話して作ったフレーズがあるんですけど、そこもメロディーを弾くわけではなく、アンニュイな感じというか、ふわっとしたイメージで奥の方で鳴っているという感じに仕上げました。
そこが僕の中で一番気に入っているポイントではあるんですけど、決意表明はせずにゆっくり流れていくっていう気がしますね。


──こういった静けさがある楽曲は一番ベースの立ち位置が難しいイメージがありました。

kazu:どっしり力強くいすぎないっていうところには注意しました。ベースが際立ちすぎるとロックンロールになってしまうので、そこは邪魔をせずにクライマックスに持っていくことを意識していましたね。


──ソラさんはいかがですか?

ソラ:抽象的な話になってしまうんですけど、とにかくパーっと明るくない朝をイメージしました。ブルーアワーというか夜明けぐらいの朝っていうイメージがあって。デモのときの『ストレージ』は夕暮れだったんですけど、今回はテンポが速くなったので朝のような上物のギターっていうのを意識した記憶があります。


「その日常がなくならないように全員でおまじないしようぜ!」

──『DURARA』は、レニーさんらしいナンバーでライブ映えするなと率直に思いました。個人的な印象ですが、サウンドだけで海外の路地裏を走り回る逃亡者のイメージが浮かんだんですよね(笑)

全員:(笑)

ソラ:面白いね(笑)

片桐 航:遠くはないですね(笑)走っているというか動的な曲ではあると思います。冷静に聴くような曲ではないので。ほぼ正解です(笑)



──こちらは映画をインスパイアしたわけではないのでしょうか。

片桐 航:これはライブ曲として気づいたら出来ていたという感覚ですね。


──ライブ曲として制作されたのですね。今回この『DURARA』がキーワードになると思うのですが、この言葉にはどういう意図が組み込まれているのでしょうか。

片桐 航:メロディーを考えるときに1発目にこの言葉が出てきたんです。なので、この言葉には何にも意味がないんですよね。


──意味がないんですね(笑) 『DURARA』は歌詞の中でも、”まじないです“と書かれていますが、そこも気になるところだなと。

片桐 航:コロナもあったし、技術的にも将来ライブもなくなるだろうなって思っていたことがまずあったんですよ。それの皮肉というか、「その日常がなくならないように全員でおまじないしようぜ!」という感覚ですね。おまじないって普通は固い言葉だと思うので、それをあえて使うことによって、ガチガチしたルールに対して皮肉を言っている感じです。


──『DURARA』はイメージが湧く音作りだなとも感じたのですが、特に「サーカスや大道芸」の前の部分のギターサウンドが魅惑な感じがしていて良いですね。

ソラ:ありがとうございます。あれ実は音楽的に言うと、アウトなんですよ(笑)所謂ハメちゃいけない音があるんで、そこをあえて行うことによって怪しい雰囲気が出たのかなって思います。ここすごく自信があったので、気付いてもらえて嬉しいです。


──リズム隊のお二人の演奏もとても見どころですが、今回『DURARA』で演奏するにあたり意識した部分はありますか。


KANDAI:これ言っていいのかわかんないですけど、この曲の主役はギターじゃなくてドラムだろって思っています(笑)


──おっしゃる通り、ドラムも負けてないですよ(笑)

KANDAI:(笑)「ビートを引っ張るのも曲を引っ張るのもドラム!」っていう感じでやらないと、ギターのリフが強すぎて負けるって思って…。なので、「ビートで引っ張るぞ」っていう気持ちを込めて弾いたことが一番ですね。音とかは二の次だったと思います。

kazu:俺は外タレになった気分でダイナミックに弾いていましたね。ギターとドラムのイントロから洋楽っぽい雰囲気もあって、このアルバムの中でも特に好きです。テーマはUKロックという感じだったので、外タレが弾くベースのように力強くガっと弾いたと思います。
録るのも1回か、2回で終わったので。


──『DURARA』では、航さんが何か言葉を囁いていますが、あの部分をなんて仰っているのか気になりました。

片桐 航:あそこは歌詞があるんですけど、『DURARA』には載せてないんです。日本語で言うと、「カオスシード」。狂気の種っていう意味を込めています。「ここから狂気が生まれていくぜ!」っていう意味ですね。これも皮肉です(笑)


「君」と「奴」のターゲットは変わっていない

──今回ライブで披露されている『Memento』が収録されていますが、前回から歌詞が結構変わっていますよね。例えば、「風になれ」のところが「生き抜け」になっていたり、「君」が「奴」に変わっていたりとか。

片桐 航:今回歌詞を見直して、意味はそのままで清書したという感じですね。感情的な部分と言いますか、言葉の韻や発音を含めて計算式のように変えていった形です。「君」と「奴」のターゲットは変わっていないけど、「Memento」を一発目に聴いてくれた人が「君の好きに興味はない」って言われたら俺やったら嫌やなって思って(笑)

全員:(笑)

ソラ:そうだね。

片桐 航:だから対象は別にいますよっていうのを明確にしました。



何かを踏み出す一歩目

──『アイデンティティの始まり』は自分自身を貫いて生きろよっていうメッセージ性と死生観が感じとれますが、どういう背景から誕生したのでしょうか。


片桐 航:テーマとしてはこれが1曲目に入る予定やったというか、ライブの幕開けになる曲を書きたいっていうところからスタートしました。曲のテーマは「何かを踏み出す一歩目」、その瞬間を切り取ろうっていうところから考えて。サウンドのアレンジを進めるほど、どっしりというかそっちの方向に変わっていったので、1曲目じゃなくても良いけど、大きなテーマは変えなくていいやって。なんやかんやで残ったのが、スタートを切り出す瞬間だった。そこがテーマとして残っていって、簡単にいうとスタートっていうタイトルでもいけるような一歩目になる曲でしたね。


──サウンドのアレンジで1曲目じゃなくて良いとのことでしたが、中盤に持ってきたのには何か意味がありましたか。

片桐 航:1~5曲目が過去を見た曲だったので、振り返ることが多いというか、思い出を語るという感じだと思うんです。なので『アイデンティティの始まり』を気に、ちゃんと未来を見る曲を下に持ってきているので、レコードで例えたら裏面の1曲目という立ち位置ですね。
第2章の1曲目スタートというイメージです。


──ライブでやるとなると後半の1発目にきそうですね。

片桐 航:そうですね。後半の1発目にやるんじゃないかなーと思います。


──『アイデンティティの始まり』の歌詞に関してお伺いしますが、今回「始まる。」「味わう。」などの句点で終わっているところが多くありますが、これは何か狙いがありますか。

片桐 航:これはあえて言い切ることで、「ここから始まるぞ」っていう想いを強く出したかった。ここは結構こだわったところですね。「味わう。」にしたのは、「ここから後は楽しむしかない」し、「自分の生活スタイルをじっくりと味わっていこうこの人生を」っていう意味で、この言葉をチョイスして言い切っています。



──サウンドに関してお聞きしたいのですが、アラビアンテイストなイメージが湧きますね。

ソラ:今回、複合的というか色んな理由があるんですけど、アラビアンなのは曲と合致しているわけではなかったんですよ。そこはあえてそうしたかったというか、『TOKYO』に収録している『Pretty Dirty』あたりから楽曲にクセを付けたくなったんです。「途中でドキッとなるスケール感あるといいよね」っていう話をしていたので、それをやったのが1つあります。あとあんまりハードにしすぎないっていうのもありました。アルバム全体で見たときに、低音リフをハードにしすぎると他の曲たちと整合性が取れなくなるので。あと、UKロックの伝説バンドからフレーズを持ってきたりして、そこで構成した感じもありますね。

kazu:サビがすごく開けた感じにはなったと思います。そこを際立たせるためにそれまでが難しいという対比を付けたいということもあったので。2番とかそうなんですけど、リズムをガラッと変えて、ベースも変なふわりで音を並べていく感じでフレーズを弾いたりもしていて、違和感や緊張感を持たせて開放するっていうのを意識しました。気持ち悪さからの壮大さを意識しましたね。


──気持ち悪さはどういう部分でしょうか。

kazu:やっぱAメロですね。緊張感を常に持たせてサビで開放したかったので、そこだと思います。


──KANDAIさんはいかがですか。

KANDAI:今回、ドラムが頭から一サビまでずっと同じリズムなんですよ。アレンジャーの江口さんから「ここからここまでは全部同じ感じで叩いた方が良いよ」って言われて、最初開けない感じがして少し不安だったんですけど、やってみたらドラムのフレーズの中でも一番好きなフレーズだなって思うぐらいよくなっていて!ドラムをやっている人じゃないとわからないと思うんですが、「いいところやってんねー!」と思われるぐらい良いドラムが叩けたと思います。


心に残っている映画をただ並べた

──「【Lenny code fiction】」は名刺代わりになりそうなナンバーですね。映画のタイトルが32本も含まれているのも遊び心を感じさせますが、Lenny code fictionという1つの映画を紹介してくださっているイメージが湧きました。

片桐 航:個人的に曲作りとか、歌詞の世界観とかで影響を受けた映画とか、心に残っている映画をただ並べたというか、Lenny code fictionを全面的に表しているわけではないんですよね。バンド名の由来に関しての方が大きかったかも。



──そうだったんですね。ちなみに、32本の本数にしたのは?

片桐 航:そこの数字は最初決まってなかったんですよ。好きなように作ってみて、最後に数字を入れればいいやって思って、書いてみたら32本になった感じです。だからそれが25本だったら、25本になっていたし(笑)


──それは面白いですね。「【Lenny code fiction】」では、航さんの歌声がいつも以上にキーが高い気がしたのですが、どう思われますか。

片桐 航:そうかもしれないですね。メロディーを先に何パターンか作っていたんですけど、この歌詞になる前からサビっぽいパターンが俺たちだなって思って選んだのが、この高音だったっていう感じです。元々サビはいらないと思っていたんですけど、そこにあえてサビを付けたので、より綺麗に聴こえるように強味を生かしてみました。


──『【Lenny code fiction】』のサウンドも攻撃的で耳に残りますが、特にkazuさんのベースラインは跳ね上がっているなと思いました。

kazu:結構この曲も、『DURARA』と同じでロックンロールでして、同じ思考回路でパッと弾いたんですけど、外国のベーシストになった気分で弾きましたね(笑)。


──この曲も外国人になりきったんですね(笑)

kazu:(笑)俺の中で、『DURARA』と『【Lenny code fiction】』はセットなので!


──KANDAIさんのドラムビートも今回攻めていますね。


KANDAI:そうですね。この曲、過去最高に大変です(笑)今まで、『Vale tude【MAKE MY DAY】』が大変だって言い続けてきたんですけど、これが一番大変になっちゃいました。手数が実は多いのと、リズムがコロコロ変わるので、とにかく練習しないとライブで不安だなと思う曲でした。kazuが思いっきりやっているときは、俺も思いっきりやっているイメージで、外タレな感じでやっています(笑)


──ソラさんはこの曲でカッティングが際立っていますね!

ソラ:めちゃめちゃカッティングしていますね(笑)呼吸をするように出てくるフレーズたちなんで、得意ジャンルすぎて、意識して何かを作った感覚はないです。航が持ってきた時点で結構良かったので、そこに味付けしてギタリストっぽいテイストにしました。1番何も考えなかったと思います(笑)


自由な人間関係で過ごしていけたら最高

──『Sleepless Night』夏の夜風にあたりながら聴きたい1曲で、仲間と何気ないことでゆったり過ごしている情景が浮かびますね。

片桐 航:元々は気の合う仲間と一緒にいる時間を歌っただけの曲でした。恋愛ではなくて、好きな人っているじゃないですか?「そんな自由な人間関係で過ごしていけたら最高やな」っていう想いで作りました。自分的には深々伝えたものではなくて、スルって入ってくれたらいいなって。普段から思っている軽い気持ちが一曲に纏まりましたね。


──『Sleepless Night』では、韻を踏んでいるラップ調なところもこれまでにはない感じで、新しいですね。元々こういうテイストはチャレンジしたかったのでしょうか?

片桐 航:元々こういう曲調が好きなんですよ。デモでもこんな感じの曲はたくさん作っていて。シングルでいきなりこの曲を出すことは勇気がいりますが、アルバムだからこそ出せた曲なのかなと。昔からやりたかったことも挑戦できたし、ようやく出せたなって。



──サウンドはアルバムの中でも優しくて柔らかい印象がありますね。

ソラ:そうですね。ラップが増えるということはポップス的なメロディーが減るということなんですよ。Lenny code fictionの曲の並びで聴いたときに、よくない意味で違和感を与えさせちゃうと思って、ラップ調の部分の裏で鳴っているメロディーはキャッチーなメロディーにするという部分は意識しましたね。


──kazuさんはいかがですか。

kazu:実はこの曲、世に出ている曲で初なんですけど、俺ベース弾いてないんですよ(笑)


──え!弾いてないんですか!

kazu:シンセベースでやっているんです。あえて人間らしさを消すというか。R&Bとかもそうなんですけど、打ち込みのシンセベースや生で弾いたやつをサンプリングするみたいなことをやるんですけど、それをバンドで今回はチャレンジした形です。


──ちなみにライブで披露されるときはどういったパフォーマンスになるのでしょうか。

kazu:多分、気分で生で弾いたりシンセベースにしたりすると思います。ライブは生で弾いた方が良いと思うし、自分が楽しい方で弾けたらなって。


──KANDAIさんはいかがでしょうか。

KANDAI:俺もドラム叩いていません(笑)この曲はパソコンで作った打ち込みのドラムで、初挑戦でした。元々こういう曲は好きなので、これをどうやって生ドラムで叩こうかは考えていたんですよね。電子ドラムも最近流行っていると思うんですけど、その電子ドラムのパットを買って、パソコンで作った音をそこに入れて、生のライブでもその音が出せる環境を作ったうえでレコーディングをしてみました。現代の環境ならではと思うので、面白いですね。


今までの失恋ソングで一番リアル

──『あなたがいなくなったら』は配信リリースされている楽曲ですが、あまりインタビューで明かされていない部分もあると思いますので、今回触れさせていただきます。率直に男女の恋愛観を歌った作品ですが、特に歌詞は女性目線が描かれていて、航さんはとても女心をわかってらっしゃいますよね。こういう作品を綴るときに意識されていることはありますか。

片桐 航:自分がどう思うかで書き方を変えていたりしました。自分がその状況に置かれたときに、どうなったかとか考えたりして。最終的に恋愛関係ではなくて、ファンがいきなり離れていったときに「自分なら何て言うんやろう?」っていうところに辿り着いて、自分なら「行かないで」とは言わへんし、「別れていいよ」って言うと思う。だけど、内心「そう言ったら戻ってきてくれるんじゃないか?」みたいな期待しているところはリンクさせました。

▲『あなたがいなくなったら』Lenny code fiction Official Music Video

──恋愛観ではなく、ファンの方との部分をリンクさせたんですね。ご自身の恋愛観ではなく何か別のことに例えるのが新しいなと思いました。

片桐 航:出会い別れって恋愛でやっている数より、ファンとの関係の方が回数も多いと思うし、日々継続しているものなんですよ。だからそっちの方が自分の中で明確にしやすかったというか、人間関係で続いているものはそこだと思った。題材にしやすかったというか、形にしやすかったです。


──歌詞の中で「この2年間」という部分があると思いますが、これはコロナに関係しているのでしょうか。

片桐 航:いや、恋愛の別れで多いのが2年かなって思ったんです。自分もそうやったし、2年ぐらいで冷めるし(笑)

全員:(笑)

片桐 航:「3年は嘘つきすぎやろ」とか、「1年も違うやろ」ってなって、自分に正直になったときに、2年に辿り着きましたね。



──ソラさん、kazuさん、KANDAIさんから見て『あなたがいなくなったら』の歌詞はどんな印象がありましたか。

ソラ:「あー!なんかわかる!!」っていう感じでした(笑)<休みの昼過ぎのなんでもない時間とかどう過ごせばいいの?>とか、「どう過ごそうかな」って思ったりもするし。意外と言葉には出さないけど、「そういうことあるよね」っていう共感がすごく生まれた曲だなと。今までの失恋ソングで一番リアルだと思います。ギターも曲調に寄り添っていたと思うし、バンドに向かうべき方向とかが見えたと思うし、切なく弾くのも当たり前でした。


──ギターもカントリーっぽいですよね。

ソラ:そうですね。イメージは都会で付き合っていた2人が別れて、女の子が実家に電車で帰っているときに、田んぼの風景見ながらこの曲を聴いているというのは頭に浮かびました。

kazu:確かに共感できることが多いのかなっていうのは思いました。この曲のMVのコメント欄でも、「私の恋愛もこんな感じでした」とか、「共感できます」っていうコメントが多多かったし。確かにあなたがいなくなった瞬間に、2人で行かなかった店には行くよなとかそういうのもわかるし。歌詞は切ない感じですけど、曲は一番難しいと言っても過言ではない形なんですよ。ずっと3拍子なので、弾く側はレコーディングも大変でしたね。


──KANDAIさんはいかがでしょうか。

KANDAI:歌詞のことだけで言うと、俺はよくわからないです(笑)


──あまり共感されなかったということですか?(笑)

KANDAI:そうですね(笑)ただ、ファンの人からの手紙とかを貰ったときに、「本当にこういうことがあったんです」っていうのを見たら、こういうことが本当に起きているんだなっていう気付きはありました。刺さる人も多いし、だからこそ良い歌詞なんだなと思いましたね。曲は3拍子だから難しいし、レコーディングは必死だったので勉強になりました。あと、シンバルの選び方が特殊で面白かったです!いつもはしっかり目のシンバルを選ぶんですけど、乾いた音がするやつを試したりもしましたね。


奇跡的な出会いをずっと形にしたかった

──『幸せとは』は、幸せを追っているところから始まって、幸せの結末を見つけたストーリー性がある作品ですね。

片桐 航:この曲は1番に歌詞を書き始めたというか、幸せを探している自分が今出せる答えを書いてしまったという感覚です。この曲を気に「弱みを見せたり、どういう人生か?」っていうのを曝け出せる手法を見つけたといいますか。自分と向き合って心底思っている曲が書けたと思います。今までの10曲がこの曲に繋がっていると思うし、幸せを探した上で『幸せとは』を聴くと辻褄があっているとも思う、そういうのを感じてほしいなと思ってこの曲を入れました。

▲『幸せとは』Lenny code fiction Official Music Video

──『幸せとは』の歌詞の中に<100の幸せ>というフレーズがあります。ここをあえて100にしたのには何かメッセージが込められていますか。

片桐 航:100%幸せって思っていても、10秒後に不幸なことがあったら「不幸な人生だ」って思うし。100っていうのは最大値だから、その最大値の幸せを感じたとしても、ちょっとのことで大不幸にもなるっていうことを表現したかったので、このフレーズができました。


──<僕が生きてきた人生と 君が生きてきた人生が いくつもの選択肢を超え ほんの一瞬重なってる 偶然を繰り返し出会いに変わった君を 幸せとよぶからね>の歌詞は、応援してくださっていうファンの方とレニーさんの出会いが重なった事実が丁寧に描かれていてグッときちゃいますね。

片桐 航:そういう奇跡的な出会いをずっと形にしたかったんですよ。「どう言えばこの現象を歌えるやろ?」って考えて出来た部分もあるので、ようやく言葉になったなと。ずっとこの感情は思っていたけれど、そこまでに至る人間性じゃなかったから、ようやく言えるようになったんだと思っています。



──『幸せとは』の演奏面に関しては、どういう部分にこだわりを持たれましたか。

ソラ:航の歌詞の特徴なんですけど、1サビ終わって2AB終わるときに間奏に入るんですが、間奏に入る直前ですごく良いフレーズを持ってくるんですよ。その後に中途半端なギターソロがあると、その歌詞もうまく伝わらなくなって精度も下がってしまう。だからレコーディングするときに、歌詞の部分もちゃんと聴きながら演奏しました。

kazu:今までの歌詞はその曲の主人公がいたと思うんですけど、この曲は航自身のことを歌っているなと感じて。航の現状の強さや弱さがすべて入っている気がしたので、あまり楽曲で着飾らないっていう意識はありました。アルバムの中でコンパクトにシンプルに曲を作っていったのは覚えていて、1本航と歌みたいなそんなテーマがあったと思います。

KANDAI:ドラムを録ったときは歌詞がなかったんですよね。ただ航がこの歌詞に対して長い時間をかけて書いているのは知っていたので、変に着飾らずにいつも通りの自分で叩こうっていう想いがありました。ライブの終盤ってすごく体力的にもしんどいんですけど、そういうときでも明るく笑顔でやりたいと思っています。

レニーが選ぶお気に入りのフレーズ!

──毎度恒例ではありますが、UtaTenは歌詞を扱っているメディアなので、『ハッピーエンドを始めたい』の中から1曲お選びいただき、お気に入りのフレーズを教えてください。


kazu:『DURARA』の<何年もしたらライブはなくなる? 肌や服に伝わる低音の震え 髪も振動で揺れる夜さえ データだけになる?過去の書物に?もはや化石に!? ならこんなまじないで終わりたいや>ですね。皮肉が効いていて好きです。全盛期よりCDも減りデータが主流になり、コロナによりライブも出来なくなり、次は何が来るのかと。

KANDAI:『幸せとは』の<君が生きてきた人生が いくつもの選択肢を超え ほんの一瞬重なってる>が好きです。昔、航とkazuと電車に乗っていて、俺が道を間違えた時に航がボソッと言った言葉とリンクして個人的に思い出にも残っているし、本当にその通りだと思っていて、奇跡の様な状態が重なって今もバンドをやれているし、大切な仲間も増えました!

片桐 航:『【Lenny code fiction】』の歌詞全編です。32本の映画を観る強者現れてくれって思います!

ソラ:『夢見るさなか』の<大切な人達の大切になりたいから>が好きです。何かを頑張る理由なんてあればあるほど良い。その中でも自分が最も大事にしてる理由を航が歌ってくれた。バンドメンバーとして誇らしい一節です。


──最後に9月から始まるツアー『ハッピーエンドを贈りたい』をどんな風なライブにしたいかと、『ハッピーエンドを始めたい』をどのように聴いていただきたいか、メッセージをお願いします!

KANDAI:ツアーに関してですが、2マンとか対バンイベントって、ワンマンのときと違う感情でライブができるのが面白いです。今回ツアーファイナルの東京は絶対にソールドアウトさせたいっていう想いがあるので、対バンでお客さんを取りにいくような意気込みで、アルバムを引っ提げて1本1本しっかりやりたいと思います。アルバムは、自分でも何回でも聴けちゃう作品になっていて、どんな環境で聴いても聴こえ方や見え方が違ってくると思う。レニーファンは全国各地にいると思うので、いろいろな場所でそれぞれの思い出になったら嬉しいです。

kazu:コロナが終わってから考え方が変わってきまして、「今まではカッコつけた自分を見せなきゃいけない、完成されたものを見せなきゃいけない」っていうのが強かったんです。でも、今は自分たちが楽しまなきゃライブは楽しくないなっていう想いになってきて。お客さんは第一だけど、自分が楽しまなきゃいけない。そういう考えになってから廻ったツアーがすごく良かったんですよ。なので、その良い状態で新しい曲たちを持って対バンツアーを廻れるのはすごく楽しみです。アルバムは、今の等身大の僕たちをこれ以上ないっていうぐらい考えて11曲に収めました。歌詞を見てからライブに来てもらうと、よりライブでの見え方も変わると思うので、ぜひ聴きこんできて来てほしいです。


ソラ:このアルバムである意味、大人になったなと思っています。ライブで大人になりすぎると、それは悪い意味で大人になってしまうことも時にはあると思っていて。気持ちはホットに、頭はクールにっていう感じで、熱い想いはライブに持っていかなきゃいけない。それが空回りしないように、冷静に気持ちを伝えていく。まさに『SEIEN』じゃないですけど、そういう気持ちでライブをやりたいです。kazuも言っていましたが、楽しむことを忘れずに子供の心を持って挑みたいですね。アルバムに関しては、今までのアルバムのストーリーを噛みしめて聴いてくれたらすごく嬉しいです。上手くいっていない人たちが作ったアルバムなので、だからこそ、『ハッピーエンドを始めたい』っていうタイトルになったと思うし。

アニメの主題歌とかをもらって、側からみたら華やかな生活を送っているように見えるかもしれないけど、実は色々な苦悩を抱えながら失敗をしながら生きています。見えない部分ですけど、そういうことあったんだろうなって想って聴いてくれたら、より楽曲が聴こえやすくなると思います。ぜひ悩める人に聴いてほしいです。

片桐 航:アルバムのリリースツアーが久しぶりなので、アルバムとかの曲があるとどの曲をやるのか、結構予想できるのが楽しみでもあります。ちゃんとこのアルバムを聴きこんで、このツアーに来てくれたら作った一番のご褒美になると思います。聴いてもらったイメージを崩さないような技術と想いみたいなものを持ってツアーを廻りたいのが正直な気持ちです。2月のツアーファイナルもしっかりソールドさせて、タイトル通りの『ハッピーエンド』になればそれでようやくアルバムが完成すると思う。最後に『幸せとは』をやって、笑っていられれば最高やなっていうイメージです。

アルバムの聴き方的には、全曲順番通りに聴いてもらって流れを楽しんでほしい。個人的には、「【Lenny code fiction】」の32本の映画を誰が最初にコンプリートをするのか気にしながら生活しようかなって思います(笑)これを聞いた上で、アルバムを聴く猛者がいたら嬉しいです。



TEXT みなちょ
PHOTO Kei Sakuhara

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片桐 航を中心に滋賀で結成された4人組ロックバンド。 Vo.片桐が映画から影響を受け、「欲望」「反骨」「愛おしさ」のような誰しもが持つ感情にフォーカスを当てた歌詞とバンドアンサンブルを軸にした楽曲が魅力。それらを表現し観客と共有するようなライブを追求している。全国ツアーの開催や大型···

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