松村北斗W主演ドラマ主題歌「CREAK」
ドラマ、バラエティ、音楽番組とメディアに引っ張りだこのSixTONES。ドラマ「だが、情熱はある」での森本慎太郎の熱演や、主題歌『こっから』のヒットは芸能界でも大きな注目を集めました。そんなSixTONESの11thシングル『CREAK』が、2023年8月30日にリリース。
作曲は、SixTONESの『NAVIGATOR』を手掛けたSeiji Takagi。そして、Takagiと共にSnow Manへ『ナミダの海を超えて行け』を提供したKengo Kuwataが共作曲で携わりました。
『CREAK』は、メンバーの松村北斗となにわ男子の西畑大吾がW主演を務めるテレビ朝日系オシドラサタデー「ノッキンオン・ロックドドア」の主題歌です。
松村演じる御殿場倒理(ごてんば とうり)は、「不可能」を専門としており、主にトリック(How)の解明を担当しています。天才肌でありながら、傍若無人な態度で周りの人を振り回す変わり者です。
一方、西畑演じる片無氷雨(かたなし ひさめ)は、「不可解」を専門に事件の動機や理由(Why)を解き明かしていきます。常識人かつ地味な見た目のせいで、クライアントからはよく御殿場の助手と勘違いされてしまいます。
彼らの関係性は、“相棒にしてライバルの最強ダブル探偵”。タイプの異なる2人は時に喧嘩しながらも、ここぞというところでは阿吽の呼吸で難事件を解決していきます。
斬新な設定やストーリー展開に加えて、松村の洗練されたビジュアルや西畑のギャップが注目を集めています。
自分を信じ切れるかを問う楽曲
「CREAK」には「(古くなったドア・床板などが)きしむ、キーキーと音を立てる」という意味があります。この楽曲もドアをノックする音から始まり、ミステリアスな世界観へと聴き手を引きずり込んでいきます。
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"Lie..."
They say that
「筋書は変えられぬ」
差し合う指先が世界のRule
Tell me why
答えが決まってるんならば (Oh-o-o-o-o-)
なぜ恐れてる? (HaHaHa!)
≪CREAK 歌詞より抜粋≫
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松村の歌い出しで始まる冒頭。すべてが決められている不条理な世界観と怪しげなメロディーがとてもマッチしています。
ボーカルが京本へと受け渡され、「なぜ恐れてる?」というフレーズでは京本と松村の素晴らしいオクターブハモリが炸裂。あまりの声の相性の良さに驚く人も多いのではないでしょうか。
『CREAK』は、SixTONESがこれまでの作品で試して強みとなった要素を全て詰め込んだような作品に仕上がっています。
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Do you really believe?
実感なき多数派のReal
Do you really believe?
傍観者の語る Silly world
Shadow は問う 「可能?不可能?」
試されてるぜ、お前自身が
≪CREAK 歌詞より抜粋≫
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この部分で何度も登場する「Do you really believe?(君は本当に信じるか?)」というフレーズはこの虚構のような世界に対してだけでなく、「本当に君は君自身を信じられるか?」という自分自身への問いかけにも思えます。
「Silly world」とは「愚かな世界」という意味です。この世界には実際に見ることもせず、聞くことも体験することもせずに分かったような気になっている人がたくさんいるのでしょう。
そして、そういった人々が多数派となり、彼らの考え方こそがまるで本物であるかのように上手に振舞っているのです。
そんな世界を眺めて嘆くだけの傍観者になるのか、わずかな可能性を現実に変えようと一歩踏み出してみるのか。
この歌詞が本質的に問うているのは、自分が本当にしたいことは何なのか?、そしてそれを実行する勇気があるのか?ということなのかもしれません。
不可能を可能に変える覚悟
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No one wants to be a strayer
僕らは答え探し合う
Look into my eyes... (Look into my eyes...)
God's in yourself... (God's in yourself...)
挑戦者よ、賢者に吼えよう
Show your hands to rewrite now
正解は一人じゃ選べない "YesとYes"
奇跡を望まば 天に乞わず 胸に問え
"How? How? How? How?"
≪CREAK 歌詞より抜粋≫
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「No one wants to be a strayer」とは「誰も彷徨う人にはなりたくない」という意味です。
そして「Look into my eyes...」は「私の目を見て...」、「God's in yourself...」は「神はあなた自身の中にいる」という意味になります。
つまり、自分の指針を自己の中に見出そうとしているのではないでしょうか。
「Show your hands to rewrite now」は、直訳だと「今すぐ書き直すために手を見せてください」という意味になります。
他力本願ではなく、自分自身の手で運命を書き換えてみろという強い覚悟を求めているのでしょう。
「奇跡を望まば 天に乞わず 胸に問え」というフレーズが深く突き刺さります。
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Here we go now. Shake hands on the doorknob.
(Oh-o-o-o-o,Oh-o-)
耳を澄ませ Knockin' on, Knockin' on
開かざるドアが鳴る
(Oh-o-o-o-o,Oh-o-)
今、手招く Knockin' on, Knockin' on
不可能への扉
(NaNaNa NaNaNa Na-NaNaNaNa-Na-)
真実を秘めた胸を互い叩き合え
(NaNaNa NaNaNa Na-NaNaNaNa-Na-)
Knockin' on, Knockin' on 開かざるドアが鳴る
≪CREAK 歌詞より抜粋≫
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「Here we go now. Shake hands on the doorknob.」は「さあ行こう。ドアノブを握って。」という意味になり、冒頭に比べてとても前向きな気持ちが表現されています。
開くはずのない扉が、音を立てて新たな予兆を感じさせます。
それは本当に開かずの扉だったのではなく、誰もが開くはずないと”思い込んでいた”が故に開けることが出来なかったのでしょう。
現状に辟易しているにもかかわらず、行動するのを恐れて自ら物事に縛られてしまうのは、非常にもったいないことなのかもしれません。
「不可能への扉」というフレーズや既出の歌詞では「"How? How? How? How?" 」等、ドラマのテーマとなっている「不可能」と「不可解」そして「How」や「Why」が楽曲中に散らばっていることが分かります。
さらに「真実(まこと)真実を秘めた胸を互い叩き合え」というフレーズは、まるで御殿場と片無の関係性を表現しているかのようです。
『CREAK』では、自分を信じることの大切さや、言葉にせずとも感じあえる「僕と君」の信頼関係が綴られていました。
「僕」は「君」を応援することで、自分自身をも奮い立たせようとしていたのかもしれません。
SixTONESの武器が凝縮されたシングル
今回はSixTONESの11thシングル『CREAK』を歌詞の意味から考察してきました。文中でも述べた通り、本作はSixTONESの武器という武器が凝縮された楽曲となっています。
ジェシーは多彩な音色を巧みに使いこなし、楽曲にメリハリを与えました。京本は転調しても歌唱技術の負担を感じさせずに作品の魅力を伝えることができます。
そして、髙地と森本は歌・ラップ・ダンスともに安定したパフォーマンスを見せ、グループの総合力をより盤石なレベルへと高めています。
田中は流石のラップをここでも存分に披露し、松村は歌詞と歌をよりリンクさせた表現力で魅了しました。
また、メンバー全員でのダンスブレイクでは楽曲が持つ力強さを堂々と表現し、『こっから』とはまた異なる魅力を開花させました。
さて、表題曲に加えて11thシングルで注目してほしいのが、SixTONES史上初めて収録されたソロ曲です。
初回盤Aには松村『ガラス花』、髙地『MUSIC IN ME』、ジェシー『Never Ending Love』。そして初回盤Bには京本『We can't go back』、森本『Love is...』、田中『Sorry』が収録されます。
メンバーの自作曲や思い入れのあるデモ曲を活かした楽曲、尊敬する人に書き下ろしてもらった楽曲等、多彩な作品が揃い踏みしました。
また通常盤には、ロート製薬のCMソング『Eye to Eye』や『WHY NOT』といった新曲を収録。『こっから -Old School Breakin' Remix-』も楽しめます。
ぜひ、コンプリートしてお楽しみください。