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坂本九「心の瞳」歌詞の意味は?合唱曲としても知られる究極のラブソングを考察!

合唱の定番曲として知られる坂本九『心の瞳』。2023年8月の『24時間テレビ』でも合唱で披露され、多くの人々に感動を届けました。坂本九の妻・柏木由紀子への思いが綴られているというその歌詞には、一体どのような意味が込められているのでしょうか。

「24時間テレビ」でも歌われた合唱曲の大定番!


教科書にも掲載されるほど人気の高い合唱曲『心の瞳』。

学生時代に合唱コンクールで歌ったという人も多いかもしれません。

2023年8月に放送された日本テレビ『24時間テレビ』では、84名の中学生たちがなにわ男子・大西流星の伴奏とともに『心の瞳』を合唱しました。

このように合唱曲のイメージが強い『心の瞳』ですが、もとは『上を向いて歩こう』や『見上げてごらん夜の星を』などの名曲で知られる坂本九が生前最後にレコーディングした歌謡曲でした。

作詞を手がけた荒木とよひさは、坂本九からラブソングの制作依頼を受け、その妻・柏木由紀子への思いを代筆する感覚で歌詞を書いたそうです。

温かく、そして優しい言葉で「愛すること」について綴られた『心の瞳』。

果たしてその歌詞には、どのような思いが込められているのでしょうか。

心の瞳で君を見つめれば


まずは1番の歌詞から見ていきましょう。

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心の瞳で 君を見つめれば
愛すること それが
どんなことだかわかりかけてきた
≪心の瞳 歌詞より抜粋≫
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「心の瞳」は、物事の真実を見抜く「心の目」を柔らかく言い換えたものだと考えられます。

表面的に知覚するのではなく、長い時間をかけて、真心を込めて「君」と向き合う。

それが「心の瞳で君を見つめる」ということなのかもしれません。

ただ、そんな「心の瞳」をもってしても「愛すること」はそう簡単に “わかり切れる” ものではないようですね。

次の歌詞も見てみましょう。

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言葉で言えない 胸の暖かさ
遠まわりをしてた 人生だけど
君だけが いまでは
愛のすべて 時の歩み
いつも そばで わかち合える
≪心の瞳 歌詞より抜粋≫
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夢を追って社会のレールから外れたり、身近にいる大切な人に目を向けなかったり。

「遠まわりをしてた人生」からは、そんな「遠くにだけ注意が向いている日々」がイメージできます。

ただ、本当に大事なのはそばにいる「君」、そして「君」がもたらす「胸の暖かさ」だと主人公は気づいた様子。

ともに歩んできた人生をわかち合える存在こそが「愛のすべて」なのですね。

続くサビの歌詞はこちらです。

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たとえ あしたが 少しずつ 見えてきても
それは 生きてきた 足あとが あるからさ
いつか 若さを 失しても 心だけは
決して 変わらない 絆で 結ばれてる
≪心の瞳 歌詞より抜粋≫
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「たとえあしたが少しずつ見えてきても」には、長く連れ添うことで毎日が単調になってしまうようなネガティブなイメージが湧いてきます。

しかし、そんな平坦な毎日も「生きてきた足あと」があるからこそ。

長年ともに暮らしてきた関係だからこそ、二人の未来や互いの行動が想像できるのでしょう。

それほどの強い絆で結ばれた二人なら、どれほどの年月が経っても互いの愛が色あせることはなさそうですね。

若さをなくしても切れない絆


ここからは2番以降の歌詞を見ていきます。

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夢のまた夢を 人は見てるけど
愛すること だけは いつの時代も
永遠のものだから
≪心の瞳 歌詞より抜粋≫
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「夢のまた夢を人は見てる」には、無謀な夢を追う人生の儚さがにじんでいますね。

主人公のかつての「遠まわり」を、周囲の人たちにも重ねているのかもしれません。

そして「遠まわり」が儚いのに対して「愛すること」は「永遠(とわ)のもの」であると主人公は気づいているようです。

儚い夢と無限の愛の対比が美しいですね。

次の歌詞も見てみましょう。

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長い年月を 歩き疲れたら
微笑みなげかけて 手をさしのべて
いたわり合えたら
愛の深さ 時の重さ 何も言わず
わかり合える
≪心の瞳 歌詞より抜粋≫
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もともと他人同士だった二人が長い時間をともにしていたら、ときに心身ともに疲れてしまうこともあるでしょう。

それでも互いに助け合い、いたわり合うことができたら二人は絆を再確認できます

そしてその絆は、きっとこれまでよりもずっと強固になっているはず。

また「愛の深さ」や「時の重さ」という描写からは、奥行きや立体感、重量感も伝わってきます。

二人の愛や共有する時間がじっくりと育まれているかのようですね。

最後の歌詞はこちら。

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たとえ 過去を 懐かしみ ふり向いても
それは 歩いてた 人生が あるだけさ
いつか 若さを 失しても 心だけは
決して 変わらない 絆で 結ばれてる

愛すること それが
どんなことだかわかりかけてきた
愛のすべて 時の歩み
いつも そばで わかち合える
心の瞳で 君をみつめれば・・・・・
≪心の瞳 歌詞より抜粋≫
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二人の歴史が積み重なるほど、きっと「過去(きのう)」を振り返ることは多くなります。

昔を懐かしむのは悪いことではないですが、過去はあくまで「生きてきた足あと」です。

「歩いてた人生があるだけさ」というフレーズは「思い出に生きずに前を向いて歩いていこう」という意味合いなのかもしれません。

たとえ若さを失ったとしても、心と心は固い絆で結ばれている。

そう信じて歩き続けることそれ自体が「愛すること」なのではとも思えてきますね。

心の瞳で見つめ合う

今回は、坂本九『心の瞳』の歌詞の意味を考察しました。

長く続いていく二人の人生を優しく包み込むような、心が温かくなる歌詞でしたね。

また、夫婦だけでなく友人関係にも当てはまりそうな普遍性もあり、合唱曲として長く愛されている理由も垣間見えた気がします。

「心の瞳」で見つめ合い、人生をわかち合い、互いの気持ちをわかり合う。

大切な人といつまでもそんな関係でいられたら素敵ですね。

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